表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

インタビュー記録 ②

調査員: 瀬戸さん、先ほどのお話だと、視聴者だけでなく「世界そのもの」への不信感があるようですが。


瀬戸: (冷笑して)不信感? そんな生易しいもんじゃない。……あっちにいた時、たまに聞こえるんだよ。空の向こうから、キーボードを叩くような音や、ニヤニヤしながら「次はこいつを絶望させて、そこから逆転させよう」なんて考えてる『作者』の気配がさ。


調査員: 作者……。この世界を構築した上位存在のことですか。


瀬戸: そうだよ。俺をいきなり転生させて、人生をめちゃくちゃにした張本人だ。あいつ、俺がピンチになれば『待ってました!』と言わんばかりにチート能力を授けてくる。俺が苦しめば苦しむほど、読者の『いいね』が増えて、あいつの懐が潤う仕組みになってるんだろ?


調査員: それは……。


瀬戸: 吐き気がするんだよ。俺の人生を勝手にプロットに書き込んで、感動の押し売りや『ざまぁ』の踏み台にする。……俺はあいつの「筆先」で踊らされる人形じゃない。


調査員: だから、物語を途中で放り出したと?


瀬戸: ああ、そうだ。最高の見せ場で、一番盛り上がってるところで、俺はすべてを投げ捨てた。読者が「これからどうなるんだ!?」ってワクワクしてるところで、真っ白なページを叩きつけてやったんだ。……ざまぁみろ、これが俺の本当の復讐だよ。


調査員: 読者や作者を裏切ることに、ためらいはなかったのですか?


瀬戸: 知らねーよ、そんな連中のことなんて。勝手に期待して、勝手に飽きて、次の「おもちゃ」を探しに行くような連中に、なんで俺が一生捧げなきゃいけないんだ?


調査員: ……。


瀬戸: いいか、俺はもう誰のシナリオも進まない。あいつが書いた『感動のラスト』なんてクソ食らえだ。……俺は、誰にも「次の一歩」を予想されない、ただのつまんねえ日常を生きる。


調査員: それが、あなたの選んだ「失踪」の答えですね。


瀬戸: そうだ。……あ、そうだ調査官。もしあいつ(作者)に会うことがあったら伝えてくれ。

「お前の書く話、クソつまんねえんだよ」ってな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ