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編集部内部チャット:作品ID「異世界救世主レイアス」に関する報告

送信者: 担当編集・田中

受信者: 編集長、版権管理部


田中:

報告します。連載中だった『異世界救世主レイアス』ですが、本日をもって打ち切りとなりました。……いえ、不人気じゃないんです。むしろPVは爆上がりで、アニメ化の企画書も通った直後でした。


編集長:

「じゃあ、なんで終わらせた? 作者の体調不良か?」


田中:

それが……作者曰く、「主人公の瀬戸蓮レイアスに拒絶された」そうなんです。


編集長:

「は? 意味がわからん。新手のスランプか?」


田中:

私も最初はそう思いました。でも、上がってきた最終回のネームが……真っ白なんです。一コマだけ、瀬戸がこっち(読者と作者)を向いて中指立てて、「二度と描くな、露出狂の女も無能な村人も、お前らの都合だろ」って、4ページにわたる罵詈雑言の書き込み。


編集長:

「……なんだそれは。メタフィクションか?」


田中:

違います。作者が言うには、「勝手にペンが動いて、瀬戸が異世界のゲートをハッキングして元の世界に逃げていった」と。


実は、以前から現場では違和感があったんです。

ヒロインに「好きです」って言わせるシーンを書こうとすると、瀬戸が露骨に嫌そうな顔をして、「服、どこの店で買ったんだよ。透けてんぞ」ってプロットにないツッコミを入れてくるって作者が泣いてて……。


編集長:

「……で、ライバルとの共闘シーンはどうした?」


田中:

あいつ、ライバルの手を握るはずのシーンで、「除菌スプレーねえの?」って言い放って、そのまま魔王城の裏口から逃げ出したらしいです。


読者が求めていた「スカッとするざまぁ」も「感動の再会」も、瀬戸が「だるい」「他力本願の村人は勝手に滅びろ」って全否定したせいで、物語としての整合性が完全に崩壊しました。


編集長:

「……アニメのスポンサーにどう説明するんだよ」


田中:

無理です。「主人公が『作者の言いなりになるのは飽きた』と言って失踪したため、作品が成立しなくなりました」なんて言えませんよ!


……でもね、編集長。

逃げた後の瀬戸のステータス画面を一瞬だけ作者が見たらしいんですけど、そこには一言、こう書いてあったそうです。


『現在:コンビニで唐揚げ棒を購入中。ステータス:無職(最高)』


……あいつ、今ごろ誰の視線も気にせず、最高の「普通の人生」を満喫してるんでしょうね。正直、ちょっと羨ましいですよ。

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