表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

最初の呪い

朝霧が地面を覆い尽くす。木々の間からかすかな鳥のさえずりがこだまする。森は重苦しく、息を呑むような感覚を覚える。


レンはテントの中で目を覚ます。隣には九条が包帯を巻かれ、青白い顔で眠っている。


外では、老人が石臼で薬草をすり潰している。



[突然:遠くからかすかな唸り声]


傷ついた鹿が木々から足を引きずりながら降りてくる。


目は真っ黒だ。


体が痙攣し、皮膚が波打つ。まるで何かが這い出そうとしているようだ。


レンは凍りつく。


> レン(静かに):

「一体…何だ?」


鹿は崩れ落ち、脚は溶けた蝋のように内側に折れ曲がる。角は不自然に曲がり、皮膚の下で黒い血管が脈打っている。


レンは本能的に後ずさりし、手の中のナイフは震える。


老人は道具を落とし、急いで前へ進む。


> 老人(冷静ながらも、切迫した口調で):

「そこにいろ。」


老人は鹿の前にひざまずく。手のひらが柔らかな緑色の光を放ち、鹿の頭に触れる。


低い音が聞こえる。洞窟を吹き抜ける風のようだ。


暗闇が溶け始める。


鹿は震える…

そして目が元に戻る。混乱したように瞬きをし、森の中へ逃げ込む。


> レン(驚いて):

「な、なんだ?!あれは…悪魔みたいだった。」


> 老人:

「あれは魂が半分消えかけていた。影になりかけていた。」


> レン:

「…影になるって?」


> 老人(静かに):

「影は生まれるものではない。作られるのだ。

心が真っ黒になると…

…体もついてくる。」


バックストーリー公開 – 「最初の影」


その夜遅く、彼らは火のそばに座る。炎がパチパチと音を立てる。九条は煙を静かに見つめている。レンは老人を見つめている。老人はゆっくりと、重々しい声で話していた。


> 老人:

「昔、少年がいた。不思議な子だった。

腕が長すぎて…目が大きすぎて…村の人たちは、彼は呪われていると言っていた。」


> 「でも、彼の心は純粋だった。私が知る誰よりも優しかった。」


> 「彼は人を助けた。何もないのに与えた。

でも、世の中は…親切に報いてくれるとは限らない。

いつもとは限らない。」


回想:村人たちが石を投げつける。少年は雪の中で血を流し、木の下にうずくまり、誰にも言わずに謝罪の言葉を囁く。


> 老人(遠くから):

「彼らは彼を殴り、打ちのめし、森の中で死なせた。」


> 「そして、彼の中で何かが砕け散った。」


> 「彼は叫んだ ― だが、それは叫び声ではなかった。

それは呪いだった。

世界が応えるほどの、悲しみに満ちた叫びだった。」


> 「空は黒く染まり、村は灰燼に帰した。」


> 「あの叫び声は最初の影鬼を生み出した。地獄からではなく…苦痛から。」


[レンは炎を見つめる。]

彼は顎を噛み締め、膝を抱える手を強く握りしめる。


> レン(静かに):「つまり、この邪悪は…苦痛から始まったのか?」


> 老人:「ああ。そして今、それは広がっている。

世界は苦痛に満ちている。そして、誰も耳を傾けていない。」


遠くの遠吠えが夜空を切り裂く。


> 老人(真剣な声):「奴らが来る。お前を狙っている。お前があまりにも多くのものを見すぎたからだ。」


> レン(自分の手を見ながら):「ならば、私が戦う。」


パワーシステムの公開 – 「くつ」


> レン:「あの時…お前が鹿に触れた時。

あの黒さは消え去った。

何をしたんだ?」


> 老人:

「話しかけたんだ。」


> 九条(少し目覚める):

「話しかけた?何も聞こえなかった…」


> 老人:

「お前の耳に言葉を使ったんじゃない。

魂に言葉を使ったんだ。」


> レン:

「どういう意味だ?」


> 老人:

「クツって言うんだ。」


かすかな風が木々の間を吹き抜ける。葉が一瞬、不自然に渦を巻き、そして静まる。


> 九条(起き上がる):

「何だ?呪文か?」


> 老人:

「いや。魔法じゃない。詠唱でもない。

クツは言葉じゃない。

意志でできている。

純粋な意図だ。呼吸、動き、思考を通して発せられる。」


伝承ドロップ – クツ語


> 老人(語り):

「遠い昔、神々は姿を消した。悲しみから怪物たちが蘇った。

そして長老たちが現れた――人間とも神ともつかない存在。

彼らはクツを創造した。」


> 「文字も文字もない、ただ意味だけを持つ神聖な言語。」


> 「それは腐敗を浄化し…世界を作り変え…破壊することさえできる。

しかし、クツは均衡に従うだけだ。魂が歪めば…あなたも歪められる。」


> レン(畏敬の念を抱く):

「では…教えてくれるか?」


> クジョー(弱々しく笑う):

「ああ。これを学べば…奴らを止められるかもしれない。」


> 老人(毅然とした口調で):

「一つ誓ってくれるならな。」


> レン:

「何だって?」


> 老人:

「決して憎しみから口にするな。

復讐のためでも、権力のためでもない。

もし口にしたら…それは敵を殺すだけではない。

お前自身を呑み込むだろう。」


静寂。炎がパチパチと音を立てる。レンはアイリの叫び声を思い出す。息が震える。


> 九条 (静かに):

「レン…」


> レン (目を伏せて):

「…約束する。復讐は望んでいない。

奴らを止めたい。残されたものを守りたい。」



最終シーン – 修行開始


老人は骨と水晶でできた棒で、土に光る模様を描く。


彼は何かを唱えるが、それは言葉というより脈動のようだった。

地面が震える。空気がかすかに歪む。


> 老人:

「それでは、修行が始まる…

…夜明けに。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ