表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/13

第七打:ランジェリー

                                   残念ながら俺は不死身だよ。生まれてから今まで一回も死んだことがねぇ。

1年B組の悪玉菌 宮沢君を成敗して教室に戻る相川さんと俺


教室に入るとクラスメートからの怯えた視線


そんな目で見ないでよぅ。

僕は悪いスライムじゃないよぅ。



「そんな怯えんなよ!別にとって食う訳じゃねーんだからよ!」


ニッと笑い、近くの女の子の頭にポンと手をのせる


ビクッとなったね。この女の子


「君、名前は?」


「え!え… 朝倉 結衣です…」


「そっか!よろしくな!他の連中も改めてよろしくな!今日からこのクラスの一員になった真島 涼だ!ま、楽しくやろうぜぇ!」


女の子の頭から手をどけ、全員に向かって言う

どいつもこいつもポカンとした表情してやがる


ま、いいや。そのうち馴染めるだろ?


自分の席に着く俺にチラチラ見てくるクラスメート


「あの…さっきはすいませんでした…」


俺に話しかけてきたのは、俺の前の席の金髪の男の子

申し訳なさそうに頭を深々と下げている


「かまわんよ。つーか、俺に謝る前にお前が無視してた奴に謝りなさい」


俺の言葉に頭を上げる金髪くん

そして


「先生!スイマセンっした!!」


立ち上がり大声で先生に謝る金髪くん

それにつられるように他の生徒達も立ち上がり先生に頭を下げる


先生は驚きオドオドしている

なんか熱いねー。大昔のドラマみてー



「真島さん!俺、中川 健吾っていいます!俺を真島さんの舎弟にしてください」


金髪は振り向き、また俺に頭を下げる

舎弟って…


「お前、暑苦しいよ… そーいうのやってねーよ!とりあえず、健吾だっけ?友達でいーから」


「いや!俺、真島さんの圧倒的な強さにマジ惚れました!だから舎弟に!」


なんだ!コイツ!!マジメンドクセー!!



「ちょっと健吾!その人の舎弟になるって事は、生徒会を敵に回すかもしれないのよ!?」


頭を下げる健吾の腕を掴む、気の強そうな目つきをした黒髪の女の子

健吾の彼女か?だとしたら、ぜってー舎弟なんかにしねぇ!

こんな可愛い娘と付き合ってる奴なら舎弟なんかにしねー!


「うるせーぞ!茜!真島さんの圧倒的な強さの前には生徒会なんざ敵にもなんねーよ!!そーっすよね!?真島さん」


いやぁ。それはどうだろう?

つーか、健吾声デカいよ。うるさいよ。


「いくら強くても生徒会には勝てないわよ!!」


俺そっちのけでギャーギャー言い合う健吾と茜ちゃん

なんなの?この2人…

うるさいよ!



呆れ顔で2人のやり取りを眺める俺

その時教室のドアが開かれ、背の小さな生徒が入ってきた

肩くらい茶髪に威圧的な目つき、近寄りがたい雰囲気を身にまとった女の子

リボンの色がこのクラスの女子と違い、襟には『生徒会』と書かれた襟章をしている

クラス全体が凍りついたかのように静かになる



「花形 明菜…」


さっきまで大声が嘘だったかのような小声で呟く健吾


「誰?」


俺は相川さんに問いかける


「生徒会執行部諜報委員の花形 明菜です。以後、お見知り置きを」


いつの間にか俺と相川さんの席の間に立つ花形先輩


「これはこれはご丁寧に…。私、真島 涼と申します。で、生徒会様がなんの用でしょうか?」


「生徒会 宮沢 ヒロトの弟 宮沢 修二の件について、生徒会室で詳しい話を伺いたいのでご同行お願いします」


俺を見据え淡々と喋る花形先輩


「やだす。デートの誘いならまだしも、お説教されるわけでしょ?行きませんよ。メンドクセー」


あくびをしながら、てきとーに答える

花形先輩は小さくため息をつき、天井を見る


「だそうですけど、どうしますか?」


『ん〜。わかりった〜。そっち行くったい』


天井に向かい話しかける花形先輩に答える謎の声


そして、黒い魔法陣が展開される


『オヤジの片見さ♪しわくちゃランジェリー♪エロ本、当たった♪懸賞ランジェリー♪』


魔法陣から謎の歌を口ずさみながら、現れた男

金と黒のツートンカラーの髪に緩んだネクタイ、顔は中性的な顔立ちをしている



「元気いっぱいかぁ?1年坊主共!おっ!先生、今日も美人だね!デートしてくれ!」


ヘラヘラと笑いながら、ベラベラと喋る男

全員、引きつった表情でその男を見ている


「ヒロト君、早く話を進めてください。私もヒマではないんですよ。」


「もー!明菜ちゃん怒っちゃヤーよ!」


呆れ顔をしている花形先輩のほっぺをプニプニするヒロト君

ってことは、この人が宮沢の兄貴かぃ?

弟より数倍イケメンだな…

花形先輩はすげーウザそうな顔している



「んで?ウチのボケブラザーにおイタしたのは…えーと…」


「彼です。真島 涼

理事長の推薦で本日付けで入学 中学生の頃、魔法を使わずに相手を倒す事から『圧倒的暴力』という異名がついてます。ちなみに彼が魔法を使ってる姿を見た人はいないとの事です。」


俺のことを淡々と語り始める花形先輩

怖ぇえよ!ストーカーかよ!?

なんでそんなに俺の情報を知ってるのよ?


「ご丁寧でストーカーチックな説明あんがと。あきちゃんは情報早いねー。さすが生徒会が誇る諜報部の一員。にしても、有名な『圧倒的暴力』君がウチの学園に来るとわねぇ…」


拍手をしながら俺の方を向くヒロト君

さっきのヘラヘラした様子と違い、鋭い空気が漂う



「あんたの弟は最低だぜ?虎の威を借りて好き勝手やってやがる。俺は正義の味方じゃねーけど、ちょっとムカついたよ」


俺はヒロト君の目を見ながら言う

ヒロト君は少し困った表情をしながら口を開く


「確かになぁ…アイツがどーしようもねーバカタレってことはわかってるし、君の言うこともわかるんだけど、可愛い弟が助けて欲しいって言ってきたのを無視できる程、俺も大人じゃねーんだ」


成る程ね。優しい兄貴だね。

俺、この人嫌いじゃねーな。

弟の為にわざわざ1年の教室まで来た先輩としてのメンツもあるだろうし…


「わかりました。あんたの言うことも一理あるし、俺が手を出したのも事実。だから、シンプルに決着つけましょうよ」


俺は拳を出す

それに応えるようにヒロト君は俺の拳に自分の拳をコツンと当て、ニカッと笑う


「すまんね。どっちが勝っても恨みっこなしな。でも、さすがに教室でっていうのもマズいな。」


ヒロト君が指を鳴らすと、魔法陣が展開される


「この中でやろうぜ。誰にも邪魔されない。空間で思いっきりよ?」


「上等。先生、悪いけどちょっと抜けます。」


俺とヒロト君は魔法陣の中に入る


だだっ広い何もない空間

ここなら本気の力を出せそうだな

首を2、3回コキコキと鳴らし、軽くストレッチをする


「圧倒的暴力とケンカか。言っとくけど俺は強ぇえよ?」


教室に入ってきた時とは全くの別人に近いくらいの殺気と魔力を纏うヒロト君

さすが生徒会。威圧感がハンパねぇな



「残念ながら俺は不死身だよ。生まれてから今まで一回も死んだことがねぇ!」


否が応でも力が入る俺

多分、顔はにやけているだろう

久しぶりにヒリついた緊張感がまとわりつく



「さすが圧倒的暴力。アブねぇ感じがビリビリキてるぜ。なんか弟の事なんか、どーでもよくなってきた。」


「俺もだ。単純にあんたとやれる事にドキドキワクワクしてるぜ」


お互いフッと笑い、構えをとる

そして―――


「「――イクぜっ!!」」

いやいやいや…    モサモサッとキャラが増えましたねぇ。ま、扱いきれず消える奴もいるだろうけど……     ちなみにヒロト君が歌っていた曲はロマンポルシェのオヤジのランジェリーって曲なんですねぇ    ……どうでもいっすね…lml(゜Д゜)lml

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ