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第十三打:味の追求





     私はむしろ逆で筋肉よりも目!

はぁ……


またこの夢か…



真っ白な空間


なんだか寂しい場所

なんだか苦しい場所

なんだか悲しい場所


そんな空間で一人佇む俺


気分が悪い…


昔、ガキの頃に味わった事がある無力感や絶望感が体に纏わりつく


「ダァッ!クソがっ!なんなんだよ!?夢ならとっとと醒めやがれっ!!」


「ヒドイ言ワレヨウダネ。此処ハ――」


前にも聞いた子供の声


「うっせぇ!気分悪いんだよ!早くここから出せや!ぶっ殺すぞ!」


この空間の雰囲気か…

やけにイラついた気分になる



「フフフ。大丈夫ダヨ。ソンナニ怯エナクテモ―――」


――キィィィィン


謎の声の途中で耳鳴りがする。



耳鳴りが引くと同時に謎の歌声が聴こえてくる



「No more 悩み無用!あなたの髪きっと生えてくる〜!」



こ、この歌は……!


「喜び悲しみ抱きしめよう!リーブ in ワンダフォー!!」


アッコさん in リーブ21かよ!?


つーか、今回は英樹じゃねーんだ……



「焼きたて煎餅……!味の追求……!」


この大気を震わす低音ボイスは…!


「越☆後☆製☆菓!」


出たぁ!

つーか、☆を挟むな!


「正解は越後製菓っ!!」


「リーブ21♪ハアッ!!」


アッコさんと英樹のダブルはやめろ!

濃ゆい!


「「越後製菓っ!!正解は越後製菓っ!!」」


増えるな!デカくなるな!!

増殖&巨大化をする英樹


「悩み無用!あなたの髪きっと生えてくる〜!」


かたや、リーブ21の歌が二週目に突入しているアッコさん


豪華だけれども、これが悪夢じゃなくてなんなんだ!



***



「リーブ イン 越後製菓っ!!」


「はあっ?どうした?」


驚いた顔で俺を見るヒロト


んむぅ……なんちゅー夢を見たんだ



「大丈夫?真島君。すごいうなされてたけど」


神崎先生が心配そうに声をかけてくれる

そりゃあ、あんな夢みたらうなされますよ。


つーか、変人ってヒロトは言ってたけど全然ちげーじゃん



「ヒロトからあなたの事は大体聞いたわ。とりあえず、2人ともボロボロなんだから服脱いで横になりなさい。」


いやーん。なに言っちゃってるの?


先生の言葉にポカンとする俺を余所に、ヒロトはシャツを脱ぎ上半身裸になりベッドに横になる


「ん。相変わらず良い肉体してるわね。涎がでちゃうですたい。エクセレントッ!!」


おい。童顔ロリロリ教師。なに言ってんだよ。ジル・ベッソンか?

涎を垂らすな。涎を。



「早く真島君も脱ぎなさいな!ハリーハリー!」


目をキュピーンと光らせ垂涎の表情で俺を見る神崎先生


ごめん。やっぱ変人だわ。この人



身の危険を感じつつ、上半身裸になる



「さすが圧倒的暴力。良い筋肉してんなぁ」


ヒロトが俺の体を見て言う


「私はむしろ逆で筋肉より目!あの目が、筋肉より硬いモノで私を犯そうとしているのを感じたわ。」


うぉーい!マジダメだって!!

変人じゃねーよ!変態だよ!!この先生!!

つーか、ワールドダウンタウンネタ多いな!ジルの次はナターリアかよ。

ワールドダウンタウン知ってる人いんのかよ?



「先生って……」


「そう……筋肉萌え……」


ヒロトが残念そうに呟く


つか、残念です。筋肉でスイッチ入るなよ。変態ロリ教師め!



「それじゃあ、ちょっとチクッとするけど我慢してね」


変態ロリ教師は俺の背中と腕に細い針を刺していく


あぁ〜。すげぇ脱力するぅ〜。気持ちよかぁ〜


隣のベッドで同じく針を刺されているヒロト

ものすげぇアホ面だな。

リラックスにも程があんだろ



「ヒロトぉ〜。これなにぃ〜?むっちゃ気持ちいいんすけどぉ〜」


「先生得意の針治療だ〜。ツボに刺した針に魔力を流して血流を良くして筋肉の疲労を回復させるんだってよぉ〜」


「んぁ〜。そうですかぁ〜」


「あんた達…すんごいマヌケ面ね……それにしても真島君。ホントに良い筋肉してるわね。エレクト!ビンビン!エクセレントッ!!」




もぉいいよ。ツッコむ気も起こんねーや。



「ほいでマーシー、これからどーすんだぁ?」


マヌケ面ヒロトが俺に問いかける


「ん〜。どーするって言ってもなぁ…とりあえず、授業出ないワケにいかねーかんなぁ」


つーか俺、初日からサボりまくりだし…



「なんにせよ生徒会が俺に突っかかってくる以上、逃げるわけにはイカンでしょ?一応、理事長にこの学園の改善を申し使ってるワケだし」



「一筋縄ではいかねぇと思うぞ。生徒会を初めクセの強い人多いからなぁ。この学校」


あぁ〜。そこのロリ教師とか?


「2人とも?どうして私の方を見るのかなぁ?それに真島君、物騒な事言ってるけど、君ってそんなに強いの?」


強いの?って言われてもなぁ…

「俺、強いっす!!」とか自分で言うのもサブい気がするしなぁ


「ん〜どうでしょう?10円玉くらいなら曲げれるけど…」


「えぇ!?スゴいじゃん!見たい!見たい!」


俺の背中と腕の針を抜き、10円玉を渡す神崎先生


「ぬぅ〜!!」


人差し指と親指に力を込めると徐々に曲がっていく10円玉


「ったぁ〜!も〜無理!!ここ限界!」


くの字に曲がる10円玉を神崎先生に渡す

動かない物をどれだけ曲げたり、壊したりしても喧嘩にあんまり関係ないんだけどね。

つか、鼻血出そう。


「すげーじゃん!マーシー!!バケモンかよ?」


拍手をするヒロト。

どーもありがとう


「真島君…私と結婚して!その無駄の無い、絞り込まれた上腕二頭筋で私の大股筋の奥にある秘部をネチョネチョにしてぇ!もうダメ!替えのパンツが必要だわ!」


コラァ!止めなさいっての!!

年齢制限とか、うっさくなってきてるんだから!


しかも、見た目小学生が言うと違和感バツグンで全然そそられねぇ!!


「そ、それじゃボチボチ行きますか?」


「あぁ…。お前の貞操も危ぶまれるしな…。んじゃ先生、俺達行きます」


身を捩りハァハァ言ってる神崎先生に挨拶をする。

なんか幸せそうですね…


「ハァァン!その逞しい大胸筋に包まれたいのぉ〜!」


ダメだ。こりゃ!

完全、自分の世界にinしちゃってるわ。


変態ロリ教師を放置し、保健室を出る

ん〜。ちょっと胃にもたれそうなキャラだったな


「とりあえず、今日は帰るか。先生のおかげで多少楽になったけど、魔力はカラッポだからな。」


肩を回しながら、ヒロトが言う


「ん〜。まぁ状況が状況だしな。さすがに俺も疲れたわ。今日1日で色んな事が起きすぎだわ。」


「確かにな。なんかあったら連絡してくれ。んじゃあな!」


ヒロトは携帯の番号を俺に教え、帰ってった。

つか、俺携帯もってねぇ…

mixiで『知り合い以外マイミク禁止』っていう奴に限って足跡残すんですよね。

ぶっ飛ばしていいっすかね?

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