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異世界チートレイザー  作者: ナロー
【第三幕】 【修道会】

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その四十七 サキのためにも、みんなのためにも


「おや。炎が消えましたね。イブさんも倒れたみたいですし、先を急ぎましょうか」


 紫色の球体を消して、手を下ろしたジャセイが部屋の出入り口へと振り返る。


 その様子に、修道長と修道士の男は、心のなかで安堵した。とりあえずは、金髪の少女は殺されずに済んだのだから。


 部屋の外へと出ようとするジャセイに、金髪の少女が、か細い声で言う。


「……待ち……なさい……」


 無視して、ジャセイは外へ出ていこうとする。


 金髪の少女は、止まろうとしないジャセイではなく、修道長と修道士の男に対して言った。


「修道長たち……このままでは、あなたたちもジャセイに殺されてしまいますよ……」

「「え……」」


 修道長と修道士の男が戸惑いの声を出す。


 金髪の少女の言葉に、ジャセイもまた、その場で立ち止まった。背中を向けたまま、問う。


「……ほう……なぜ私が彼ら二人を殺さなければいけないのですか……?」


 ジャセイのもとまで、ずるずると床を這いながら、金髪の少女は言葉を続ける。


「そんなの……あんたがサトリのサキを殺すのに……修道長たちがジャマになるからに決まってるでしょ……」


 その言葉に、修道長と修道士の男の目が見開かれる。修道長が困惑と驚愕の入り混じった声で言った。


「そ、それは本当ですか、ジャセイさま⁉」

「…………」


 無言のままのジャセイの足元へと、金髪の少女がたどり着く。


「だから……サキのためにも、みんなのためにも……あんたをサキのところに行かせるわけにはいかないのよ……!」


 弱々しい力で、金髪の少女がジャセイの足首をつかんだ。



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