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そうなんです。

初投稿です、最近英語をちゃんと勉強しとけば良かったとか後悔してましたがすいません、

日本語舐めてました、難しいです。

もし、この物語に興味を抱いて下さる方が居られましたら、生暖かく見守ってやってください。

 


はぁ、、、、


参った、、、、、。

手を伸ばせば指先が霧の中に消えていく、

ここまで濃い霧は初めてだ。

スマホの地図を見ても、GPSを拾えないのか明らかに見当違いな場所を差してる。

この国を象徴する山の麓に広がるこの森は、深い森ではあるが、今や至るところに道路が張り巡らされているので、例え方角を見失ったとしても真っ直ぐ歩けばどこかしらの道には出れる。


脳内地図を参照すれば東、西、南、どちらに向かっても3時間も歩けば道路があるはずで、その上、霧は濃いが空を見上げれば光の強さからおおよその太陽の位置も掴める

つまり、あまり迷うことなく移動することは可能で、遭難する危険は殆ど無いわけなのだが

視界が1メートルも無い世界、躓いて転んで脚でも挫くほうが怖い。

時計を見るとまだ昼を少し過ぎた所なのだが仕方がないので、今日の移動はここまでにする。

いそいそと野営の準備に取りかかる。

今日中に帰る予定だったのだが、無理そうなので家族に連絡しておこう。



「うぅ〜わ」


自慢の衛星携帯が圏外だ。

スマホの方も確認してみたが当然圏外、

この森には磁場が狂う場所があるなんて噂話を聞いた事が有ったが、オカルト話だと気にも止めていなかった、

「まさか、ここがそうなんやろか、、、、?」



まぁ、深く考えても仕方がないので、コーヒーを淹るために湯を沸かす。

太陽の光は一面の霧に反射して世界を真っ白に塗りつぶし、とても幻想的な景色を作り出している。

淹れたての珈琲をフーフーと冷ましながらザックから焼酎を取り出す。

この組み合わせに出会って三年になるが未だ共感してくれる人に出会ったことがない。

温めの珈琲を焼酎で割るのだが

この説明をするだけで多くの人に、グロイと否定される、、、、、。




景色に微睡みながら本を片手にチビチビやり続けている間に、すっかり日が落ちてしまった。

時計は22時を刺す少し眠ってしまっていたようだ、


空を見上げると無数の星が見える。

いつの間にか霧も晴れている。

土星が大きくよく見る。




「あれぇ?」


呑みすぎだろうか?、サイズは普段の月よりも2回りは大きい、そこに掛かる3重の輪、何処から見ても土星ぽいのだが、、、、、、


霧が晴れたのなら夜間に移動しようかとも思っていたが、これは駄目そうだ、意識低迷してる感覚は無いのだが、酔ってないと言う酔っぱらいが一番危ない事は知っている。

テントに潜り込み朝を待つ事にしよう。





朝。

本日の日の出は4時30分。

雲1つ無い快晴。

衛星携帯は相変わらず圏外

当然スマホの地図も役にたたず、仕方なく太陽の位置から南を目指す事にする。

二時間程歩いたところで森が途切れた

おおよその予定通り道路に出たかと少し安堵。


が、


そこには道路はなく只々草原が広がっていた。

この森にこんなところがあったのか、過去何度もこの森に来ていたが初めて目にした。


それにしても広い、


広すぎる。


背中に森を背負って見渡す限り右も左も草原が広がっている、草原の先には空しか見えない、地平線の彼方まで広がる草原なんてこの森にはあるはずがなかった。

「どこやここ?」

急激に心細くなる

衛星携帯を取り出して、振って、回して、跳び跳ねてみるが、電波を拾うことはない。

心細さは不安に変わる

登山家として其なりの修羅場を潜ってきたので、パニックこそは起こさないが心臓の鼓動は早まっていく、

直感的にとんでもない事に巻き込まれた事だけは確信する


(どうしよう、どうしよう、どうしよう)


どうしようじゃぁだめだ


(焦るな、焦るな、焦るな、焦るな、)


先ずは頭を冷やそう、こんな心拍数では正常な判断は期待できない


落ち着く為にはどうすればいい?


酒でも呑む?


「いや、あかんやろ、、、、、」


基本は深呼吸だ、


すーはー すーはー すーはー


次は水、


ゴクゴク


「ふぅ、」





少しは落ち着いたようだ、


「よし行ける。」


近場の森に三泊程籠る装備なので、決して万全ではないが、それなりの装備は揃っている


手持ちの水は少し心許ないが、これだけ潤った森が有るなら、水場を見つけることは其ほど難しくはないと思う、食糧も十分有るわけではないが山菜などの知識は十分もってる、虫を食べることにも抵抗は無い、

何より、簡易だがテント一式がある限り雨風に体力を奪われることなく休めるのが一番大きい、、、、。



とにかく一度水場を探しに森に戻ろう。

森の方に向き直したその時、ガサガサガサと少し離れたところでなにかが動く

咄嗟に身を隠す

「鹿、、、? 熊、、、、、?人やったら良いけど、、、。野犬とかはかんべんやなぁ、、、、、」


息を殺し気配の方向を伺っていると20メートル程先の草木から、大きな何かが出てきた。

「うぅ~わ

一番空かん奴や、、、

   でっかい野犬、、、、

    目ぇ血走ってる、、、

   カブトムシみたいな角生えてるし、

尻尾はまるでサソリやん、、、か?」


????????


「ん?なにいうとんねや?」


???????????


「酒のこってる?いやいや、んなはずない、、、、」



どんな状況になっても、決して取り乱すことなく対処できる!

そんなふうに自分を信じていた時もありました。

どんな状況とか言っても、所詮は想像の範囲


この状況は流石に想像の範囲外

「携帯だけやなくて、想像力まで圏外かっ、、、、、、。」

意外と余裕がありそうな言葉だが、実際のところ単なる現実逃避だ。



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