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1-1 気付き

 「嗚呼、早くこの苦しみから解放されたい…」


 俺、永平総持は比較的どこにでもいる大学生だ。中流ではあるが親子関係には恵まれた家に生まれ、県内でもそこそこの中高一貫校を卒業した。一浪はしたものの希望した大学には入ることも出来何不自由無い順風満帆が確約されたような人生を歩んできた。そしてこれからも歩んでいくことだろう。所謂ぼっちでもないし良好な友人にも囲まれている。


 勿論このような人生を歩むのに苦労をしなかったと言えば嘘になる。別に金やコネで解決したことは無く、全て自分の実力でやってきた。そのための努力もしてきた。このような人生を歩むのが当然だと思ってきたので特に疑問も持たなかったから続けてこれただけなのだが。


 そんな俺は今苦しみからの解放を絶賛所望中だ。どんな苦しみだって?それは人生からの、則ち生きることからの解放だ。お釈迦様は生きることは苦しみだと仰ったが今の今まで我武者羅に生きてきた俺はそんなこと気にも留めなかった。けれど歳を重ねるにつれて多くの人と出会い多くの価値観に触れてきた。それで俺は人生を一度立ち止まってしまったのだ。さぁこれでもう歩き出せなくなった俺はただただ人生という苦しみからの解放を望むことしか出来なくなってしまったのだ。


 だからと言って死にたい訳でもない。俺は某自殺マニアの文学者ではないし折角の人生自殺は勿体ない!ということで俺はひとまず生きるという方針で生きることにした。

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