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プロローグ

 無難な人生だった。

 過去形にしなくてはならないのは残念だが、山田儀一やまだぎいちは普通の人生を生きて、そして死んだ。

 享年、四十二歳。独身である。

 田舎から関西の大学に出て、そこそこの企業に就職。配属先は何故か名古屋支店だった。営業として五年ほど働いた後、東京本店へ転勤。そして三十一歳の時に転職した。

 市役所の職員、つまり地方公務員である。

 残業手当がつかない営業職は、ブラックとグレーの中間くらいの仕事だった。土曜か日曜のどちらかは必ず出勤し、繁忙期の徹夜は当たり前。もちろん年次休暇はすべて切り捨てだ。一応、営業手当てという固定給がつくのだが、残業に換算すると月に約十時間程度で割に合わない。何年働いても貯金は貯まらないし、趣味に費やす時間もない。

 だが、地方公務員に転職したことで、儀一の生活は劇的に変化した。

 公務員は利益を求める仕事ではない。良い成績をとったからといって給料が跳ね上がるわけでもないし、さぼったからといってクビになるわけでもない。

 仕事をしないと職場に居づらくなるので、ある程度は頑張らなくてはならないのだが、ともかく、出世や金持ちになる夢さえ諦めてしまえば、これほど良い仕事はないのではないかと思える、まさに夢の職業であった。

 さて、そんな市役所の職員になって十一年目。

 数回の異動を経て、儀一は市政推進課という部署にいた。

 仰々しい名前の課ではあるが、何のことはない、ただのイベント屋である。

 その日儀一は、市内にある大学の学生といっしょに、駅前のショッピングモールで実施する子供向けのお祭りの監督をしていた。

 月一回の学生会議で内容コンテンツを固めた後、ショッピングモールの企画担当者と打ち合わせ。自治会や小学校にチラシを撒き、市内の広報に掲載する。物品や搬入搬出経路、タイムスケジュールはチェック済み。当日は特にすることもないので、写真撮影係だ。

 天気もよかったこともあり、イベントは大盛況だった。

 学生たちの経験にもなり、来場者の方にも喜んでいただき、なおかつ地元の商業振興にも繋がったはず。

 役所の仕事としては上出来の部類ではなかろうか。 

 うむうむと頷きながらカメラを片手に現地をぶらついていると、突然白い光に包まれた。

 超至近距離からの爆発と衝撃を受け、儀一は吹き飛ばされた。

 幸いなことに、痛みの感覚はあいまいだった。

 わずかに残っている記憶といえは、ぼんやりとした視界の中に映った死体の山と、割れたガラスの破片。周囲には煙が充満しており、自分の鼓動の音以外は何も聞こえなかった。

 あ、もしかして、テロかな。

 やけに冷静な思考の中で、儀一はそんな推測を導き出した。

 平和な日本ではあるが、世界的にはテロが流行はやっており、いつかは日本も巻き込まれるのではないかと危惧きぐしていたのだ。

 死者はどれくらいだろうか。

 比較的若い世代の親と、小さな子供が多いはずだ。

 何てことだ。地方自治体で問題になっている少子高齢化が、さらに進んでしまうではないか。

 そんな馬鹿なことを考えているうちに、儀一の鼓動の音は小さくなっていき……。

 やがて、完全に停止した。






「……同時多発テロ、ですか?」

「そう。首都圏を中心に、七か所」


 テーブルの湯のみを口につけてから、儀一はほうと息をついた。

 懐かしい味。番茶だ。


「それはなんとも、ひどい事件ですね」

「死者は百三十五名……ん? ああ、今、百三十六名になったみたいだ。負傷者は三百八十六名から一名減って、三百八十五名。二十年前に君の国で起きた宗教関係のテロよりは規模は小さいけれど、被害はこちらの方が甚大だね」


 儀一たちがいるのは、日本家屋の立派なお座敷だった。

 縁側の雨戸は開け放たれており、その先には小さな庭がある。松や椿、ナンテンといった木々が植えられているようだ。

 床の間には掛け軸と生け花、そして何故かガラスケースに入った五月人形が飾られていた。二部屋を繋げた構成で、仕切りの上部には見事な欄間らんまがある。

 周囲は妙に静かで、時が止まったかのよう。

 儀一の感覚では、田舎の実家という感じである。

 正面で胡坐あぐらをかいて座っているのは、あまりにも場違いな金髪碧眼の美男子だった。白い上下のスーツに星柄のネクタイ。センスのかけらもない。

 美男子もまた、番茶をすすった。


「同時多発テロの被害にあって、不幸にも君たちは死んだ。ここまではいいかい?」

「ええ。少しだけ記憶がありますから」

「ふむ、理解が早くて助かるよ。年寄りはがなり立てる人が多いし、女子供はぎゃぁぎゃぁ泣き喚くし。やはり、人生諦めかけた四十代の独身男性はいいね」

「私はけっこう楽しくやっていましたが……」


 その言葉に嘘はない。

 儀一は今の――いや、死ぬ直前までの生活に満足していた。ほどよく忙しい仕事、ほどほどの給料と、自由に使える時間。負け惜しみかもしれないが、結婚して子供を作っていたら、経験できなかったであろう大人の楽しみを満喫することができた。


「そうかい? そいつは失礼したね」

「で、私はこれからどうなるんですか?」


 肝心なことを儀一は聞いた。

 本人の言を正しいとするならば、金髪碧眼の美男子は、いわゆる神様なのだという。

 といっても、生きている人間の目には見えないし、世の中に奇跡を起こしたりもしない。死後、初めて出会うことができ、この世とあの世の仕組みについて説明するのだという。


「君には、異世界転生してもらうつもりだ」


 聞いたことのない単語が飛び出した。


「生まれ変わりですか?」

「たぶん、君がイメージしているのは、仏教の教えでいう輪廻転生りんねてんせいだろう。似ているけれど、ちょっと違うね」


 神様は丁寧に説明してくれた。

 異世界転生とは、文字通り別の世界で人間として生まれ変わることらしい。そこは地球ではなく、宇宙にあるどこかの星でもない。世界は平らで、大陸の彼方かなたには無限の海が広がっているという。

 科学技術はヨーロッパの中世レベル。その代わり、人間の意思を具現化できる不思議な力があるそうだ。


「君たちの世界でいう、魔法ってやつだよ」

「はぁ、魔法ですか」

「君は張り合いがないな。たいていの人は、ここでくいついてくるんだけどなぁ」


 平々凡々な公務員である儀一としては、苦笑するしかない。

 これから転生する世界はミルナーゼというらしく、人間や人間に近い種族である亜人間たちだけでなく、魔物たちまでいるらしい。


「魔物は人間より強いよ。力もあるし、知恵もある。食物連鎖の頂点に立つ存在だ」

「それはぞっとしないですね」

「なに、組織的に戦えば、人間だって魔物に勝てるさ。魔法もあるしね」


 魔物たちを倒すのは国の騎士たちの仕事だが、動きが鈍い。申請書類が多く、決裁にも時間がかかる。そうこうしているうちに滅ぼされた町や村も多いそうだ。

 まさにお役所仕事だなと、儀一は他人事のように思った。


「そこで、民間の魔物討伐隊も組織されているんだ。冒険者ギルドといってね。ギルドに所属している冒険者たちは、魔物退治だけでなく、現地調査や護衛、雑務など、様々な仕事をこなしてくれる。個人的に仲良くなれば、ギルドを通さずに仕事を依頼することもできるだろう。旅の護衛なんかにはうってつけだね」


 旅をするのに護衛が必要なほど治安が悪い世界のようである。

 心配になったので、聞いてみることにした。


「それで、私がミルナーゼという世界に異世界転生するのは、決定事項ですか?」

「うん。拒否権はない。何しろ僕は神様だからね」

「なるほど」

「君には――いや、君たちには、ミルナーゼで生きてもらう。今の記憶を持ったままね」

「記憶を、持ったまま?」


 戸惑う儀一の心情を読んだかのように、神様はにやりと笑った。


「ところで君、今週の“ワイルドアース”、見たかい?」


 突然俗な話が出てきたので、驚いてしまう。


「BSのですか?」

「そう、それ」

「たしか、サバンナのインパラの話だったと思いますが」


 “ワイルドアース”は自然の動物を取り扱うドキュメンタリー番組だ。動物たちの映像とナレーションだけという硬派な作りが気に入っており、儀一は毎週欠かさず録画している。


「インパラの子供は生まれるとすぐに草むらの中に隠れる。そして親は子供が見つからないようにその場を離れるんだ。そこへやってくる飢えたライオン。警戒するインパラの親。ふるえる子供。見つかったらおしまいの絶体絶命の危機。さあ、どうなる? ああ、今回は運がよかった。見つからなかった。ようやくひと安心。親子は感動の対面を果たすのさ」


 その場面は見ていたが、明らかに編集だと思う。迫ってくるライオンと草むらのインパラの撮影時間も場所も違っていたし、インパラの親はそれほど緊張していなかった。

 とはいえ、そんなことを指摘するのも野暮というものだろう。分かっていながらあえて乗ってやることも、時には必要なのだ。

 このあたり、儀一は柔軟な大人の思考を兼ね備えている。


「分かったかい?」

「つまり、私たちが魔物たちがいる異世界でサバイバルする様子を、見て楽しむと」

「大正解! いや、君は本当に話が分かるね」


 ろくでもない神様だと儀一は確信した。


「今度、仲間たちの寄り合いで、お互いに製作したドキュメンタリー番組を発表し合うことになったんだ。条件は二つ。現実に起こった場面のみで編集すること。そして、番組を撮影する世界には、神の力を及ぼさないこと。一番感動的な作品を作ったものが勝ちさ」


 ろくでもない寄り合いである。

 とはいえ、神様に文句を言ってもこちらの立場を悪くするだけだろう。


「では、私たちがすぐに死んでしまっては、番組にならないですね」

「そうだ。だから、君たちには、ひとつだけ力をプレゼントしようと思う。異世界転生する前だったら、神の力を使ってもルール違反にはならないからね」


 そう言うと神様は一冊のノートを差し出した。

 近所のコンビにでもよくみかける大学ノートで、表題には“異世界転生者に授ける特殊能力一覧”とあった。

 どうでもいいが、字が汚い。

 いやな予感を胸に、ノートを開いて少しだけ読んでみる。


「“属性魔法”。自然現象を人為的に引き起こす魔法群。火属性魔法……魔力と引き換えに、炎の魔法を行使することができる。レベルが上がるごとに使える魔法が増え、より強力になっていく。最大レベルは十。ちなみにレベル一では、頑張っても火をおこせる程度」


 属性魔法とやらは、火、水、土、風、光、闇、空間、時間、無という九つの属性があるようだ。銃などの武器が存在しない世界であれば、魔物と戦うには必要な能力なのかもしれない。

 次のページには“特殊魔法”とあった。

 身体強化魔法、召喚魔法、精霊魔法、付与魔法、幻術、忍術などがあるようだ。

 次のページは“スキル”だった。

 小剣、突剣、片手剣、両手剣、斧、槍、長刀、弓など、さまざまな武具で使える必殺技が記されている。

 その次のページは“タレント”。

 これは戦闘よりも生活に重点を置いたもので、身体能力向上、魔力向上、鑑定、翻訳、解読、暗記、話術、算術といった有用そうなものから、魅了、手品、スリ、強奪という怪しげなものまである。

 そして次のページからは、空白だった。念のために最後まで捲ってみたが、もう何も記載されていなかった。

 最初に戻ってもう一度見直す。ページが進むにつれ、字も汚くなり、説明文も短くなっているようだ。

 これは、途中で面倒くさくなったのではないだろうか。

 疑いの眼差しで神様を見ると、明らかに目をそらされた。


「この力をひとついただいて、ミルナーゼで生きていく。そういうことですね?」

「そうそう、そうなんだ。普通だと、属性魔法をひとつ習得するのに、十数年の修行が必要だと言われてるからね。これは破格の条件だと思うよ」

「二つ、いただけませんか?」

「あ~、だめだめ。あんまり強くなりすぎると、無双できちゃうでしょ。それじゃあ味わいがない」


 ようするに神様たちは、とても人間くさい俗な存在で、異世界転生した人間が右往左往しながら必死で生きていく姿を見たいのである。

 番茶を飲み干してから、儀一は盛大にため息をついた。

 この座敷から飛び出して、庭から逃げ出そうか。

 突拍子もない考えが思い浮かんだが、庭の先がどこに繋がっているか分からないし、神様の機嫌を損なうと、特殊能力なしでミルナーゼに放り出される危険性もある。そうなればおしまいだ。

 軽挙妄動は慎むべきだろう。


「分かりました。もう少し質問をしてもいいですか?」

「いいよ。時間はたっぷりあるしね」

「転生ということは、どこかの夫婦の赤ちゃんとして生まれ変わるのでしょうか?」

「それだと、現地住民と何も変わらなくなるから面白い絵が撮れないじゃない? 赤ちゃんの脳に記憶を移植するのも無理があるし。だから、いきなり全盛期の年齢で転生させるつもり」


 それだと現地の言葉を覚えるのに苦労しそうだ。だから、特殊能力の中に翻訳や解読といったものがあったのだろう。


「転生する場所は、どこになるのでしょうか?」

「“オークの森”と呼ばれている森だね。探せば水場も木の実もキノコもあるから、すぐには死なないだろうし。森を抜けたら町もあるよ」


 神様はにこりと笑った。

 肝心な情報が抜けている。


「オークというのは、かしの木のことですか?」

「いや、魔物のほう。チビで太っていて、猪と人間を合成したような顔の魔物」

「生前の私が戦って勝てますか?」

「無理だね。完全装備で魔法かスキルを使えば何とかってところかな。地球上の生物でいうと、熊を想像するといいかも。武器くらい持っていても、勝てる気しないでしょ?」

「出会った瞬間、殺されそうですね」

「そのための特殊能力さ」


 ドキュメンタリーとして盛り上げるための仕掛けのようである。 


「ミルナーゼで死んだ場合は、どうなるのでしょうか?」

「それについては心配しなくていい。今度こそ、輪廻転生だから」

「地球で?」


 神様は一瞬言葉に詰まる。


「そ、そう。地球で。そうする」


 何も考えていなかったようである。


「先ほど百三十六名の死者が出たとおっしゃいましたが、全員がミルナーゼに転生するのですか?」

「そうだね。森の中で彼らと出会うこともあると思う。協力し合うもよし、争い合うもよし。そういった心理描写も、作品の中に入れたいから」


 茶番もいいところだ。


「“オークの森”の大きさは?」

「東京都と同じくらい」


 広大な森である。ほとんどの人は町までたどり着けないのではないだろうか。


「一番近い町は、“オークの森”から見て、どちらの方角にあるのでしょうか?」

「北にある魔霊峰“デルシャーク山”の方角にあるね」

「それは、人間の町ですか? それともオークの町ですか?」

「……オークの町」


 さらりと罠をしかけてくる。


「太陽は東から昇って西に沈みますか?」

「い、いや。太陽のある方向が東で、月のある方向が西。空の上で固定されているんだ。ちなみに四季もあるよ」


 さすがにばつが悪そうに答える神様。

 ひと通りミルナーゼのことを聞いてから、儀一は特殊能力についてヒアリングした。ひとつひとつ時間をかけて、生き残るためにはどのような能力が有用かを吟味していく。

 もっとも実用的なのは、火属性の魔法と思われた。

 レベルとやらが上がれば複数の魔物も倒せるし、単純に火を作り出すこともできる。戦いと生活の両方を支えることができる能力だ。

 ただ、人間の町へたどりついた時に、この能力で生活費を稼げるかどうかは未知数だった。

 ミルナーゼで火を扱う場合、薪や炭を使うらしいが、炎の持続力という点においては、魔法はまるで相手にならない。魔力という力が尽きると気絶してしまうそうだ。日常生活において、火打石で代用可能な能力では、いささか不安が残る。

 また、ミルナーゼに異世界転生させられた他の人たちと、能力が被る可能性も高い。森の中、サバイバルという単語を聞いただけで、まず火を思い浮かべる人は、自分だけではないはずだ。グループ単位で行動する時に、なくてはならない能力という観点も必要かもしれない。

 水属性の魔法は水を創り出すことができる。創水クリエイトウォーターという魔法で、これが使えるならば最高なのだが、かなりのレベルが必要とのこと。最初に使えるのは水を操る魔法で、手元か近くに水がないと使えないらしい。微妙なところである。

 一番の変わり種は、特殊魔法の中の召喚魔法だった。

 これは、生前の自分の持ち物の中からひとつだけ、ミルナーゼに召喚することができるというものだ。その持ち物は事前に神様に申請し、登録しなくてはならない。


「召喚できる時間には限りがあるし、一日に一回だけっていう制限がつくよ」

「召喚できる時間が過ぎたら、どうなるんですか?」

「消えてなくなる」

「たとえば、宝石を召喚して、店で売ると?」

「店の倉庫で消えてなくなる」

「また召喚することは?」

「可能だね」


 完全犯罪成立である。


「車やバイクなんかは召喚できますか?」

「まあ、できるね。ただ、自分の所有物じゃないとだめだよ。ローンを組んでいると、無理」


 やけに世知辛い条件だ。


「あと、ミルナーゼにガソリンはないからね。念のため」

「スマホは使えますか?」

「写真機能くらいは使えるね。通話は無理。もちろん充電もできない」


 使えそうで使えない魔法である。

 頭の中で試行錯誤を繰り返してから、儀一は自分の能力を決めた。






「……え? でも、それはちょっと卑怯じゃない?」

「神様、ものは考えようです。危険な外の世界から、安全地帯へと戻った時の安堵感、そしてその逆の緊張感は、きっといい絵になりますよ」

「う~ん。それはそうかもしれないけれどさ」

「ではこうしましょう。日記を書きます」

「どういうこと?」

「その日にあった出来事と、その時の心情を記して、神様にお送りします」

「ほう」

「編集でナレーションを入れたら、効果は抜群ですよ」


 神様は真剣に考え込む。

 もうひと押しだ。


「たとえば、そうですね。……無数のオークを目の前にして、山田は思った。もうだめかもしれない。だが生き残るためには、ここで決断しなくてはならないのだと。なけなしの勇気を振り絞って、山田は駆け出した。絶望に向かって――こんな感じです」

「お~、臨場感があっていいね。それでいこうか」

「ありがとうございます」

「ただし、ちょっと制限はかけさせてもらうよ」


 神様が出した条件を、儀一は承諾した。


「じゃあ、一日一回、メールで送信ってことで」

「メール、使えるんですか?」

「うん。空メール送っておくから、よろしく」


 はからずも、儀一は神様のメールアドレスをゲットしてしまった。

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