シーン0・序
初めてのBL小説です。
ギルティ×イノセンス
「もしかしたら、ずっと好きだったのかも知れません。先輩の事」
中学を卒業する時、『彼』はそう言った。
「高校に行ってもお元気で」
多分、その言葉と一緒だったから、『彼』は告白してきたのだろう。
たった一つ違い。
中学生活の二年間を共にしてきた。
名門校に、互いに学年主席で入学した。それ故、学年代表として行動を共にする事が多かったのだ。
告白には驚いたけれど、『彼』が自分に対して特別な好意を抱いている事には、薄々気付いていた。自分も、同じだったからだ。
「阿呆なのか?お前。そんな事言われたら、抑え利く訳ない」
「え……」
茫然とする『彼』に、衝動的に口付けていた。証書で他の卒業生達から隠れながら。突然の事に『彼』は驚いていたけれど、それでも唇を離した後見えた表情に嫌悪や拒絶は一切なかった。
少し恥じらう様な、少しだけ紅潮した頬に、更に凶暴な欲望が生まれそうになって、内心慌てたのを覚えている。
それから一年間、高校に上がってからも、『彼』との付き合いは続いた。
中学を卒業したからと言って、通っているのは六カ年制の中高一貫校だからだ。
けれど、『彼』が高等部に上がってくる事は無かった。
中学卒業を祝った後、高校進学の祝いをすると思っていた。けれどそれは、結局叶わなかった。
『彼』と逢ったのは、『彼』の卒業式が最後となった。




