第3話 パスタ魔法使い
第3話です。
今回はケンが新しい仲間と出会います。
ちょっと変わった魔法使いです。
森を歩いていた。
俺の名前はケン。
さっき思い出した。
理由は簡単。
拳で戦うからだ。
「わかりやすい名前だな」
俺は満足していた。
遠くには黒い城が見える。
魔王城。
しかも五つあるらしい。
「めんどくさいな」
そのときだった。
「うわあああ!!」
叫び声。
俺は走った。
森の広場。
そこにいたのは――
ローブを着た少女。
そしてゴブリン三匹。
少女は杖を持っていた。
「来ないで!!」
ゴブリンが突っ込む。
少女は叫ぶ。
「食べ物魔法!!」
俺
「?」
少女
「スパゲッティ・ファイア!!」
杖から麺が飛び出した。
空中でぐるぐる回る。
そして――
ボォォ!!
麺が燃えた。
炎のスパゲッティ。
ゴブリンに直撃。
ドン!!
一匹吹き飛ぶ。
俺
「……」
「なんだそれ」
少女
「パスタ魔法よ!!」
「強いでしょ!!」
でも残り二匹が襲ってきた。
少女
「やばい!!」
俺は前に出た。
ドゴォ!!
拳一発。
ゴブリンが吹き飛ぶ。
もう一匹。
ドゴン!!
終了。
少女
「……」
俺
「終わり」
少女は俺を見た。
「今の拳?」
「うん」
「魔法じゃなくて?」
「拳」
少女は頭を抱えた。
「なんで拳の方が強いのよ!!」
俺
「知らん」
少女は少し黙った。
そして言った。
「あなた名前は?」
「ケン」
「拳?」
「そう」
少女は胸を張る。
「私はリリア!」
「天才パスタ魔法使いよ!」
俺
「さっき麺燃えてたぞ」
「料理失敗じゃないの?」
リリア
「違う!!魔法!!」
そのとき。
リリアの腹が鳴った。
グゥゥゥ……
俺
「腹減った?」
リリア
「魔法使うとお腹減るの!!」
リリアは杖を振った。
「見てなさい」
「料理魔法!」
「カルボナーラ!!」
ポン!!
皿が出てきた。
湯気が出ている。
カルボナーラだ。
俺
「便利だな」
リリアは食べ始めた。
「うまい!!」
「パスタ最高!!」
俺は聞いた。
「お前どこ行くの」
リリア
「旅」
「美味しい食材探してる」
俺
「俺は魔王殴りに行く」
リリア
「え?」
「魔王?」
「うん」
リリアは少し考えた。
そして言った。
「面白そう」
「私も行く」
俺
「なんで」
リリア
「魔王城に美味しいものあるかも」
俺
「理由それ?」
リリア
「大事でしょ食は!!」
俺は少し笑った。
「じゃあ一緒に来るか」
「魔物来たら殴る」
「飯作れ」
リリア
「役割分担ね!」
そのとき。
遠くの空が赤く光った。
煙。
炎。
リリアが言う。
「あれ……」
「炎の城じゃない?」
俺は拳を握った。
「ちょうどいい」
「一個目の城」
こうして
拳の冒険者ケンと
パスタ魔法使いリリアの
旅が始まった。
第3話を読んでいただきありがとうございます。
ついにリリアが登場しました。
パスタ魔法使いです。
これから炎の城に向かっていく予定です。
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