貴方は何者なの?
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
恋愛です。R15です。
苦手な方はご注意下さい。
書いてて気持ち悪くなりました。
江戸川乱歩先生の気持ちが分かります。
「世界がどう変わっても、君だけは味方でいて欲しい」
友人である彼女にそう持ち掛ける。吐かれる声は随分と窶れていて、今にも倒れそうだった。
「これまた重たいね。その保証は出来ないけれど、話なら聞いてあげるよ」
彼女はそう返すと、聞き流す様に本を開いた。彼女なりの気遣いなのだろう。
親戚の美少年に懐かれて以降、彼は良く私の家に来る事になった。元々家が近かったし、来ようと思えば全然来れる距離だった。
「学童とか、行かないの?」
まだ幼いながらも大人びた顔立ちや、その蠱惑的な目に見据えられると、何だか戻れなくなりそうで怖かった。だから遠回しに距離をとる提案をする。しかし――。
「好きじゃない」
「じゃあ、私の家以外でも」
「行きたくない」
返す言葉を全て跳ね返して、彼は私を見上げる。その時の目に失望が浮かんでいる様に思えた。話したくない事を無理矢理話させた様な。兎にも角にも、彼が不機嫌なのは見て取れる。
「皆不用意に体に触れてくるから。そういうの、好きじゃない」
思わず息を飲む。その言葉の意味を分からない訳じゃない。でも踏み込む事は出来なかった。彼と共に地獄へ落ちる覚悟もないのに、手を差し伸べられない。……彼の両親はその事を知っているのだろうか。
「ねぇ、そ……」
「○○姉、しゃがんで」
彼は私の言葉を見越した様に、それを遮った。目には先程までの失望感は消え、何時もの蠱惑的な瞳があった。切れ長で大人びていて、目を合わせたら絡めとられそうな、そんな瞳。
ずっと見続ける事に危険信号を覚え、早々に目を逸らす。
「なんで?」
「人と話す時は目線の位置を合わせた方が、気が楽でしょう」
――ねぇ君、本当は何者なの?
酷く困惑した後に、私はその場で膝を折る。立膝を着いたまま、彼と目を合わせる。それからしっかりと目が合うと、彼は小さな手で私を包み込み、ぐっと自分のものに近付けた。彼の躊躇いがない分、私の行動は一歩遅れる。そしてその切なの時が、分け目を開く。
目を見開いた時には彼の唇が私のものと重なっていた。驚いて凍りつく間もなく、唇にぬめっとした感触が覚える。この子、本当に。
男性とはいえ、相手はまだ子供である。私は彼の肩を鷲掴むと、そのまま思い切り引き剥がした。
「好きな人には、こうするんでしょう?」
息も鼓動も荒くなる。私は今、何をされた? この子に、この少年に、何をされた?
「○○姉ぇ、もっと警戒心持った方が良いよ」
その表情が、その瞳が、年相応とはとても言えなくて、私は怯えながら問いかける。
「貴方は何者なの?」
「何処にでもいる、普通の小学生だよ」
「小学生がどうしてそんなの知ってるの?」
「周りの大人に聞けば分かると思うよ」
それから本日、彼は何もしてこなかった。ただその魔性の瞳で此方を見据えていた。
マジで書いてて気持ち悪くなりました。目眩がします。
この元ネタは私が見聞きしたものから。
テレビで公表されていたものを、生々しくアレンジしたものです。
彼がそんな事を知っているのも、手を出されたのも、全てが全て死ぬほどゾッとします。
その覚えた知識を興味を持った相手に実践しただけ。
怖いね。本当に怖いね。
明日は別の生々しい話にします。