表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

白い鳥

白い鳥が飛んでいた。

鳥は確かに飛んでいて、幻ではないようだった。

鳥はとても美しく、見たことのない姿で、空想上の生き物のようだった。


私は鳥を川辺で見ていた。

日が暮れようとしていて、誰かが話しかけてきた。

「あの鳥を見たことは決して人に話してはならない」

私は不安になり、すぐに家に帰った。


家に帰っても鳥のことが頭から離れない。

記憶の中の鳥を、何枚も何枚も絵に描いた。

そしてある晩、夢を見た。

「あの鳥があなたをどこかへ連れていってくれる」

川辺で出会った誰かが、また話しかけてきた。

私は、はっと目を覚ました。

まだ夜明け前だった。


ベランダを見るとあの白い鳥が止まっていた。

私はほぼ反射的に鳥の背中に乗り、鳥とともに飛び立った。


火を吹く火山や波打つ海を越え、どこまでも飛んでいった。

夢を見ているようだった。

私は元いた街のことなどすっかり忘れてしまっていた。

ただただ、鳥と飛び続けていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ