家路
街あるく とほとほと
日が沈む てらてらと
足ること無く 今日を終え
問うこと無く 明日を憂う
ソレデモイカネバナラヌト……
夕闇が くろくろと
足絡む のろのろと
帰る叶わぬ 過去を嘆き
夢見叶わぬ 未来を忘る
ソレデモイキテイカネバト……
住めばみやこと言うは容易しも
あてのないものの強がりに似る
さりとて負うものの重さを知れば
ただ酒と空想に溺れるをまた過ぐ
我が宿に ちやちやと
ともる灯に 待つひとの
軽やかに うたうこえ
こころに 花一輪
想い持て ドアを開けよ
「ただいま」