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登場人物

ざっくり人物紹介。








【エクトル・フェリシアン・カルリエ】

 20歳。ガリア王国の第2王子。魔法関係に対処する『アルカンシエル』を率いる指揮官の1人。体格の割に力が強い。馬鹿力。放出する系の魔法は苦手だが、できなくはない。

 婚約者のアニエスのことは嫌いというほどではないが、扱いづらく苦手。何をさせてものんびりしていてイラついている。

 彼女の中の別人格・ファントム(アンリエット)とは割と気が合う。彼女に「自分とアニエスは根本的に同じ存在」と言われてから歩み寄りを見せている。アニエスを好きになってからはややポンコツ気味。リオネル戦では完全に蚊帳の外だった。

 基本的には短気。かつ、器用で生真面目でもある。そのため、おっとりした婚約者のアニエスとは相性が良くない。ダークブラウンの髪にグレーの瞳をした精悍な面差しの男前。完全に実の父親似。

 身長180センチ。





【アニエス・アンリエット・ニクロー】

 18歳。ニクロー侯爵家の次女で末っ子。ニクロー家は武門の一族なので、戦わせるとそこそこ強いが、本人としては魔術師のつもりである。

 婚約者のエクトルのことは嫌いではないし、すごい人だと思っているが、怒鳴られるとちょっと怖い。自分が悪いのもわかっているが、一応仲良くしたいとは思っている。16歳の時に婚約した。

 自身の中に別人格である『アンリエット』がいることは、かなり早い段階で気づいていた。彼女が剣の腕を鍛えたのは、アンリエットが自由にふるまえるようにするため。なお、アンリエットは雷撃の使い手だが、アニエスは「カルム」と呼ばれる風使いである。ただし、本編には出てこない。

 おっとりが極まったような性格。温厚で思慮深いが、怒ると怖く、兄姉を震え上がらせたことがある。黒髪だが光が当たると銀色にも見える。ヒスイ色の目は切れ長気味で、可愛いと言うより奇麗な顔立ち。

 実は『アニエス』は『アンリエット』が貴族社会で生きるために切り離した部分。なので、エクトルたちが『アニエス』と呼んでいた人格の方が副人格であり、アニエス本人もそれを自覚していた。なので、『アニエス』は『アンリエット』の記憶をのぞくことができない。

 身長160センチ。





【アンリエット/ファントム/リル】

 年齢不詳。少なくとも、死んだときには百歳を超えていた。推定120歳。百数年前を生きた『旧き友ウィタ・アミカス』。アニエスの中に別人格として存在している。当時の通り名は『閃光エクレール』。当時では最強の剣術の腕の持ち主だった。本名はエリアーヌ。

 堕ちた弟弟子を討つべく、よみがえってきた。実力としては弟弟子よりもはるかに上だが、隙をつかれて殺されている。なお、アニエスの中にいるため、だいぶ実力は下がっている。

 さばけた性格の女性。行動がはっきりしているので、エクトルはアンリエットの方が気が合うと思っている。師の連れ合いレイリの『エデン』の力を受け継いだ、『旧き友』の天敵。ただし、本家には劣る。

 実は、彼女の方が主人格で、アニエスは貴族の娘としての生きづらさを感じたアンリエットが分離した部分。最終的には融合して、おっとりしているが飾らない性格の女性になる。

 存命時のアンリエットは、アニエスより小柄だった。黒髪に琥珀色の瞳をした端正な顔立ちの女性だったとのこと。外見は20代後半ほどに見えた。当時の身長は155センチ。






【マリー・シャルロット】

 43歳。ガリア王国の女王。淡々とした合理的な思考回路の持ち主。エクトルの母親だが、あまり似ていない。

 成り行きで女王になった女。もともとは『アルカンシエル』を率いる元帥であったが、王位継承上位者が立て続いて亡くなったため、王位が降りてきた。即位時は25歳で、すでに二人の息子がいた。息子二人の夫は即位時にはすでに亡くなっていたため、女王になった後に再婚した。そのため、兄二人と妹二人は異父兄妹である。最初の夫は国内の貴族で『アルカンシエル』のシュヴァリエ、二人目(現)夫は隣国の皇子である。

 魔術に詳しい。冷淡に見られがちだが、子供たちは可愛がっている。ブリュネットの清廉な美女。

 実はリルの弟子『ジネット』の生まれ変わり。アニエス/アンリエットとは違い、上手く融合しており、『ジネット』の記憶がある、という感じ。

 身長166センチ。





【ジルベール・ルイゾン・カルリエ】

 22歳。エクトルの兄で王太子。飄々とした人物だが切れ者。隣国に婚約者がいる。比較的母親似。

 弟が軍事を率いているので、兄は国政を担っている。なんでも面白がる傾向があるが、頼りになるお兄さん。弟の婚約者であるアニエスの姉ミレーヌとは同い年で、腐れ縁である。

 事象の並列処理ができるが、戦闘力はほぼ皆無。褐色の髪に青灰色の瞳をした端麗な男性。

 身長184センチ。





【ローラン・ニクロー】

 24歳。アニエスの少し年の離れた兄。近衛に所属しているため、昔からジルベールとエクトルの兄弟との面識はある。おおらかな性格で、末の妹が二重人格であることは知っているが、あまり気にしていない。どちらも可愛い妹だと思っている。なお、その可愛い妹たちからは脳筋だと思われている。

 ややシスコンなところがある。一太刀が重いタイプの騎士。妹と同じく思慮深い面もあるが、とっさの判断力に定評がある。

 がっしりした体格の美丈夫。母親が魔術師なので魔術もたしなむが、切ったほうが早いと考えている。明るい茶髪に碧の瞳の精悍な男性。妹とは似ていない。

 身長183センチ。





【ミレーヌ・ソラン】

 22歳。旧姓ニクロー。アニエスの姉。ジルベールと同い年で腐れ縁。昨年、ソラン辺境伯に嫁いだ。気の強い美人で、どこか天然の入っている兄と妹のツッコミ役だったが、家を出てしまったので、現在ツッコミ不在となっている。

 武術はほかの兄弟と違って護身術程度だが、強力な治癒術師。アニエスの中にアンリエットが同居し、しかも夜な夜な出歩いていることを知っていたが、止めたことはない。ただ、治療ついでに説教はしていた。今でもぼんやりしている妹が心配。

 アッシュブロンドの髪に青い瞳をした気の強そうな美女。

 身長162センチ。





【リオネル】

 アンリエットの弟弟子。自分の師匠とその連れ合い、姉弟子を少なくとも殺している『旧き友』。すべての元凶。アンリエットに勝てないのを理解して、逃げ回っている。禁忌を侵したため、寿命では死ねない。しかし、活動限界が300歳程度とわかってはいる。

 『影の人オンブル』という異名を持っている。当時アンリエットが教えていた弟子の少女に恋をした男。少女がほかの男を選んだことに耐え切れず、あまつさえ物取りに少女を殺され絶望。少女を生き返らせるために師から禁書を盗み、その際、師を殺害する。

 禁書を使っても少女を生き返らせることはできないが、では永遠に生きていつか生まれる少女の生まれ変わりを手に入れようとする。

 禁術を使ったこと、大量殺人を行ったことで『旧き友』の討伐対象となる。アンリエットは禁書を奪い返すことに成功するが、その際に死亡。師の連れ合いであった『花の魔女フロース』も同時に殺害している。奪い返した分は処分してしまう。その後も『旧き友』を見るたびに殺害していたため、ガリアには『旧き友』がほとんどいない。

 実は彼が愛した少女はすでにマリー・シャルロットとして転生している。そのため、アニエスとしてアンリエットも転生をはたした。すべてはリオネルありき。

 リオネルを倒す要素を兼ね備えたアニエスの存在は、彼も感じ取っているので逃げまくっている。

 本来の彼自身は、多少うぬぼれ屋のところはあるが人の好い青年だった。長く生きすぎて多少性格は変わっている。金髪に紫の瞳の美男子。二十代前半ほどに見える。

 身長178センチ。





【サク】

 享年207歳。アンリエット、リオネルの師匠。大陸北部の出身で、ガリア人ではない。現実世界にまで干渉する強力な催眠能力者で、『仮想クオード・レ・ウェラ』と呼ばれていた。その強力な能力を持って禁書を保管していたが、弟子に殺されて奪われる。魔法を引き継ぐことはできなかった。

 生真面目な天然ボケで、よくリオネルと衝突していた。そのたびに間に入るアンリエットはやめてほしいと思っていた。亜麻色の髪に青い目をした涼やかな美人だったという。

 アンリエットを拾ったときは推定100歳。





【レイリ】

 享年236歳。サクとは戦争中に出会った。ペルシス人。通常はロクサーヌと名乗ることが多い、『旧き友』。『花の魔女フロース』と呼ばれる強力な魔女。サクの連れ合いだった時期がある。

 『楽園エデン』と呼ばれる魔法を持ち、すべてを無に帰すことができるため、禁書を取り込んだリオネルの討伐に召集される。しかし、思いがけず返り討ちに会い、何とか自分の魔法をアンリエットに預けるが、そのまま死亡してしまう。

 『魔女をやめた魔女』の登場人物。銀に近い金髪に、菫色の目をした二十代半ばほどに見える美女。

 アンリエットを連れてサクが尋ねてきたとき、推定129歳。アイシェとエムレはとっくに巣立っており、ちなみに結婚している。

 サクと初めて出会ったのは戦争中なので、50歳くらいのころ。サクは戦争に参加していた魔術師の弟子で、師匠が亡くなったために独り立ちした。

 その後、レイリがアイシェとエムレを連れて旅をしていたころに再会。二人が巣立った後に連れ合いになった。





【ジネット】

 享年19歳。アンリエットの弟子だった少女。攻撃魔法などはほとんど使えなかったが、補助魔法は得意だった。心優しい人懐っこい少女で、リオネルが堕ちた原因となった少女。結婚してすぐ、土地の有力者に拉致され、殺されてしまう。

 実は、マリー・シャルロットの中に転生している。二人では正確に差異があるが、根本は同じである。彼女の場合は、マリー・シャルロットと融合している。

 褐色の髪にヘイゼルの瞳の少女。決して美少女ではなかった。





ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


アニエスとアンリエット(リル)は、最後までアンリエット側が主導権を握っていましたが、アンリエットはアニエスに好きにさせています。アニエスは、アンリエットが体を使っていた間と齟齬を起こさないように行動するために、アンリエットであった間の記憶はありますが、アンリエットの『生きていた』ころの記憶をのぞくことはできません。

二重・多重人格のキャラって何人か思い浮かびますが、真っ先に思い浮かぶのは『ガンダム00』のアレ〇ヤでしょうか。ほかにもいる気がしますが……アニエスの感じとしては、『CCさくら』の雪〇とユ〇の関係に近いでしょうか。

ちなみに、途中でエクトルがアニエスとアンリエットを見分けられるようになっていますが、あれはほぼ勘で、ほぼ当たっていました。


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