表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

852/1023

芽吹き14

「どうして、なんでバードが、あなたは、死んで、腕は私が、お葬式も、どうして」

 混乱して普段の口調をなくし、わなわなと震える

 しかしバードは目も虚ろで、何も理解していないように見えた

「待てエーテ! そいつから離れるんだ!」

 とっさにアモンがエーテを抱えて飛びのく

 そのエーテがいた場所に突き刺さる尖った触手のようなもの

「あ、ああ」

 エーテはバードの姿を見て目を見開いた

 体から飛び出すたくさんの触手

 まるで何かの魔物と合成させられたかのようだ

「バード、なんてことを・・・」

 かつての恋人の無残な姿

 彼の顔は裂け、目は吊り上がり、頭蓋がむき出しになっていた

 その頭頂部からは禍々しい角が生え、口からは黒い煙のようなものを吐き出している

「エーテ! しっかりしろ! あれは君の知ってる顔なんだろうけどまるで違うだろう!?」

 エーテはハッとする

 そうだ、あの時確かにバードは死んだ

 いや、死体を見た

 だからこそ彼と悲しい別れをしたのだ

「ああそうだねアモン、あれは、ただの化け物だ」

 倒せる、アモンの顔をした何か

 ただの化け物だと認識し、エーテは手を構えると相手の解析を始めた

「これは」

「どうしたエーテ?」

「こんな生物、見たことがない。何なんだこれは」

 その化け物はエーテの頭脳をもってしても理解不能だった

 消化器官にあたるものがまるでなく

 それなのに口はガバッと開いている

 さらには魔力を感じないのだが、それにもかかわらず何らかの力の気配を感じた

「この力、僕は知ってる」

 驚くことにアモンがその答えを導き出した

「これは恐らく超能力と言われる力だろう。かつて僕がいた地球って世界でごくまれに人間が持っていた力、でもこんな化け物が持っているのなんて見たことない」

「ともかく人間が持つ力なら対抗できるはずだねぇ」

 ようやくいつもの調子に戻ったエーテ

 彼女はさらに解析を進めた

 すると、この化け物は死体を素体に造られたことが分かった

 だが隠蔽が巧妙にされている

「こんなことができるのは、姉か、もしくは私の知らない研究者くらいさねぇ。素体はバードだ、恐らく姉の負の遺産ってわけだ」

 バードはこちらに手を向けると、地面から大岩が浮き上がり、一斉に飛んできた

「岩を浮かせる程度なら問題ない!」

 まわりにいた天女たちも一斉に攻撃に転じたが、どういうわけか何人かがピタリと動きを止め、その場から動かなくなった

「ど、どうしたのあなた達?」

 エンナが近くにいた天女の様子を見たが、明らかに異常だった

 その天女は白目をむき、まるで頭の中をいじくられているかのような表情

 そして天女の一人が突如、宙に浮きあがり、バキバキと体が変形して破裂した

「キャァアアア!!」

 エンナは仲間の天女が弾けて死んだことにショックを受け、その場でしゃがみ込む

「エンナ、下がってなさいな!」

 危険と判断したエーテはすぐに無事な者達を下がらせ、動かない天女たちを解析した

「これは、頭に何か、いやこの化け物か、こいつ頭の中から攻撃してる!」

 予想以上の力を持っていた化け物

 無事な天女たちは恐れおののいた

「早くあいつを倒さないと、他の天女たちまで!」

 そうこう言っているうちにまた数人が弾けとんだ

「く、あいつを攻撃するよ!」

 今度はエーテたちが攻勢に出た

 だがりえはそれに加われずにいる

 あまりのことに彼女もショックを受けているようだった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ