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法則外の妖精4

 虚ろな目の男の案内でこいつらのアジトへと向かっている

 フェアリスちゃんは不思議そうな顔で男を見ていた

「この人なんでボーっとしてるのー?」

「この人は悪いことをしたからクロハさんに操られてるんだ。今からもっと悪い人たちを懲らしめに行くんだよ」

「そうなんだ! 私も協力するね!」

 泣き顔で頑張ると伝えるフェアリスちゃん。相変わらず表情と気持ちがかみ合ってない感じだけど、彼女の世界ではこれが普通なんだろうね

「ここです」

 男の案内が終わった

 雪はもう降っていないので少し前から建物が見えていたけど、まるで要塞、いや要塞そのものだった

 役目を終えた男は虚ろな目のままその場に倒れ込む

 心は壊れ、もう普通の生活はできないだろう

 今まで妖怪族を虐げた報いだ

「この要塞、妖力の結界が張り巡らされていますね。まぁリディエラちゃんなら簡単に破壊できるでしょうが」

 サニアさんが解析してくれた結果、この要塞も妖怪が力を奪われて様々な動力に使われているらしいことが分かった

 許せない

「行こう皆」

 クロハさんとハクラちゃんは妖怪族の国に行った

 この中で一番強い僕がみんなを守りながら進まないとね

 要塞の結界を破壊し、内部へと侵入

 あ、破壊したことで警報が鳴り始めた

 まあ来た兵らしき男たちは僕の敵じゃない

 手に持ってる銃もあの男が持っていた銃と同じ仕組みらしいし

 で、向かってきた男の内の一人を気絶させずにそのまま捕らえ、なんで妖怪族との戦いをしているのか聞いてみた

「ハハハ! 知らないのかお前ら。妖怪族のエネルギーは今や世界中のエネルギー供給源になってるんだ。あいつらは都合のいい電池なんだよ。生かさず殺さずで繋いどけばほぼ永久機関だしな! だが鵺と九尾の王たちはやべぇ、あいつらは次元が違う。見たら逃げろ、そう教わって来たからな」

「そう、ありがとう教えてくれて」

「じゃ、じゃあ見逃して・・・」

「そんなわけないでしょ? これだけ自然を破壊しておいて、精霊の僕が許すわけないじゃないか」

 バチッと男の頭に電気を流して気絶させる

 実はこれは記憶を消してるんだ。妖怪族に関する記憶だけをね

 僕には一つの考えがあった

 妖怪族がこのままこの世界にいたらいずれ絶滅してしまう

 鵺や九尾の王がいくら強いと言えども、多勢に無勢だ

 こいつらには妖怪を無力化する機械もあるみたいだしね

 そう、妖怪族を僕の世界に移民させるんだ

 僕の世界の妖怪族の国なら、この世界の妖怪族をすべて受け入れられるくらいの広さがある

 僕の一存だけど、族長のタマモさんならきっと大丈夫

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