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竜人族の国→魔族の国4

 ひとまずこれでリドリリさんの命の危機は去ったけど、まだ絶対安静だそうで話すことすら難しいみたい

 でもランちゃん先生がつきっきりで診てくれるらしいから大丈夫だね

「さて精霊様、わしらはしばらくこの国で友好を深めますじゃ。いずれわしらの国にも来て下され」

「うん、行かせてもらうよ」

「おっとそうそう、これ忘れてたっち」

 八仙の一人、カセンコさんがなにやら手紙を渡してくれた

「これは?」

「猫神のニャコ様からの手紙だっち。ニャコ様は気まぐれで、アマテラス様か仲間の神獣にしか心を許さないっちね。そんなニャコ様がどういうわけか精霊様のことをえらく気にかけていたっちよ。確か修行が何とか・・・。まぁそれを見ればわかるっちね」

 とりあえず手紙を開いてみると、なんだかミミズが火に焼かれてのたうち回っているかのような字でこう書かれていた

(早く仙人の国桃源郷へくるにゃ! おいらはもう待ちくたびれたのにゃ!)

 以前猫妖怪族の集落の迷宮で会った神様だ

 うんあの神様らしい書き方だね。まあいずれ行くからそれまで待っててもらおう

 それにしても僕の修行を見てくれる神様達ってもしかして皆癖があるのかな?

 リュコ様も少し、いやかなり変わってたし

「じゃぁキーラちゃん、リドリリさんにもよろしく言っておいてね」

「うん!ありがとうリディエラ! 我はもっともっと強くなってリドリリを、そして国のみんなを守れるようになる!」

「うんうん、頑張ってね。もしまた何かあったらすぐ駆け付けるからね」

 キーラちゃん、それから八仙たちに別れを言ってから僕らは転移装置の上に立った

 魔力を注いで転移が始まると手を振るキーラちゃんが見えたので僕も振り返した

 視界が白く染まって、竜人の国に戻る

 城から再びコポポマの宿に戻って少し休んでから温泉の地図を開いた

「さて、働いたことだし温泉に入ろっか」

 今昼過ぎ

 お昼ご飯は簡単に魔族国で出してもらったからすぐに温泉に行くことになった

 ラキアさんも結構疲れてるみたい

 そりゃそうだよ、ずっと倒れてる魔族の人達を抱えて走り回ってたからね

「どうラキアさん、次はここに行こうと思うんだけど」

 僕は地図を指さして宿から少し離れた場所にある岩盤風呂という温泉を提案してみた

 岩盤からじんわりと温泉がわき出すよいう特殊な温泉で、この岩盤で寝転がるようにして入るらしい

 効能は疲労回復はもちろんのこと、眠ると素敵な夢が見れるらしい

 恐らく魔力があるから夢に作用しているんだと思う

「面白そうですね。私達のような精霊、精神生命体でも素晴らしい夢を見れると書いてありますね。行ってみましょうリディエラ様」

 エンシュがワクワクした表情で身を乗り出してくる

 普段眠ることのない僕らは夢を見るということはあまりない

 だからこそその夢を楽しみたいんだろうね

 僕も前世では見ていたけど、ここではあまり寝ないから見てなかった

 久しぶりに見てみたい

「決まりですね。では参りましょうか」

 ラキアさん、疲れてるはずなのになんだかまた生き生きとしてきてる

「いやぁ精霊様達とお風呂に入れるのは本当に眼福がんぷ、幸せなことですよ。いや他意はないのです他意は」

 うん、それくらいならもう慣れたからいいよ別に

 ただこっちを見ながらのハァハァという荒い息遣いと血走った目はちょっとやめて欲しいかな

 とりあえずは用意をしてからお風呂に向かった

 お風呂までは歩いて十分くらいかな。一応人気の場所らしいから入れるかどうかが不安かも

 人が多いと人数制限ができるみたいで、そうなると全員は入れなくなっちゃう

 でも今はちょうどお昼時だし、大丈夫かな?

「見えてきましたね。あれが岩盤温泉です」

 大きな岩の看板に岩盤温泉とシンプルに彫り込んであって、土の香りがしてきた

 出入り口からはたくさんのお客さんが出入りしてて、僕らも急いで列に並んだ

 どうやら人数制限はされていないみたいで、僕ら全員が入れる

 入口で番頭さんが僕達を見て「精霊様なら並ばなくともこちらからご入浴いただければ」と言われたけど、待つときは待つ!というのが僕の信条なわけで、きっぱり断って待つことにした

 それからおよそ一時間ほどたっていよいよ僕らの番になった

「ではまずこちらのメニューから岩盤を選んでください」

 どうやら選んだ岩盤によって見れる夢が違うみたいだ

 えっと、楽しい、泣ける、驚く、かっこいい、かわいいという夢に続いて一番最後が恐怖と書いてあって、この恐怖には注意書きがあった

 もし夢の中で殺されるようなことがあった場合、現実にも反映されることがありますと書いてあった

 あ、カッコで小さく冗談ですとも書いてあった

 一瞬本当かと思ったよ

 で、なんとなくメニューの裏を見てみると

「げっ」

 思わず変な声が出るくらいに驚いた

 そこには僕のような子供が見るような夢じゃない卑猥な内容が書かれていた

「も、申し訳ありません精霊様! お渡しするメニューを間違えてしまいました!」

 僕が苦笑いをしているとすぐにメニューを取り換えてくれた

 どうやらアダルト向けメニューを渡していたみたいだ

 気を取り直して、僕はメニューから楽しいを選んだ

 で、テュネとアスラムは可愛い、エンシュはかっこいい、フーレンは何と恐怖を、そしてラキアさんはあのアダルトの方のメニューを見て即決でエッチな夢を選んでいた

 ラキアさんはタガが外れてる。誰か彼女を治してあげてください・・・。え?手遅れ?

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