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20/1023

獣人の国14

 宿を後にして早朝のさわやかな陽気の中街を出た

 街を出る前に買っておいたパンを歩きながら頬張り花畑へと向かう

 花のジャムを挟んでいるので香りと甘みが口いっぱいに広がって非常においしい!

 同時に買っておいたハイビスカスティーを飲んでみる。これは酸味が強いけど口の中がさっぱりしてまだ寝ぼけている頭をすっきりと覚ましてくれた

「見えてきましたよリディエラ様」

 アスラムは嬉しそうに走り出した

 花の香りが強くなり、花畑のある丘が目前まで迫っていた。アスラムを先頭に花畑へと一気に駆け上がる

 目の前に広がるのは幻想的で、まるで天国?

 天国らしきところは転生前に来たことはあるけどあそこは何もない真っ白な空間だったから、想像上の天国にいるかんじ

 様々な花が咲き乱れていて、地面に根付く花畑以外にも木には桜のような花や梅のような花などなど木になる花も狂い咲いていた

 あまりにも美しい情景に言葉を失ってしまう

 優しく甘い香りは入り乱れているけどそれぞれが主張しすぎず、まるでお互いに引き立てあっているみたい

 早朝だったこともあってか、人がまだいない。僕たちの貸し切り状態だ!

「何と素晴らしい香りなのでしょう」

 テュネは舞うように花畑の間を走っている

 アスラムはしゃがみ込んで一つ一つの花を慈しむように愛でていし、フーレンはいつの間にか精霊の姿に戻って、風を運んで花の香りをまんべんなく振りまき飛んでいた

 エンシュは転がってすでに寝息を立ててる

 僕はというと、花の冠を作ってみていた

 初めて作ったけれどアスラムに教えてもらい、なかなかにうまくできたと思う

 四大精霊全員に作ってあげたのでみんなすごく喜んでくれた

 そんな風に花畑を堪能していると、突然花畑の中心に花びらの塊が集まり始めた

 大小さまざまな花びらが集まりやがて人型を取ると美しい女性になった

「ご機嫌麗しゅう、わが君」

 キザっぽく僕に挨拶してくる女性は花の妖精だという

 名前はティルリス、この花畑を管理している妖精のリーダーなんだそうだ

「精霊様たちにこのわたくしの花畑を見ていただけるとは恐悦至極にございます」

 優雅に礼をして感謝を述べるテュルリス

 この花畑は精霊と妖精の祝福を受けてこの奇跡の情景を生んでいるそうで、遥かな昔にこの地を訪れた花の精霊と妖精がこの地に生えていた花々を見て感動し、祝福を与えた

 現在花の精霊は精霊たちの住む国(僕の生まれたところだ)に帰っているのでここにはいないらしい

 そう言えば国で頭に大きな花をつけた精霊を見た気がする

 テュルリスは特別な花を見せてくれると言った

 なんと数年に一度花が咲き乱れる時期にだけ咲く花で、オールスレリードというダイアモンドのように光り輝く花だという

 それは是非とも見てみたいのでテュルリスに案内を頼んだ

 彼女は快く引き受けてくれ、背中の羽を嬉しそうにはためかせながら先導してくれる

 花道を歩き、丘を少し離れた小さな広場にその花は咲いていた

 プリズムのように輝く花は繊細で、触れただけでも折れてしまうので眺めることしかできなかったけど、今まで見たことのない美しさに目を奪われ、心も奪われた

 僕らにこの花を見せれたことに満足したテュルリスはニコニコと笑っている

 彼女にお礼を言って僕らはキラリアの花畑から帰ろうと歩き出した

 丁度そんなときに他の観光客がぞろぞろと来始めていたので、フーレンに変化するよう言って獣人の姿になってもらう

 観光客たちは花の妖精であるテュルリスを見て驚いていた

 妖精はなかなか人の前に姿を現さないのでびっくりしたんだろう

 観光客に見えないよう僕らに一礼をしてテュルリスは去って行った

 キラリアの花畑、心の奥底から癒してくれたここは本当に素晴らしかった

 是非ともまた来たい場所だ。いや、絶対来よう

 花畑を後にしたその足で今度はガリレア鍾乳洞へと向かう

 丘を降りて街道沿いに道を行けば数時間で着くということなので、夜になる前にはつくと思う

 宿町も手前にあるのでそこで一泊して次の日に観光だ

 鍾乳洞なんて行ったことがないからとっても楽しみだよ

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