悪の花11
「あ、く、うぅ・・・。よくもやってくれましたね。アスラム、大丈夫ですか?」
「キュ~」
アスラムは目を回して完全に気を失っていた
シルフェインは怒り心頭し、目つきが変わる
「行きますよ、テュネ、フーレン、エンシュ」
気絶しているアスラム以外の四大精霊を呼ぶと、三柱と一体化した
「今ならこの子達の力を最大限引き出せそうです」
右手に水の剣、左手に炎の剣、風の翼、そして
「気を失ってました。すみません」
アスラムが立ち上がり、シルフェインに抱き着いた
すると土の鎧に変わる
「さて、では改めて、滅させていただきます」
両手の剣を構えると、爆撃でも受けたかのような衝撃が周囲を揺らす
そしていきなり視界から消えた
「速っ」
あまりの速さに目が追い付かず、気づいたら斬りつけられていた
「熱っ」
傷口が燃え上がり、アウルはその傷口の肉をえぐって捨てた
放っておけば燃え広がり、全身を焼き尽くしていただろう
「まさか僕の体に傷をつけれるほどとは」
「いい目ですね。でもこれならあなたを消滅させれそうです」
また視界から消えた
だが今度の攻撃は無事防ぐ
「あら、追えるようになったんですね」
防ぐには防げたが、防いだところの水分が失われ、もろくなったり、灰になったりと非常に厄介だ
少しずつ押され始める
「よし、行けるよアウル!」
アウルが防いでくれていたおかげで、生田目が次なる一撃の用意ができた
「ミナカ!」
ただの手刀のようだが、空間を削り取る部類の力
その力を変換し、洗脳を解くための力とした
つまり洗脳を削り取るつもりなのだ
「視えていますよ」
「視えていようと当てる!」
スパンと何かが切れる音がして、シルフェインが倒れ、そこから四大精霊が元の姿に戻って倒れた
「やった!」
生田目の目論見通り、無事シルフェインの洗脳が解けたようだ
それを見ていよいよリディエラの怒りが頂点に達し、周囲にいた精霊全てを無理やりに自分に取り込んだ
「やめなさいリディちゃん!」
目を覚ましたっシルフェインの制止も聞かず、リディエラはシルフェイン以外全ての精霊をその身に宿した




