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何かがちがう召喚士

久しぶりの投稿です!!

私事ではありますが、身体面、精神面の都合で2年間勤めた会社を辞めることにしまして、1ヶ月ほど休養と執筆などの趣味の時間を設けられそうです。

来月あたりから[カードデッキの召喚士][見よう見まねで生産チート]の投稿できるようになるかもしれあせん。




「どこから教えようか…」

「とりあえず記憶がないようなものなので基礎の基礎からお願いしてもいいですか?」


しばらく悩んだあと、人差し指をたてる。

何してるんだ?


「いいか?これが1で、これが2だ。」


確かに基礎の基礎だけど!

さすがに保育園児じゃない俺にものを教えるには時間がかかりすぎる。


「あ、かなり先に進んで大丈夫です。」

「だ、だろうな。では君がある程度教養のある外国の出身と仮定して、この国についてからでいいか?」

「そこからお願いします。

あっ大雑把で大丈夫です。地理とか歴史とか得意じゃなくて」

「分かった。

この国はヴィクトリア王国。建国約580年、ヴィクトリア王家に代々治められている歴史ある国だ。

そちらに居られるのはエリーナ・ヴィクトリア王女。現国王陛下の姫君であり、次期国王陛下もしくはそのお妃となられるお方だ。」


ヤッベェ…王女様に会釈されちゃった

外見はもちろん手の動きひとつひとつとってもマジで美人…

あ、見惚れといる場合じゃない。まだ3人紹介してもらっていない。



「申し遅れた。私はカムロ・ベナルッティ。ヴィクトリア王国騎士団長をしている。」

「オレはザック。第四中隊の副隊長をやってんだ。んでさっきお前さんに命を助けてもらったアイツがアベルっつうんだ。第二中隊の隊長兼、オレの兄貴分みてぇなもんだ。よろしくなっ!」


車で言うところの運転席に座って馬の手綱を持っているアベルさんが「礼節を持て」と説教が始まった


「わーってるよ。

ケースケ・カミヤ殿。貴殿には同僚がすんげぇ…じゃねえや、恩が…えーっと」

「あの 言いたいことは分かりましたのであまり無理しなくても…」

「わ、悪りぃな。でもぜってぇこの恩は忘れねぇからっ!それだけは騎士団の名にかけて誓える」


「背中向きで失礼する。ヴィクトリア王国第二中隊長のアベル・レムナントだ。

先ほどは同僚がすまない。彼は礼儀作法のれの字も、教養のきの字もないが剣の腕と人格については私が保証する。」



なるほどね、そりゃ基礎の基礎で物の数え方を教えようとするわけだ。

実例が一番身近にあるくらい識字率や学力の平均が低いのか



その後も3人が入れ替わり立ち替わり説明してくれたおかげで自分の置かれる状況が理解できてきた。


まず間違いなくここは地球ではないゲームの世界か異世界というやつで、武器や魔法がものをいうファンタジーな世界に来てしまったことだけは確定した。


そしてこの世界ではある一般的に15歳を迎えると神様から職業ジョブと関連する職業ジョブスキルを与えられ、そこから大体の進路を決めて行くのだという。

剣士や戦士には剣術をはじめとする格闘関係のスキル、商人なら話術や暗算などの思考タイプのスキル、農民なら土壌関係や農具関連etc〜と挙げていったらキリがない。


レベルの平均は戦闘職で16〜19、非戦闘職だと14あたりが常人の限界でカムロさんが騎士のレベル35、ザックさんが戦士のレベル29、アベルさんは斥候のレベル27でかなり強者に数えられるらしい。


また、職業と結びつきの少ない補助サブスキルもあり、戦士が料理を覚えて引退後に宿屋をしたり、魔法使いがポーションを自作したりする例も結構あるらしい。


そして人によって持ってる持たないはあるが個有ユニークスキルもある。

ザックさんが体力超回復、カムロさんが騎士の勇姿という騎士限定で集団の士気を高めるスキル、アベルさんは獣の視力と言って夜目が効いたり危険を可視化できるんだって。


といった具合に個人差こそあれど職業スキルは平均5個くらい、サブスキルは平均6個、合計で平均10〜12個のスキルを持つらしい。


「ところで、ケーの職業は何だ?

さっきのような戦いは見たことがないのだが。」

「分かりません。なんとなく出来ることは分かるんですけど職業はまだ…」

「あー コイツまだステータス見てねぇんじゃねえか?

おいケー ステータスって唱えてみろよ。見れっから」

「はぁ…やってみます 『ステータス』」





ケースケ・カミヤ

種族:人族

職業:召喚士

レベル:5

魔力量:1200

称号:異世界転生者

  カードゲーマーK


【職業スキル】

モンスターカード召喚

魔法カード発動

要塞カード配置

カード武器召喚

カード化


【サブスキル】

無限収納

鑑定魔法

礼儀作法:初級

料理:初級

成長率上昇

経験値共有化


【固有スキル】

『最後の切り札』

ピンチになればなる程、幸運が上昇する





「召喚士でした」

「召喚士?太古に存在したとしれる職業ですね。確か錬金術師や獣魔術師に並ぶ特殊職のうちの一つで失われた職業だと聞いた事があります」

「「「「へぇ〜」」」」

「多少の魔法は使っていたようですが札を用いて行っていたかどうかは…」

「それなら心当たりがあります。

故郷で子供の頃からずっとやっていたカードゲーム…絵札を用いた卓上遊戯といえば分かりやすいでしょう。それの影響がこの国に来て職業という形で現れたんだと思います。

太古の召喚士がどのようなものかは分かりませんが、自分の召喚士のスキルはかなり運要素が強いですね。」


そう言ってはみたものの4名ともわかっていないようなので手元にデッキを丸々出し、上から5枚めくって見せる。

モンスターカードが3枚、魔法カードが2枚。


めくったカードを戻し、シャッフルしもう一度5枚めくる。モンスターカード2枚、魔法カード2枚、武器カード1枚となった。

2枚のモンスターカードのうち1枚はさっき倒したグリフォンのカード。このデッキの切り札になる予定のカードだ。


「この魔法カードは攻撃に使う物。アベルさんの時に使ったのはえーっと…コレです。

このように、必要な時に必要な札が手元にあるわけではありません。」

「私が助けられたのもある種の奇跡ということになるわけか」

「そうなります。

デッキ…じゃなくて山札から直接選んで引くことも出来るかもしれませんが、モンスターが襲ってきている中でそんな悠長なことはできません。


もしそちらが自分を騎士団に引き入れようとお考えだとしても、モンスターは騎士団長でも王様でもなく一度自分を通さないといけないようなので統率という面においては1番足手まといとも言えます。」


するとザックさん以外表情が曇る。

さてはもれなく入れようとしてたな


「おめえよ、騎士団の4番隊に来ねぇか?そしたらオレらと一緒に戦っても問題ねぇかもしれねぇ」

「ザック!?彼の話を聞いていないのか?騎士との共闘は」

「そりゃ一緒にっつっても整列させようとすんなら無理だろうけどよ、四番隊なら小隊ごとの連携に全振りしちまってるし、職業なんか被ってる奴探す方が難しいくらいだぜ?なんとかなんだろ」

「しかしな…」

「キミはどうしたい」

「興味はあるんですが…」

「すぐには決められない、か」

「すみません」

「謝んな。勝手に誘ったのはオレの方だ。

でも興味あんならどっかのタイミングで見に来いよ。話は通しとくからよ」

「是非」


「ん…?マズイ!」


突然馬車がスピードが緩まり、数秒かけて完全に停止した


「おっ?」

「アベル?何かあったか?」

「殿下、大変です!この先にレッサードラゴンが大量に巣食っています!

さらに…」


彼の顔から希望が1ミリも感じ取れない。

レッサーって劣化版みたいな意味だからもしや…


「み、未知の上位種ドラゴンがいます。」

「何!?」


名前すらついてない系ね。

確かRPGとかなら一回負け確定だったりするんだったな。

…マズくない?

負けた後に無料10連ガチャ引いたり、強化したりしたはずだけど、そんなものここにはない。


「引き返しますか?」

「ダメだ。追手に見つかってしまう可能性が高い」

「追手?まさか王女様って」

「ああ。隣国でウィリアムズ皇子の誕生祭の式典に出席していたんだがその皇子にお命を狙われていてな。」

「何があったんですか?」

「殿下に縁談話を迫ってきてな、もう既にお決めになられた御相手があると聞いて、「恥をかかされた」だの「生意気だ」「不敬罪」だの。

将来、一国の指揮を取られるお方にはとても思えんほどの逆恨みだ。」

「なるほど…って今思えば、王女様の命の危機にしては護衛が少なすぎませんか?」

「もちろん陛下もご出席なさっていたし、我々騎士団の二番隊と四番隊もいたんだが…事態を察知して魔法宰相が送ってきた大型の転移魔法陣にこの馬車だけはみ出て乗れなくてな。」

「そりゃ森ん中じゃ大型の魔法陣使うっつっても周りは木だらけだし、切り開くにも時間が足りねぇってわけよ。しゃあねぇから乗れた馬車は先に行かせて、オレらは陸路で。

そん時に腹すかせたグリフォンに見つかってそっから後はおめぇも知ってる状況だ」

「なるほど…後ろには追っ手、前にはドラゴンの大群…あっ、そうか」

「なんだ、なんか思いついたか?」

「追っ手から対処すれば何とかなるかもしれませんよ。

アベルさんの回復のときにグリフォンの戦果を得るのを後回しにしてしまいまして、その効果がまだ反映されてないんです。それを今のうちにゲットしてデッキの再編成さえ間に合えば」

「先ほどのよう…いや、アベルも動ける分も踏まえて生存確率はグンと上がるということか」

「はい。」

「ま、やってみりゃいいんじゃねぇの。

オレはおめぇに賭けるぜ。アベルは?」

「私も彼を信じるべきだと思う。いろいろ助かる方法を模索したが彼に頼る以外、全滅を免れる方法がない。ケーの作戦に任せる。」

「仕方ない。どうせ死ぬなら最後まで戦うのが騎士の務め。勝てる道があるなら信じるのも騎士の務め、か。ケー頼むぞ」

「私も微力ながらケーさんを信じます。

必ず、生きて王都に戻りましょう」

「みなさん、ありがとうございます!

よーし…!『ステータス』」

少し[カードデッキの召喚士]のストーリーに集中したいので、もう1〜2ヶ月ほど[見よう見まねで生産チート]の方は当面お休みさせていただきます。

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