表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

幼少期 第五話

 結局、部屋をたまたま掃除しに来たユーリの二つある山のうち一つに手をかけてしまった事でちょっとしたというか俺のお尻が腫れあがる事態になった事をここに報告しておく。


 今時。いや、今時という言葉が適当かどうかはわからんな。


 あ、今更か。今更お尻ペンペンなんて流行らないと思うの。


 若干、叩いている時のユーリの悦に浸ったような顔が怖かった。


 おまわりさん、この人です。


 そして感覚としては服の上からではなにがなんやら正直分からなかった。

 ぶっちゃけなんか堅かった。しかし、その堅さの奥には秘める様に柔らかい、それはもうプリンだよねみたいな感覚が眠っている事も手の平から伝わってきた。


 よいぞ、異世界。素晴らしいじゃないか。


 ついでに言うと空間移動魔法もゲットした。

 この世界での正式名称は知らないがとりあえず『ゲート』と名付けておいた。

 わかりやすくて個人的にはいいと思っている。


 ただ今回のようなちょっとしたラブコメエロティック事故が発生しないとは限らないので俺は尻をさすりながら思うのだった。


 それからも毎日の様に書斎に通い、魔法を強く発動する方法や魔力量の増加方法など色々な本を読み漁っていた。


 そんなある日、父に呼び出される。


 俺はなにかまたやってしまったのか。ユーリの着替えを覗いていたことがバレたのか。もしくは母が大事にしていたクッキーを食べた事がバレてしまったのか…やばい、心当たりがカーニバル。


 「明日、お客様がいらっしゃる。お前と同い年の子もいるから仲良くするんだよ」


 にこやかに伝える父に心のそこから安心した。

 もう、お尻ペンペンは嫌なのだ。


 変な性癖が生まれかねない。


 だって俺、見た目は子供、中身おっさんだもん。


 しかし、同い年の子が来るというのは興味深い。

 この世界に転生というか物心ついてから接した人間は全て大人だった。

 

 中身的には両親の方が年齢が近いので子供と話す事に懸念がないわけではない。


 だってなに話したらいいのか分からないし。


 そもそもこの世界に来てから人見知りをしないように努力をしていたが、根っこにあるのは極度の人見知り。


 会話の糸口を見つけるのも苦手だ。ちゃんと話せるだろうか…。


 父に来客者情報を確認したところ、どうやら来客者は領主さまとその娘さんらしい。


 娘さんには古くから伝わる勇者の痣が出ているとの事。紋章のような痣らしい。


 これは将来、仲間になる相手と出会う事ではっきりとした紋章の形となるらしく現在はぼやーっとなんとなく紋章っぽいよねー程度に出ているらしい。


 そこで色々な家を周り、将来同じ仲間として魔王討伐を目指す人を探しているそうだ。

 

 魔王が存在してるとか初耳なんですがそれはと思いつつもうんうん頷きながら話を聞いていた。


 そして、嫌な予感しかしない。俺は知ってる。自分が将来賢者になる事を。

 

 勇者と賢者が揃ってやる事って言ったら魔王討伐だよね。まさか勇者と賢者が出会って畑仕事一緒にやるとかにはならないはずだもの。


 これは危機的状況だ。俺はのんびり暮らしたいんだ。女の子を侍らしてのんびり悠々自適かつ自堕落に暮らしたいんだ!

 

 ちくしょう!あ…でも将来有望な美少女なら考えよう。そうしよう。


 などと思いながら書斎に戻ろうと父の前でぼーっとしていた為、ゲートの魔法を使ってしまった。


 「タ、タクト…?それはなにかな…?」


 おや、ユーリから報告はいってなかったのかな…?


 「あ、これは、そのエイってやったら…」


 「信憑性の薄い伝説ではあったがまさか本当に空間転移の魔法というのは存在したのか…」


 あ、俺への驚きはもうないんですね。

 普通だったらエイってやったら出来たみたいなこと言われた場合は


 『そんなこと普通には出来るかーい!』


 みたいなツッコミが来るはずなのにもうそこについではわかったと。

 

 お前はそういう事、平然とやっちゃうよねと。


 そういう事ですかお父様。


 とにかく明日だ。逃げることは出来ない。戦わなければいけない時が男にはあるんだ。


 物陰の隅で物言わぬモノリスのごとき存在感を消して立ち向かおう。

毎日投稿への道は遠いです。




頑張って更新していきます!








続きを読みたいよ、期待してるよという方はよろしければ、ほんとお手間はとらせませんのでお気に入り登録や下の☆マークの評価など頂けますと励みになります!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ