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深淵への入口

俺は広場に跪いた状態で両腕を二人の男に拘束されている。


闇夜を明るく照らす光などと生易しいものではないほど燃える街


各所で起こる爆発


悲鳴と怒号、そして建物が焼ける匂いに交じり


なにか生き物が焼ける匂いと血の匂いが風にのり鼻まで運んでくる。


…めろ………や……ろ…


俺は目の前に不敵な笑みを浮かべ佇む人物に懇願する。


「やめろ……やめてくれ……」


懇願する俺をみてさらに口角を吊り上げる。


狂気の笑顔。


俺の願いは届かない。


その笑顔を見て確信する。


これより更なる絶望があるというのか。


涙が止まらない。


すべて俺のせいだという自責の念も止まらない。


流れる涙でぼやける視線の端から飛び出してくる人影。


なにかを叫んでる。


俺を助けに来たのか…?


いいから逃げてくれ…そう心から願った。


またもや俺の願いは届かない。


-----逃げて!タクトー!!!------



そう叫んだ人物は


狂気の笑顔によって


殺された。

プロローグを読んでいただきありがとうございます!

出来る限り連載を続けていきたいと思います!

お楽しみいただければ幸いです!

よろしくお願いいたします!

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