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世界改変 ~アップデート~  作者: 、、、、、
2 火国騒乱編
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028_火国の女王7 忙しい日々


 忙しい日々が続いていた。


 火南都市での戦闘終了後、レイランから配下に加わりたいという申し出を受け、そこから数日が経過していた。



 まずはレベリングの状況について。


 レベリングはセシュレーヌの拠点、龍王城が転移した場所で行われている。

 龍王城の前にある広大な盆地。

 草などは一切生えておらず、むき出しの大地が広がっている。

 地理的には山の上の方に位置しているのだが、周りには更に高い山々によって囲まれている。


 そこにあるだだっ広い平地はサッカーのフィールド何十個分になるだろう。

 運動、いや戦闘するには最適すぎる場所だ。

 高地トレーニングにもちょうどいいかもしれない。

 果たして低酸素運動はこの世界において意味があるかどうかは不明だが。


 そこでペッフィーの拠点に保管されていたモンスター召喚アイテムをガンガン使った。

 アイテムを使うと、レベルに応じたモンスターが数体召喚される。

 魔力を込めたアイテムなので、召喚されるのは悪魔系のモンスターだ。

 ゴブリン、オーク、オウガといった二本足で立ち、武器を持った人型のモンスター。

 ウルフやキメラなどの獣系のモンスター。


 召喚し、次々に倒し、また召喚するという作業を繰り返す。

 召喚アイテムは大量にあるが、それでも数に限りがある。

 アイテムを使わずにレベリングができる体制にしなければならないし、アイテムの補充も必要だ。

 アイテムを使わない召喚が可能な種族は悪魔種、竜種、精霊種。

 この3つの種族を重点的に鍛えていた。

 もちろん各拠点管理者も防衛上、同時に強くなってもらわなければならない。

 現在では、圧倒的なスピードで各拠点管理者全員が戦闘レベル100に到達。

 彼ら、いや、女性の方が多いのだから彼女たちという方が適切かもしれない。

 メルバコルは悪いけど。

 彼女たちは昼夜問わず、相当努力したみたいだ。


 精霊女王ロメリアと龍王セシュレーヌが人型の元の姿に戻ることができるようになっていた。

 各拠点との繋がりが確立し、各拠点に置いてあったアイテムも、ギルマス権限で出し入れ可能になったのも大きい。

 その権限を利用し、戦闘レベルをカンストした者に、それぞれの種族の進化の実を与えた。


 メルバコル、ウィッチのベッフィーには悪魔族への進化の実である梨を。

 エアノワリスとニシュには天使族への進化の実であるリンゴを。

 精霊嬢王ロメリアには野苺を。

 龍王セシュレーヌにはドラゴンフルーツを。

 それぞれに与え、彼女らはごく一部ではあるが、前の力を取り戻した。


 悪魔種のメルバコル、龍種のセシュレーヌ、精霊種のロメリアはもう少しで召喚魔法が使えるようになる。

 召喚アイテムを使わずとも召喚が可能になるのだ。

 特にこの3人の種族には先行してレベリングをしてもらわなければならないため、彼女たちには無理をさせていた。

 現在はその3種族をメインとしたレベリング体制に移行している。


 その間にもやることは沢山あった。

 仙人種レベル100の仙人たちをそれぞれ数名ずつ各拠点の防衛に配備。

 金貨を消費しないバリアを張ってもらう。

 これで一先ず金貨やアイテム消費なしの生活になる。

 やっぱり固定経費は無い方がいい。

 もう少しレベルが上がれば、金貨を作り出したり、アイテムを作り出すといった作業が開始できる。


 他の仙人種組のレベリングは一時中断。

 召喚系魔法が使える3種族がカンストしたら、彼らの召喚モンスターを倒すほうが効率がいいからだ。

 レベリングをしない仙人たちは農業に従事してもらった。

 食料生産の強化である。

 それに、暫定ではあるが決定したことがある。

 火国の支援であった。


 支援内容は主に2つ。

 1つは食料援助。

 もう1つは精霊魔法と白魔法での肉体及び精神の回復。

 これについては、せっかく助けたのだから支援をしなければ助けた意味がないという判断による。

 火南都市の戦闘後に開催した幹部会議でも特に反対意見は出なかった。


 ここで活躍したのが、大量生産が着手された宝貝である。

 5属性全ての術式が編み込まれた、画期的な農業用宝貝。

 さすがはペッフィー。

 宝貝なしで術式を組もうとすると相当難易度が高いが、この宝貝さえあれば、術者が力を籠めるだけでいい。

 難しい力の制御や術式の展開は宝貝に組み込まれた術式がやってくれる。


 最初に土属性の術式を展開し、畑を耕し土地を耕作する。

 いい感じに攪拌された土の上に風属性の術式で種を植える。

 水属性の術式で全体に水を撒く。

 木属性の術式で発芽から収穫期までを短縮。

 あら不思議。

 成長し、収穫期を迎えた食物を風属性で風を巻き上げ収穫。

 収穫後の葉っぱや枝なんかを火属性の術式で燃やす。

 適度に燃やされた有機物の残骸は、大事な土の肥料となる。

 また土属性で土を攪拌。

 

 一日に何度でも、時間と仙力の許す限り農業生産を実施する。

 すると驚くべき短時間で次々と米や小麦なんかが収穫される。

 エアノワリスが陣頭指揮を執っていて、野菜などにも着手し、様々な種類の農作物の栽培と大量生産に成功していた。

 見た目も味も申し分ない。

 仙術で作るので、病気もないし不作もない。

 完璧ではないか。


 取れた作物を転移魔法で運搬。

 禁城のアイテムボックスに収納していく。

 時間経過の制約がないので、そこに入れておけば腐敗の心配が無い。

 この作業を繰り返し行う。

 生産も保管も流通も、どれも便利すぎる。

 元の世界では考えられない、結構な力技だ。

 こんなに簡単にやっていることがバレると、農業をやっている人から怒られてしまうので、秘密にする。


 食料問題はこれでほぼ解決。

 余剰が大量に生まれたため、備蓄に回す分を火国に優先的に提供する。

 次々に転移術で運ばれてくる食料の山に、女王レイランはしきりにお礼の言葉を述べた。

 担当している者によれば、転移の度に火国のお偉いさんたち総出で迎えられ、毎回毎回感謝の言葉を告げられるそうだ。

 ちょっと面倒くさいかもしれない。


 こういう内政や外交の全てはショウに任せている。

 彼はこういったことが得意なのだ。

 速やかに、火国に十分な食べ物を行き渡らせることができるだろう。


 そうこうしているちに火国の食糧問題が一気に改善した。

 圧倒的な物量をピストン輸送し、無償で提供。

 各所で火国の兵士たちが炊き出しを行った。

 数日もしないちに飢えから脱出。

 これで生活に余裕も出てくるだろう。

 回復薬も提供しているので、体の傷も大体は癒えている。

 もう少しすれば天使種の白魔法組のレベルも上がる。

 聖魔法のヒーリングで精神的なケアもできるようになる。

 完全に落ち着くまでにはもう少し。



 俺の生活も規則正しい。

 起きたら朝はセシュレーヌの拠点でレベリング、お昼に禁城に戻り、午後は農業の現場監督やその他の指示。

 夕方から夜にかけては皆のレベルの確認と管理。


 全ての仕事が終わったら、お楽しみの温泉。

 禁城の中にある大浴場。

 スーパー銭湯をイメージして作ってもらった素晴らしい保養施設。

 いくつものお風呂とサウナ、マッサージの椅子まで完備。


 誰でも無料で入ることができる。



 戦力強化も食料援助も全てが順調。


 残る問題は、火国の件をどうするかということだけだった。







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