第九話 旅立ち
さてと、知り合いを探すかね。って言っても仲の良い奴なんて……。
「おーい!」
言ってるそばから来たけど、この幼馴染くらいなもんだ。
容姿は良いし、運動神経も良い。頭は天才とまでは行かないものの、平均よりは上だ。そんな幼馴染だが、いつも俺にくっついてくる。俺は鈍感系主人公なんかじゃないから薄々気付いてるんだが、コイツは俺のことが好きなのだろう。
かといって、「俺のことが好きなのか?」なんて聞けるはずもなく、日々過ごしていた。でも、これから異世界に行くんだ。自重なんてしてやるもんか。ハーレムメンバーに加えてやるぜ。
にしても、なんでこんな奴がフツメンよりチョイ上程度の俺なんかに惚れたんだろう。
「私の名前はメロ。槍使いにしたよ。」
そういえばこいつは薙刀とか習ってたっけ?それでかな?
「俺の名前はロークだ。万能者にしたよ。」
「えー!なんでそんな中途半端な感じのにしたの?名前もなんだか胡散臭いし。どうせ半端にするなら魔法剣士とかにしとけばいいのに。」
ここで両方取ったって言ったらどうなるんだろうか?
まあ、俺の秘密を話すのは向こうに着いてからだな。
「それは後でのお楽しみだ。」
「ふーん。何考えてるんだか知らないけど、危ないことはやめてよね。……アンタが怪我なんてしたらどうすんのよ。」
「何か言ったか?」
「別に?」
お、ラノベっぽいな。今のやり取り。にしても、何言ったんだろう。
「みんな注目!」
目の前にリーベが現れた。
「おい!どうしてくれんだよ!」
「私達を帰してよ!」
「フヒヒヒ、異世界ですな。」
おい、今なんか変なのいたぞ。
「それは無理かな。だって、キミたちキャラメイクしちゃったでしょ?それにここに来た時点で地球には戻れない。異世界へ一方通行さ。」
「ローク、どうしよう?」
「まあ、なるようにしかならないさ。それよりも今は話を聞こう。これから行く先は異世界だ。どんな情報でも無駄にはならないだろう。」
「うん、そうだよね。」
まあ、リーベなら悪いようにはしないだろう。
「これからみんなを異世界に送るわけなんだけど、一緒に行きたい仲間とは集まって何処か体の一部を触れてくれるかな。1分後に送るよ。」
「おい、どうすんだよ。」
「一緒に行こうね。」
「どうしよう。」
「何言ってんだ。ほれ。」
「え?」
「手繋ぐぞ。一緒にいた方が良いだろ?」
「…うん。(手のひら大きい。やっぱり男の子なんだなぁ。)」
「じゃあ送るよ。」
その瞬間リーベと目があった。
――行ってらっしゃい。
――行ってきます。
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