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異世界探偵 京二郎の目糸録  作者: 水戸 連
終章:執念と情熱の讃美歌
86/96

30 宣告

『私はエドワード=イシュテム。新たな秩序を敷く者だ』


『これから、一つの宣言をする』


『このグランブルトを既存の秩序とは塗り替える』


『王も貴族もない、全てが平等な世界をもたらす』


『明日の飢えも、今の不平も、苦しい暮らしも、すべて、すべて、なくしていく』


『貴族たちが取り上げたすべてを、正しく民に分配しなおし、豊かな世を作る』


『そして、無用な力を誇示してきたものは、等しく裁くとも』


『見本を見せよう』


 曇天が瞬く。


 一瞬のうちに、雲の下に星ができたよう。


「なんだあ、あれ」


 呑気な声が聞こえてくると同時。


 光の滝が、王の住まう城を貫いた。


『力に溺れた愚かな貴族たちはこの通りだ』


 ぼろぼろと崩れ去る城を、国に住まう民の誰もが目にしたことだろう。


『要らぬ力は消し去っていく。必ずや、良い生活を、虐げられてきた人々にこそ与えるとも』


『だから、どうか。心待ちにしてほしい』


 意思を込めて、力を込めて。


『必ずや、平等をもたらすとも』


 己の夢を、見下ろす全てに、告げた。


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