チュートリアル
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それではどうぞ!!
2/11 ステータスと本文を修正しました
「んんっ、ここがはじまりの町か」
俺は周囲を見回した。
レンガ作りの家、三階建てくらいありそうな大きい教会、そして盾を剣が貫いているシンボルが掲げてある大きな建物。
おそらくあそこがギルドだろう。
そして建物の真ん中には大きな広場があり、真ん中には大きな噴水がある。
どうやら噴水広場がはじまりの町の転移ポイントらしい。さっきから光を発しては人が現れている。
とりあえずギルドに行くか。
ギルドに入ると人がごった返している。右側には依頼が貼ってあるであろう掲示板、左側側には食堂と二階に行くための階段があり、正面には受付がある。もちろん受付の人は美人のお姉さんたちだ。
・・・テンプレだな。
そう思いつつ俺は、チュートリアルを受けるために受付に向かった。
「チュートリアルを受けたいのだが」
「チュートリアルですね。チュートリアルは銃、黒魔法、召喚魔法でよろしいですか?」
「ああ、大丈夫だ」
どうやら受付のお姉さんは相手のステータスが見えるらしい。
ちなみに、プレイヤーは鑑定を使っても相手のステータスは見えないようになっている。
「カウンターの右側に扉があるので、そこから演習場に行ってください」
そう言われ俺はギルドの裏にある演習場に向かった。
ギルドの裏の演習場は広く、そこにはNPCしかいなかった。
どうやらチュートリアルはプレイヤー別に行われるらしい。
頭の上に!マークがあるNPCに近づいた。
白髪の60代くらいの男性だ。
“チュートリアルを開始します”
どうやら近づいたら、勝手にチュートリアルは開始されるようだ。
「ではまず、銃から開始する。ストレージから拳銃を取り出して装備してくれ」
そう言われ俺はストレージを開き、銃を左手の装備欄に装備した。
拳銃
射程距離50メートル
STR:+30
装填数:10
耐久値:無限
腰に銃が装備された。
「抜いてみろ。そして両手で構えて照準を合わせる。そうすると赤い点が出てくるが、必ずそこに命中するわけではない。まっすぐ撃てたらそこの飛ぶってことだ。銃によって違うが、その拳銃だと誤差は縦横1メートルくらいの誤差が出る。銃弾が当たった場所は赤い点で表示されるから、そこを目安に修正していけ」
そう言われ俺は10メートル先の人型の的に向かって、銃を構えた。照準を合わせると赤い点が現れそれを的の頭に合わせ、引き金を引いた。
バンッ
大きな音とともに銃弾が的に向かって飛んでいき、狙った通り頭に当たった。
案外あっさり当たるもんだな。器用値が高いせいと、屋内だからであろう。
俺はそのまま残りの9発を頭に撃ち込んだ。
「おお、やるじゃないか。そんだけ当たるなら銃のチュートリアルは終了だ。次は、黒魔法のチュートリアルを始める。魔法を使うにはその魔法のスキルと、魔力操作が必要になる。杖や魔導書などの補助用具もあるが、あくまでも補助用具なのでなしで使えたほうがいいだろう。呪文は口に出して唱えろ。熟練度が上がれば無詠唱で使えるが、それまでは我慢しろ。じゃあやってみろ」
・・・かなりアバウトな説明だったが、呪文というのは魔法名を言えということだろう。
闇魔法
・ダークボール 消費MP最低3
闇魔法の欄をタップするとダークボールと出てきたので、これを言えばいいのだろう。
左手を前にかざして呪文を唱えた。
「シャドウボール」
呪文を唱えると紫色の30㎝ほどのボールが前に飛んでいき、的当たった。当たった部分は黒く染まっていて、だんだん広がっていき全体に回ると、的がチリになって砕け落ちた。
「闇魔法は破壊や、死の呪文と呼ばれている。ダークボールは当たった部分から対象を徐々に侵食していき、最後にはチリにしてしまう魔法だ」
・・・・え、なにそれ怖い。てかチートじゃん。
「まあ、光魔法や回復魔法で回復すれば治る魔法だ。では次の召喚魔法のチュートリアルを始めよう」
このじいさん、毎回さらっと流すよな。歳だからだろうか・・・。
「召喚魔法は特定のワードを紡ぎ、そのワードに関連するモンスターを呼び出し契約する魔法だ。ちなみに契約条件は様々だ。倒したことあるモンスターほど契約が容易で、倒したことないモンスターや、見たことあるだけのモンスターは難しい。まあやってみるのが一番だな。適当なワードを紡いで“我”から始めて、最後に“答えよ”で締めくくれ」
やっぱテキトーだよこのじいさん。
・・・まあやってみよう。
「我、魔を支配するものなり。森を駆け回り、駆逐するものよ。我の言葉に答えよ」
そう俺が中二病のごとく言葉を紡いだ。
演習場に直径3メートルほどの紫色の魔法陣が現れ、フラッシュしたあと体長二メートルほどの漆黒の狼が立っていた。
「我を呼び出しし小さき生き物よ。我と戦い力を示してみよ」
・・・は?いきなり戦闘!?まあとりあえず“鑑定”。
魔狼フェンリル <ユニーク>
鑑定不可能
・・・まじかー、これ俺死んだわ。鑑定不可能とかとりあえず自分より格上ってことか。
しかもユニークモンスターかよ。
ユニークモンスターとは召喚魔法で1体しか召喚できないモンスターである。
つまり、1体しかいないモンスターだ。
「お主やるな、魔狼か。一応、闇魔法を当てれば倒せるぞ」
じいさん・・・そういうけど無理ゲーだろ。
「かかって来いよ。“魔狼フェンリル”」
俺は銃をフェンリルに向かって発砲した。
フェンリスはそれを横に跳ぶことでよけた。
まてまて、今見えなかったぞ!どんだけ敏捷値高いんだよ。
俺は当たればもうけもんと思い、前方向に銃弾をばらまいた。
まじか、全部よけるのかあれ。やっぱ黒魔法しかないってことか。
目を少し離したすきに目の前のフェンリルが消えていた。周りを必死に探していると、強風とともに左腕に痛みがはしった。左腕が宙をまっていた。
くっ、やるじゃねえか。左腕持ってたんだ、そのお返しにお前の命をもらってやるよ!
俺は獰猛な笑みをうかべ、フェンリルに向き合った。
「口ほどにもないな人間」
「お前も左腕だけとはずいぶんと弱っちいな、犬っころ」
お互いに挑発しあったあとフェンリルが目の前から消えた。
早すぎだろ狼、気配察知でもとらえきれないぞ。きっとさっきの挑発で次の攻撃で殺しにくるだろう。チャンスがあるとすれば、相手が狙いをさだめて一直線に向かってくる一瞬だけ。そこにかけて魔法をぶつけるしかないだろう。
集中だ俺。空気の移動を感じ取れ。相手に実体はある、ならば向きを変えた瞬間空気の流れが止まる。その一瞬を見極めろ。
目を閉じて空気の移動を感じていると、一瞬空気の流れが変わった。
「ここだ!ダークボール」
俺はありったけのMPを注ぎ込みダークボールを唱えた。
消費“最低”3ってことは、最大は決まってないってことだろ!?ここにかけるしかないんだよ。
俺の残りのMP245を込めたダークボールは、直径3メートルほどの大きさになり、すすんでいく。
低能の犬め、まるわかりなんだよ。その速度で突っ込んだら止まれないだろ!
俺の予想とは反して、フェンリルはダークボールを避け後ろから首に爪をたててきた。
「くっ、負けだ負け。速すぎるだろお前」
「まあ、我はフェンリルだしな!だがお主はそれに反応し、反撃までしようとした。レベル1にしてはよくやったほうじゃ。その力を我は認め、我は汝と契約し、汝の眷属となろう」
“魔狼フェンリルが眷属となりました”
それにしても改めてみるとぶっ壊れてんな、こいつ。こんな奴と戦って勝つとか無理だろ。
魔狼フェンリル <ユニーク>
種族:魔狼
Level:400
HP:4500
MP:3000
スタミナ:5000
STR:6400
DEX:4800
DEF:5000
AGI:8000
INT:1500
MAD:2000
LUK:50
スキル:疾走10、暗視10、身体強化10、分身10、鑑定10、隠蔽10、透明化10
一撃必殺10、影魔法8
称号:魔界の門番、暗殺者、守護者、影に潜み者、血濡れた狼
・・・なんだこいつ、まじチートかよ。よくこいつのスピードに反応したな。
まあ序盤から強い召喚獣を仲間にできたのはラッキーだな。称号の豪運は伊達ではないってことね。
“召喚獣の名前を決めてください”
んー名前か、守護者・・・ガーディアン・・・暗殺者・・・アサシン・・・よし、シャルでいいか。
いやいや、どっからきたんだよ!ってなるがなんとなくだ。しいて言うなら影のシャドウのシャをとったくらいだ。
シャルっと。
“召喚獣は名前を思い浮かべるだけで召喚できます。それでは幸運を”
よし、これで終わったな。目の前の魔法陣が消え、フェンリルも消えた。
それよりさっきから頭の中でなっている通知がうるさいのだが・・・。一応ステータスを確認するか。
名前:黒
性別:男
種類:悪魔(進化可能)
Level:50
MP:750
HP:750
スタミナ:570
STR:620
DEX:680
DEF:680
AGI:630
INT:700
MND:610
LUK:80
スキル:闇魔法3、召喚魔法2、飛行、銃2、鑑定3、魔力操作5、気配察知5、魔力察知、暗視
称号:豪運、闇に染まり者、強者に認められし、魔狼の飼い主
召喚獣:魔狼フェンリル(シャル)
スキルポイント:68
・・・お、おう?ステータスが異常な上がり方してるし、どんだけ経験値高いねん。上がり方としては10×レベルかな。ちなみにスキルのカンストは10だ。
これ後々身体能力確認しないとやらかすな。
「お主のチュートリアルはここで終了だ。きっとお主はまだまだ成長するだろう。期待しているぞ」
そういうとじいさんは消えていった。
まあ今日はフェンリルとの戦いで疲れたし、人もいないからここで落ちるか。
『ログアウト』
俺はログアウトし現実にもどってきた。
それにしてもこのチャラはチートだな。これから楽しくなりそうだ。
「はは、やっぱ悪魔はシークレットだけあって怪物だね。それにしてもあの子のプレイヤースキルの高さには驚いたよ。これからも楽しませてね」
今回は少し戦闘シーンを入れてみました。
へたくそですいません!!
それにしてもチートですね!!
そして最後の人は・・・・・。
これからもよろしくお願いします!!!