部活動
今回は若干長めになりました。
主人公達の学校や部活動について書きたく思って書きました。
仙太郎達が通う学校は自由だ。
いや、正しくは自由な校風だ。
制服は指定されているが着こなし方は自由だ。
男子と女子の髪へ着ける装飾品、履き物や靴下等も指定されていない。
だが、ピアスや指輪、腕輪等の学生らしくない装飾品は禁止されている。
何故ここまで自由な校風にしているかは初代校長が「若者自身の自由という自己表現力を第一に見つめながら、社会への学ぶ力を育てていく」と学校の方針を決めたからだ。
だからだろうか、各クラスの教卓側の黒板の真ん中の上には
自由という表現力
明日への学ぶ力
と白い紙に黒い筆文字で書かれた木枠の額が飾っている。
高校ならば当然、授業と部活動がある。
授業については特に特徴はない。
各教科担当の教師が教室や特別教室で授業を教え、生徒達も授業を特別な事をせずに普通に受けている。
部活動も生徒達それぞれが顧問の教師から、様々な事を学び仲間達と青春を楽しんでいる。
しかし、ここでこの学校の方針を思い出して欲しい。
自由な校風。
そう、自由ならば自由のメリットやデメリットもあるのだ。
自分達で自由に部活動を作れるというメリット。
反対に自由な部活動が増え過ぎてしまう事で起こる部室の確保。
当然、学校側も新規の部活動作成についてはしっかりと約束事を決めている。
それは
・部員を1ヶ月以内に5人確保すること。
・部室は物置教室や空き教室を使う事。
・部員を確保出来なければ廃部へする。
・顧問の教師は掛け持ちでも可。
である。
大抵の高校にあるスポーツ系で有名な部活動は野球部やサッカー部、バレーボール部、テニス部。
文化系ならば、吹奏楽部や美術部。
それらの部活動は何らかの大会やコンクール等で成績を残しやすいからか特に部の相続についての問題はない。
その他の水泳部やハンドボール部、囲碁部等の部活動は、人数が有名な部活動を越えてはいないが20~30人はいるので特に問題もなく部活動を行っている。
しかし有名な部活動とは真逆の少人数で弱小部の生徒達は常に自分達の所属している部を少しでも大きくし廃部を免れるよう帰宅部の生徒を中心に入部させようと考えている。
廃部となり1ヶ月もせずに無くなっていく様々な部活動。
その中に『超常現象研究部』も入りかけていた。
仮の『部活動』として設立され1週間は過ぎている。
残りの約3週間で部活動に所属している生徒の人数を仙太郎達を合わせて5人にしなければならない。
『超常現象研究部』の設立者であり、部長の宇佐。
そして副部長の仙太郎、部員の綾。
『超常現象研究部』の現在の人数は3人である。