高千穂 綾
こんにちは。
今回も新キャラを出しています。
そして今回は少し短めです。
理由はキリが良いからです。
高千穂 綾は地味だ。
紺色の腰までありそうな髪を白のシュシュを使い、後ろでおさげにして1つにまとめている。
身長は高過ぎず低過ぎず、体型は標準。
学校指定ではない水色の少し大きめのカーディガンを着崩していない制服の上から前を締めて着用していて、スカートは宇佐よりも長めに膝小僧が見える丈で着ている。
前髪は目が半分隠れてしまう程長いパッツン。
前髪の下からは銀縁の眼鏡が、まるで彼女の紫色の目を前髪から守るかのように掛けられている。
足には白いハイソックスと艶々と光る黒い革靴。
仙太郎達とは隣のクラスであり、休み時間は仙太郎と同じく本を読むか、周りとほどほどな会話をして過ごす。
移動教室や体育、昼休みはよく話す友達の集団と一緒に行動している。
性格は宇佐とは対象的な内気で恥ずかしがり屋。
声は自分に自信が無いのか、やや小声で弱々しい。
綾は自分の教室から帰宅の用意をしていた鞄を持ち、周りの生徒達へ帰りの挨拶を簡潔に済ませると小走りで仙太郎達が待つ3階の踊り場へまるで廊下を飛び出すように出た。
「遅くなって、ごめんなさい。」
綾は仙太郎達を見つけると、駆け寄りながら謝った。
「大丈夫だよ、アヤ。そんなに俺らは待ってないから。」
「そうだよ、アヤちゃん。あたしなんか、さっきトイレに行ってたから。」
「お前は恥じらえ、ウサ。」
「ふふふっ。」
仙太郎と宇佐のやり取りを見て、綾は嬉しそうに小さく笑い、笑った綾を見て宇佐も「えへへ。」と嬉しそうに笑った。
仙太郎だけは笑わずに、その光景を無表情でだが暖かく見つめている。
「ではでは、行こうじゃないか。私達の愛の巣へ。」
「部室だろ。どこをどう解釈したら愛の巣へなるんだよ。」
「で、でも仲良く過ごすのだから、その・・・間違ってはいない・・・と思う。」
「アヤ、ウサをフォローしたら調子に乗るからやめておけ。動物の躾は早めが肝心だ。」
仙太郎の言葉に、宇佐は「うぅ・・・。」と頬を膨らませ、綾はどうリアクションをして良いかわからずに立ち尽くしている。
そんな3人を避けながら、この後の放課後の時間を各々で過ごす生徒達の集団が階段を降り、通り過ぎて行く。
3人はそんな生徒達を見送り、降りて行く人数が少なくなってから宇佐、仙太郎、綾の順で1列になって階段の右側を降り始めた。