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死夢現間  作者: 戌尾 昴
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導かれた中心と再戦を望む者達

遅群は再度、死夢現間を訪れる事に! そこで三種の神器と再戦をする事に! 更に三弓 麟も死夢現間に!

     死夢現間~導かれた中心と再戦を望む者達~


死夢現間では三種の神器達が集まって相談していた。

その頃、遅群は麟と買い出しの為に近くの店に寄っていた。

(麟)「今日はカレーだからね♪」

(遅群)「食えるなら何でも良いよ」

遅群は少し気がかりな事があった。

(遅群)(勧誘リスト…面々があれだとリーダーを務められるのは一人だが……簡単に承諾する奴等とは思えない …まあ、考案者の考えは何となく理解出来るが……)

その時、遅群のペンダントから声が聴こえた。

(遅群)「今のって……」

(麟)「どうかした?」

(遅群)「…いや、何でも無い」

(遅群)(今の声は…あいつ等、三種の神器から…だとすれば近いうちに死夢現間に行く事になりそうだな)

遅群は少し嫌な表情をしていた。

それから数時間後、遅群は三弓家に戻っていた。

麟は台所で夕食の準備をしていた。

(麟)「今日はお母さんと才は学校の行事で居ないし…今日は暁君と一緒♡」

麟は少し顔がにやけていた。

料理が出来て麟はリビングに行くと座ったまま眠っている遅群を見た。

(麟)「流石に疲れたのかしら」

麟が遅群に触れると麟は横に倒れた。

そして麟は死夢現間に行ってしまう。

(遅群)「麟!」

(麟)「遅ちゃん! 此処は何処なの!?」

(遅群)「まぁ、簡単に言えば世界の中心って言うところかな」

(麟)「世界の中心?」

(遅群)「詳しい事は後で!」

遅群は飛び上がった。

(遅群)「再戦ですか? 大先輩」

遅群の目の前には初回に遅群が倒した天雲がいた。

(天雲)「あの時は伏角を取ったから今回は全力の殺し合いだ!」

天雲は一気に接近して遅群の懐に潜り込み斬りかかるが遅群はギリギリで刀を出現させてガードした。

(遅群)(重い! 一撃の重さが前回の比じゃ無い!)

天雲は上から刀を振り落として遅群を地面に落した。その風圧で麟は痛みを負ってしまった。

(遅群)「麟、此処は【現実の世界】【夢の世界】【死後の世界】の中心点だ! それぞれの世界の《特性》を有していて痛みは当然、存在する! 気を付けろ!」

そう言うと遅群はもう一度上空に戻った。

(遅群)「今の攻撃を手加減はしていない……だったら!」

遅群は右目をトラの目で左目が鷹の目に変えた。すると、天雲の背後に遅群が現れて天雲に斬りかかろうとするが天雲は遅群の攻撃を見ずに刀で受け止めて前方にいる遅群に突っ込んだ。

(遅村)「! やっぱり、二度は通じないよな」

天雲の猛襲が遅群を襲うが遅群は全てを防いだ。

(麟)「凄い…剣の太刀筋が全く見えないわ」

遅群は一気に距離を縮めるがそこに天雲のカウンターが待っていた。遅群は刀でカウンターをギリギリで受け流した。

(遅群)(これじゃぁ、限が無い! 仕方ないあれを使うか)

遅群は距離を取ると目を瞑った。

(遅群)「我の中に眠る空想の魂よ! 今こそ力を貸せ!」

すると、遅群から強大な気が背中から放出した。気が背中に纏わり美しい青いマントとなり目は赤い竜と青い蝙蝠が重なった目に変わっていた。

(遅群)「これで…決める!」

遅群は一気に距離を縮み懐に潜り込むがそこには天雲のカウンターが待っていた。天雲のカウンターは遅群を襲うがそれは幻影で遅群は天雲の背後から現れて奇襲するが天雲は刀で受け止めた。だが、天雲の周りには遅群が沢山いた。

(天雲)「めんどくせぇ!」

天雲は刀を横に振り全ての遅群を一掃した。だが、本物の遅群はそこには居なかった。

(天雲)「本物は何処だ!?」

天雲は周りを探すが見当たらなかった。

その時、上空から声が聴こえた。

(遅群)「烈火高速回転斬り!」

上空から遅群が高速回転して天雲に攻撃を仕掛けるが軽くかわした。だが、高速回転で天雲に追尾し始めた。

(遅群)「シャドーイリュージョン!」

高速回転をした遅群が多数現れた。

(天雲)(これでは避けられない! 振り払っても本体は避けて我を貫く! だったら本体の攻撃を受け止める!)

天雲は動かずに遅群の攻撃を刀で受け止めた。

(遅群)「烈火超高速回転!」

回転がさらに速くなり火花が激しくなった。

(天雲)「この攻撃を受け止めてカウンターを――!」

その時、天雲の刀が解け始めていた。

(遅群)「チェックメイト!」

天雲の刀は完全に溶けて遅群の攻撃が天雲の腹を貫いた。

(遅群)「これで満足ですか?」

(天雲)「あぁ、またいつか殺し合いをしよう!」

天雲は遅群に手を出した。

(遅群)「殺し合いじゃ無くて決闘だけど…殺気ありの」

遅群は笑いながら握手を交わした。

(遅群)「次は誰が相手ですか?」

(天雲)「お前が勝負をせずに神器を渡した奴だ」

(遅群)「分かりました」

そう言うと遅群は麟の元に降りた。

(遅群)「次の場所に行くがお前は先に帰るか?」

(麟)「帰り方分からないし――」

(遅群)「そりゃそうだよな 着いて来るのは良いが絶対に勝負事の時は距離を取れよ」

(麟)「うん♡」

遅群と麟は話が纏まって次の場所に向った。

数時間後――

遅群と麟は人物達の詳細プロフィールが山積みになっている所に着いた。

(麟)「これってプロフィール?」

(遅群)「あぁ、過去に存在していた者の全てが此処に詳細に書かれている …当然に色々と――」

麟は少し赤くなった。それを見て遅群は少しにやけた。

少し歩くと人影が見えた。

(遅群)「お久しぶりです。曲瓊坂さん」

(曲瓊坂)「久しぶりだね」

(遅群)「再戦ですが……」

(曲瓊坂)「あぁ、面倒臭いからしないよ」

(遅群)「じゃあ次に行きますので――」

(曲瓊坂)「ちょっと待って」

(遅群)「何か?」

(曲瓊坂)「最近、歪み…詰り三つの世界の歪みを感じていてね」

(遅群)「…それって…自然的に在り得るのですか?」

(曲瓊坂)「無理だね 人為的に行わない限りは――」

(遅群)「助言有難う御座います 現実に帰還したら調査を始めてみます」

(曲瓊坂)「頼むよ」

そう言い遅群と曲瓊坂は別れて遅群は最後の三種の神器が待つ場所に向った。

(麟)「一つ訊くけどあの二人は一体何者なの?」

(遅群)「そうだなぁ――、この中心を護っている三種の神器の最初の所有者で世界を見守っている」

(麟)「…でも、神器の所有者って」

(遅群)「確かに歴史上や語り継がれた伝承では違う人物だがあいつ等は三種の神器の発案者と言った方が正しい」

(麟)「発案者――」

(遅群)「俺が三種の神器で気になるのが名前の由来だ」

(麟)「名前?」

(遅群)「普通は名前には適当で付ける事は無い! 子供なら希望のある名前・小説等の空想の名前は役に合った名前・物には発案者や製作者の名前の文字を入れ替えたりした名前だ 神器もこれに当てはまる 神器にだって必ず製作者は居る 存在が消えても――」

遅群の顔は何所か悲しげだった。

(麟)「名前か――私の名前にはどんな思いが隠されているのかしら」

(遅群)「麟か……そうだなぁ、俺なら美しく居て欲しいかな」

(麟)「美しく?」

(遅群)「まぁな、空想上に麒麟と言う生物が居るんだが麒麟は龍と馬の二つが合わさった姿で最も美しい生物だ 俺が特撮以外で好きな空想上の生き物だ」

(麟)「龍のように美しく空を駆けて馬のように地面を駆けて行くように迷わずに進んで行って欲しいって言う事かな?」

(遅群)「まぁ、そう言うところだな」

遅群と麟の二人は森の中で休憩を取った。

(麟)「結構、歩いたけど次の場所って後、どのくらいなの?」

(遅群)「直ぐそこだ」

遅群が見る方向には広範囲に及ぶ霧が掛かっていた。

(遅群)「あの先に最後の再戦者が居る」

遅群は顔つきが険しくなった。

(麟)「それにしてもお腹が空いた」

(遅群)「そうだな…現実的に言えば結構時間が経過している筈だ 早めに決着を着けないと」

(遅群)(それに歪みが気になる! 何も起きない事を願うが――)

遅群と麟は休憩を終えて最後の再戦者の元に向った。

(遅群)「お久しぶりですね」

(咫鏡)「遅群君…再戦だがやるかね?」

(遅群)「貴方に任せますよ」

(咫鏡)「そうだねぇ~~問題集を十問にしてやろうか?」

(遅群)「了解」

遅群の目の前に机と問題が書かれた紙が置かれていた。遅群は椅子に座ると問題を解いて行った。

第一問…次の数字から出来る月日は何でしょう?

1994

第二問…オカルトは如何して存在するのでしょうか?

第三問…国とは根本的に何で出来ている?

第四問…ゲームをして一番に悔いが残る事は何ですか?

第五問…見えないものを信じますか?

第六門…【水馬】これは何と読むでしょう?

第七問…普通とは何でしょう?

第八門…平和とは何でしょうか?

第九問…一番怖いのは何でしょうか?

第十問…殺人事件等の事件件数を減らすにはどうすれば得策でしょうか?

遅群は全ての問題の解答を終えた。

それから数分後、咫鏡の採点が終わった。

(咫鏡)「点数は……百点満点です」

(遅群)「今回は肩に力が入らずに出来たから余裕でした」

遅群は笑みを浮かべていた。

(遅群)「さてと、現実の世界に戻るか」

(咫鏡)「気をつけて帰れよ」

(遅群)「はい」

遅群と咫鏡はそこで別れた。

遅群と麟は中央に向って歩き出した。

(麟)「どうやって帰るの?」

(遅群)「此処は元々、現実世界とは通じてはいない だから、一度、死後の世界に行きそこから自分の肉体への穴に落ちれば良い」

(麟)「どうやって?」

麟の質問に返答せずに遅群は《お姫様抱っこ》をして一気に飛び上がった。

(遅群)「結構、きついから気をしっかりと持っていろよ」

遅群は目を青い蝙蝠の目に変わると背中から青いマントが現れるとマントが翼に変わり可なりの速度で上った。

数分後、遅群と麟は死夢現間と死後の世界を繋ぐ扉の前に居た。

(遅群)「此処から死後の世界に行く」

遅群が扉を開けた瞬間に強烈な強風と共に杜村 帝が遅群に襲い掛かって来た。

(麟)「遅ちゃん!」

(遅群)「俺は大丈夫だ」

遅群は杜村の奇襲攻撃をギリギリで受け止めた。

(杜村)「久しぶりだな…双澤の子孫よ!」

(遅群)「まぁ、来るとは分かっていましたよ 前回の死後の世界の一件では皆を護る為に貴方は三途の川を渡れなかった だから、死後の世界が平和な時にはこの扉の目の前で俺が出て来るのをずっと待っていた」

(杜村)「良く分かったな」

(遅群)「前と同じですよ 貴方は必ず相手の目的地の場所で待ち伏せする そうやって相手の精神を一気に崩す」

(杜村)「予測していたとは驚いたな」

(遅群)「戦法は性格そのものですからね」

遅群は刀で斬りかかるが杜村は刀で受け止めた。

遅群と杜村の互いの攻撃速度が速すぎて麟の目には見えなかった。

(麟)「早いすぎて見えないわ」

その時、遅群の刀が杜村の頬を掠った。

(麟)「何なのこの戦い…近くに居るだけで吐き気がする」

その時、麟の隣に人影が現れた。

(謎の人物)「流石は私の子孫なだけはあるね…帝の攻撃を読む速さが早い」

(麟)「貴方は誰ですか?」

(謎の人物)「私の名前は双澤 龍忍と言い遅群 暁の先祖に該当する者だ」

(麟)「でも名前が――」

(双澤)「そりゃあ、私が生きた時代は遥か昔だからね、その間に女性が産まれて結婚して姓が変わる事はよくある事だ」

その言葉に麟は返答出来なかった。

(双澤)「この勝負は帝の勝ちだろうね」

(麟)「遅ちゃんが負ける訳無いでしょ!?」

(双澤)「…帝は全力じゃ無い 本気を出せば此処にも被害が来る だから、全力では無い一方で暁は最初から全力で行っている 負けは確実だ」

その時、麟達の所に遅群が吹き飛ばされて来た。

(杜村)「チェックメイトだ」

(遅群)「あぁ、負けを認めるよ」

二人の戦いは終わった。

(遅群)「手加減してくれたのは嬉しいよ」

(杜村)「我だって情の無い人間ではないからな」

遅群と杜村の二人は笑いながら話していた。

(麟)「遅ちゃん…何で負けたのに笑っていられるの?」

(遅群)「だって腹が減っていて力出なかったし…それにこれはテストだったからな」

(麟)「テスト?」

(遅群)「あぁ、奇襲をされて受け止められるか? そして何所まで立ち向かえられるか?と言う唯のテスト」

(杜村)「まぁ、俺の様な強者が法を犯すとは思えないが此処まで立ち向かえれば合格だな」

(遅群)「さてと、俺達は帰るか」

(麟)「う、うん」

遅群と麟は杜村と双澤の二人と別れて死後の世界に行き自分達の穴に入り現実の世界に帰還した。

(麟)「カレー冷めちゃった」

テーブルの上には夕食の飯が用意されていた。

(遅群)「大丈夫だよ、カレーは冷めてからの方が味でるし」

遅群は笑みを浮かべて夕食を食べ始めた。


次回、現実の世界が大変な事に!? 遅群は世界を救う事が出来るのか!?


死夢現間~導かれた中心と再戦を望む者達~ 完


死夢現間~夢現の融合と解放~ 続く――


死夢現間の旅は終えて現実に戻った遅群と三弓。次回は現実の世界と夢の世界が融合!? それは良い事なのか? 悪い事なのか? それは流れを読める者と直感型の者にしか分からない!

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