表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能ルーレットゲーム  作者: 灰狐
2/12

ある少年の末路 1

これはとある才能開花者の少年と死んだ才能開花者の少年が出会う前、15年前の話・・・。


親はオレ達を捨てた。親戚もオレ達を毛嫌いする。オレの家族はたった一人の弟だけだった。

なのに、何で、どうして?


「弟君、残念ね。」

ある日、弟が血を流して帰ってきた。すぐ病院に行ったが、結果は手遅れ。しかも弟は何者かに襲われたらしい。

「本当だよ、彼には親も、頼れる親戚もいないんだから。」

「なんで親戚が?」

「それは彼の親が・・・。」

葬式に来た弟の学年の子の親が噂をしている。あることをないことを。

「人殺しだから。」


誰も信じられない。

オレの親は人殺しではない、なのに、何でこんな噂が?


「元気だせよ、氷上ひがみ。弟は、その、・・・残念だったよ。」

お前に何がわかる?坂間田。

「何って、解るに決まってるじゃん。友達だろ?」

黙れ、嘘つき、嘘つき。俺も最初はお前を信用していた、だけどあの日お前は弟と一緒にいたのに弟は…

「だから気付かなかったんだって!」

黙れ

「分かった。じゃあな。」

失せろ、死ね。


坂間田健、オレの親友だった奴だ。アイツは嘘をついている、確信している。

アイツはあの日弟と一緒だった、だがアイツは傷一つ負っていない。何故?

何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故なんだ?


『知りたくない?真実を。』

?誰?

オレは辺りを見渡すが、葬式会場を一旦出たオレの周りには誰もいない。


『俺は、お前だ。お前の心の【欲望の才能(Greed)だ】

欲望の才能?


『俺はお前に真実を教える。神のみぞ知る、真の真実をね。』

真の真実?


『混じり気の無い正しい真実だ。』

ホントに、教えてくれるの?

事件の真実を渇望していたオレはわらにもすがる思いだった。


『ああ、勿論。』

代償は?


『無い、強いて言うなら真実を知る者のみが知る苦痛。真実は時として残酷だ。』

どうでもいい。くれ、その力。


『但し忘れるな、神がお前に与えるのだ、お前は神では無い。汝神を騙りし時、汝、骸と成り果てる…』

そう言うとその声は消えていった。


何だこれ?

頭には疑問符が浮かんでいた。

そんなオレに、自分の携帯が一瞬だけ点滅した事など、気付けるわけなかった。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ