表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モーメント  作者: 2m
4/5

衝撃

第三話「衝撃」

林の中から少女が飛び出してきた。車に気づいた少女は立ち止まった。それは一瞬の出来事だった。英子が視線を戻しあわててブレーキを踏む、目があった。次の瞬間、少女の体は車の下へと消え右のタイヤが踏みつけた。誰かが悲鳴をあげた。英子は呼吸が乱れ手が震えていた。千沙は衝撃で額の右側を強くうち少し血が出ていたが、目を見開き英子の方を見ていた。のり子は少女が倒れている後ろの道を見た。幸子は目が覚め車内のフインキがおかしいと思った。「う〜ん、どうしたの皆すごい顔して、さっきの衝撃何?」するとのり子が指差した。その方向を見た幸子はそこに何かがあるのが分かったが暗くてよく見えなかった。「何あれ?」「ひ、、、、ひ、、」のり子は言葉が出てこなかった。「ひ?燃えてるように見えないけど。ちょっと見てくる」皆が一斉に幸子を見たが、止めようとはしなかった。暗闇の中、近づくにつれ目がなれ始めた。そしてそこに倒れているのが人だと気づいた。一方車内では・・・少し落ち着きを戻したのり子が「全然動いてない。やばいよ。」千沙が振り向き「死んでるの?」っとたずねた。「暗いからよく見えないけど動いてるようには・・・」「止めてよ!」英子が叫んだ。幸子が戻って来た。顔は青白くかなりのショックを受けたようだ。「どうだった?」のり子が尋ねた。「暗くてはっきりとは見えなかったけど、血が・・見えた。」「あたし見に行って来る!」意を決したように英子が言った。「あっ、あたしも。」のり子があわてて言った。「ちぃと幸子は車でまってて。ちぃ、あんた教習所でもう運転まではいってたよね?」「うん・・。」「じゃあ携帯で電話ならすから、車の向き変えてライト照らすようにやって。」「え〜自信ないよう。」「なくてもやって!じゃあ頼んだよ。」そういうと二人は車の外へとでた。おそるおそる近づくと、幸子が言ってたように血が出ていた。少しねじれて見える体は反対を向いていた。「み、脈拍調べないと・・・」「わかってる!とにかくライトを。」二人は車の方を振り向き、携帯を鳴らした。車はぎこちなく向きを変え、ライトが英子を照らした。振り向くと少女はこちらを向いていた。思わずのり子は叫びそうになった。体のあちこちに血がついており、タイヤの後もついていた。涙をながしながら少女は苦しそうに口をあけ、必死に「おね・・・がい・・・助け・・・て・・。」英子は氷りついた様に立っていて目から涙が流れていた。のり子は衝撃を受けたものすこし冷静になっていた。電話で二人を呼んだ。二人とも驚き慌てた。「救急車呼ばないと!」幸子が電話を手にした。「こんな時電池切れなんて・・・誰か電話して。」英子は相変わらず少女を見つめたまま立ち尽くしていた。「ノン子電話してよ。」ちぃちゃんがいつものごとく命令した。携帯を手にのり子は迷っていた。「ノン子?」二人が不安気に見た。「出来ない・・」「何言ってるのよ、早く呼ばないと・・・!」「そうだよ〜ノン子どうしの?」「出来ない!救急車来て、その子運んだ後、私達警察に事情聞かれるんだよ?絶対つかまる!刑務所行きよ!」すると我にかえった英子が「事故よ!私は悪くない!」「本当に言い切れる?あの時幸子は寝てたし、私は下に落ちた飴拾ってて前見てないよ。その子いつから道端にいたわけ?」「そ、それは・・一瞬ちぃに携帯見せられて・・そしたら急にその子が目の前に。」「ちぃのせいにしないでよ!その子が飛び出してきたのが悪いのよ!」「はっきり言い切れないじゃない、向こうに過失があったとしても人間と車、英子も前見てなかったし無罪放免って分けにはいかないと思う・・。」「じゃあどうするの?このままほったらかしにする気?」「だめだよ!そんな・・」「それこそちぃちゃん達やばくなるよ〜。ノン子?」のり子は何やら考えていたが、ふいに車の方に走って行き、透明の大きなビニールの袋を手に戻ってきた。「それこの前、バーベキューした時あまったやつじゃない。」「これで包んで後ろに乗せるのよ。」「乗せる!?乗せてどうするのよ!」「・・・埋めるのよ。」「!?」四人は一斉にのり子を見た。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ