第7章 自分の能力
何とか戦いを乗り越えた俺たちは遂に駐車場についた。
しかし、俺たちは徹底的なミスを犯していた。
「あれ?思ったけどこの鍵って、どの車の鍵なんだ?」
俺が鍵を見せながら言ってみた。すると、俺以外の全員がその場で凍りつく。
「もしかして・・・・分からないの?」
返事がない。どうやらみんな分からないようだ。
「1つ1つ探すしかないようだな」
吹雪があきらめたかのように言った。車の数は約100台は超える。この中から探すのは難しい。さらに、車の鍵は1つしかない。どんだけ時間がかかる事やら。
すると、後ろから足音が・・・。なんか嫌な予感がする。俺たちは足音がしたほうこうに振り向く。
そこには、やっぱり想像したとおり敵がこちらにきている所だった。
俺たちはすぐに武器を取り出す。それと同時に相手も武器を取り出した。すると、相手一人の武器が急に2つに増えた。
「あいつが能力者か・・・」
吹雪がつぶやく。
「あいつが?何の?」
「あぁ、多分、あいつの能力は無限分解だと思う。」
「無限分解って何だ?」
「そんなことも知らないのか。無限分解とは簡単に説明するとある一つの物体を分解することで2つ3つとその物体を増やすことができること」
「あぁー、だから武器が2つに増えたのか!」
俺はついつい関心してしまった。
「何、関心してるのよ龍軌!敵はもう目の前よ!」
香が俺を叱る。さて、どうするか・・・。相手の能力が無限分解だったらたぶん戦いには向いてないと思う。なら、正々堂々と勝負しようじゃないか。
「吹雪!」
「龍軌お前がやりたいことは分かっている。真っ直ぐ迎え撃つんだろ。だったらまず、自分の能力が瞬間移動ではないか調べてみれば?まだ調べてなかっただろ。可能性がゼロとは限らないから」
「分かった。やってみる見るよ」
そう告げた俺はさっそく瞬間移動なのか調べて見る。もちろん、もし出来た時のために瞬間移動する場所は相手の目の前を思い浮かべて、剣を取り出した。
すると、俺の体が一瞬に消える。俺が出現した場所はもちろん相手の目の前だった。
「嘘だろ!」
あまりの突然に声が漏れた。しかし、戸惑ってる暇はない。俺は早速、念を入れて持っていた剣を使って相手を切りつけた。相手が倒れる所は見ている暇はない。俺は今、相手の真正面に出たのだ。もちろん残りの二人が取る行動は分かりきっていた。俺を切りに来る。
しかし俺は簡単に避けきれた。瞬間移動で・・・。移動して現れる場所は相手の真後ろ。そして決着が付いた。最後に能力者に止めを刺す。ふぅ~。何とか倒した。それにしても俺の能力が瞬間移動とは驚いた。
「龍軌!やったね!能力見つかったじゃない」
香が近づきながら言った。
「でも、能力が見つかっても車は見つかってないぜ」
斑が残念なお知らせをする。
「斑その件だが少しは時間短縮ができそうだ。瞬間移動したら歩く時間がなくなるだろ?そうゆうことで龍軌後は頼んだぞ」
吹雪がそういいながら鍵を俺に渡した。さっそく、俺は瞬間移動をしようとした。しかし何も起こらない。
「どうしたの?龍軌?」
香が心配そうに顔を覗いてきた。
「残念なお知らせがある。瞬間移動ができなくなった」
「えぇーーーーーーー」
みんなが一斉声を上げた。吹雪を除いて。吹雪がみんなの驚いた顔を見て笑った。
「吹雪?何で笑っているの?龍軌の能力が消えたのよ!」
「大丈夫だよ。龍軌の能力は消えてないよ。俺の予想では龍軌の能力は多分、能力強奪だから」
「能力強奪?」
「そう、能力強奪。たぶん今の龍軌の能力は無限分解だと思うよ」
そう言われた俺は早速、鍵に能力を使ってみる。すると、鍵が2つに増えた。
「本当だ!無限分解になっている!」
俺は分解するのが面白くなって5つも鍵を作ってしまった。
「ナイスだ龍軌!これで手分けして車を探せる」
斑が鍵を1つ取ってみんなに言う。
「じゃあ早速、車を探しに行きましょうか!」
「ちょっと待って!龍軌。まだ吹雪がなぜ龍軌の能力が能力強奪とわかったのか、聞いてないわ」
「香、それは後でにしようぜ!それは車の中でも聞けるだろ。それに早く車を見つけてすこしでも安全を確保しておきたいし」
「そうよ、まずは車を探しに行きましょうよ。」
蓮も香を説得した。香は俺たちの説得に負けて、まずは車を探すことにした。
俺は1人1人に鍵を渡した。
「それじゃぁ、探しに行きましょう。車が見つかり次第、携帯で連絡してください」
そして俺たちはバラバラに散った。新しい能力も見つかり生き残れる可能性が増えた。このままだったら何とか生き残れそうだ。
しかし俺たちが考えているよりこの世界は甘くなかったのである。 ・・・第8章に 続く
今回は遂に主人公の能力が明かされました ^^
この能力を使ってどんなことが起きるのかは楽しみにしていてください >w<
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今後もなにとぞもよろしくお願いします