第5話 2日目開始
ゲームが始まって2日目に入った。今の時刻は7時55分。ゲーム開始まで残り5分。俺たちは無言でその時を待っていた。そして遂に2日目開始の放送が入った。
「それでは、今から2日目のゲームを始めます。」
放送から流れたのはやぱっり闇内陽炎だった。いまだにこいつの正体は分からない。
「時間は昨日と同じで午後5時に終了します。なお、ゲームが始まって2日目に入ったので敵のレベルが上がり団体行動をとるようになりました。団体の人数は3人。その中の一人は能力が使えますのでご注意ください。それではゲームを始めたいと思います。皆さんのご武運を祈ります。それでは」
そこで、放送が切れた。遂に2日目が始まった。運命のゲームが・・・・。
「くそ!冗談じゃない、相手も一人能力が使えるなんてこっちが不利になるじゃないか!」
吹雪が机をたたきながら言った。今、俺たちはまだ学校の中にいた。今は音楽室から出て職員室にいる。
「おい、吹雪。音を立てるな。敵に気付かれるだろ。」
「すまない、龍軌」
「それにしても本当にあるのか?車の鍵?」
俺はある計画を提案した斑に聞く。
「多分あると思う・・・。先生が車で来ているからバックの中とかに・・・。」
斑があやふたな返事をする。
「お前が言ったんだろちゃんとしてくれよ。」
それは時間がさかのぼり10分前のことだ。まだゲームが始まってないとき、俺たちは、生き残るため作戦会議を開いていた。
「今から作戦会議を始める。まずは今後の行動について意見があったら言ってくれ」
すると香がいけんをいった。
「あの・・・まずは学校を出たほうがいいと思う」
「確かに同じ場所にいるのは良くないな」
吹雪が香の意見に賛成する。
「でもさ~。外に出ると敵に見つかる可能性が増えない?」
「たしかにそれも一理あるな」
「じゃあ、こうしようよ。車に乗って移動するとか」
「それじゃあ斑。車をとっても運転する人がいない」
「吹雪、忘れてない?俺の彼女のこと。蓮は大学生で車の免許をもっているの!」
「そうだったか!蓮がいたか」
「きまったか?吹雪?」
「あぁ、決まったよ。龍軌。車で移動することになった。」
「じゃあ、さっそく動こう。ゲームが始まってからだったたら動きづらくなる。」
そして俺たちは職員室に向けて走ったのである。
このように俺たちは作戦が決まったのである。
「あった!あったわよ、車の鍵!」
香が叫んで俺たちの所に持ってくる。
「ナイスだ、香。これで逃げられるぞ」
俺は香から鍵を預かる。
「よし、さっそく学校を出よう!」
「待て、龍軌。まずは香の能力を使って近くに敵がいないか調べるんだ」
「わかった」
「香、頼む」
「分かったわ」
そう言った香は目をつぶる。そして急に目を開いた。目の色が赤に染まる。それはいつものことだった。探知する時はいつもこんな感じになる。いつ見てもちょっと恐ろしい。まるで飢えた吸血鬼みたいだ。
香の目がいつもの目に戻る。
「どうだった?香?」
「今は近くにいない。だから安心して」
「よし!敵もいないことだし。駐車場に向かいますか」
「ちょっと待て、龍軌」
「なんだ?吹雪。まだなんかあるのか?」
「何か斑の様子がすこし変だ。ずーと自分の手を見ている。」
「あっ!ほんとだ。おい、斑。どうしたんだ?」
「やったぜ!龍軌!遂に俺の能力が見つかった!」
「本当か?」
「あぁ、本当だ。今から見せてやるよ」
そう言った斑は机の前に立った。
「ちゃんと見とけよ。」
すると斑が机を小指だけで持ち上げた。しかも軽そうに・・・。
「俺の能力は触れているかぎりその物体にかかる重力を操ることができるんだ」
「重力を操る?」
「そう。たとえば龍軌に触れると」
斑が俺の腕をつかむ。すると急に俺にかかる重力が強くなり立っていられなくなった。斑が俺の手を離す。すると体が急に軽くなった。
「このように重力を強くすることもできる」
「斑すごいな!その能力!」
「それほどでもない。この能力にも弱点があって何回もいったが物体に触れないとこの能力は使えないんだ」
たしかに弱点はあるがこれでまた俺たちの戦力が上がった。後、能力が見つかってないのは俺だけ・・。
俺の能力って何なんだろう?まぁこれは置いといてそろそろ移動しよう。
「吹雪、もうそろそろ動いていいよな?」
「あぁ、いいだろう」
「じゃあ、改めて駐車場に行きましょう!」
そして俺たちは駐車場に向けて歩きだしたのである。
・・・・第6章に続く
僕の小説を読んでくれた人に・・・・。
僕の小説を読んでいただきありがとうございます。
まだまだ未熟者ですが僕なりに頑張りたいと思いますので応援よろしくお願いします。
あとよかったら感想を書いていただいたら光栄です>w<