表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/8

⭕ 不穏なカラオケ


──*──*──*── カラオケ店


 カウンターで受け付けをしてくれる店員スタッフが、やたらとニチャニチャしている。


 きっしょ…………とは思うものの、顔にはても声にはさない。


 3人の男子達もニヤニヤしているのは私の気の所為じゃないと思う。


 1人だけ重暗い顔色をしている男子が、これから起こりうる “ なにか ” を暗示しているのかも知れない。


 おん君には “ 手加減 ” するように頼んであるし、死にはしないと思う。


 なんねん、病院生活をする事になるかは知らないけどね……。


 店員スタッフから渡された番号の部屋は、ぐちから1番遠い3がいの奥の部屋──。


 満室じゃないんだから、ほかにもいてる部屋は有る筈なのに、か3がいに位置する1番遠い奥の部屋を指定されるなんて、明らかに怪しいよね?


〔 ユコちゃん、コイツ明らかにグルぞ!

  からぬ事を考えてる確信犯のクズどもだ! 〕


「( だよね。

   それは私も感じてた。

   カラオケの部屋は鍵を掛けたら密室になるし、定員スタッフが監視カメラのスイッチを切っちゃえば、なにをしても証拠は残らないからね。

   別のカメラが仕込まれてる可能性は有るよね。

   乱交パーリーでも楽しむつもりなのかもね? )」


〔 ターゲットにユコちゃんを選んだのが運の尽きだな!

  計画的犯行を台無しにしてやるよ 〕


「( 私は事が終わる迄、隅っこで大人しく待ってる )」


 8人でエレベーターに乗って、指定された3階の部屋へ向かう。


──*──*──*── 3階


──*──*──*── カラオケルーム


「( そう言えば、おん君って鍵の掛かったドアってけれた? )」


〔 俺は無理だけど、呪詛を使えばけれるぞ 〕


「( 呪詛って便利なんだ? )」


〔 フッ……俺が凄いだけさ★ 〕


 ほんはドアに怪異をかせてけさせるんだけどな!


 せいぜんが陰陽師だから、大抵の事は “ 呪詛 ” で誤魔化せるんだ。


「( じゃあ、事が終わる迄、待ってる必要は無いね。

   監視カメラを見付けて壊すのも忘れないで )」


〔 呪詛で壊しとく 〕


 おの(おの)が好きな歌を歌って楽しんでいる7人は、私が見えないおん君と念話で話してるなんてつゆほども思ってないんだろうね。


 1人……また1人……と時間差を付けて女子生徒が[ カラオケルーム ]から出て行く。


 最後の女子生徒がドアノブを掴んだとき、「 戻ってないの? 私を残して帰るの? 」って声を掛けてみた。


「 そ……そんな訳ないじゃん……。

  2人が遅いから呼びに行くだけだし── 」


「 荷物を持って?

  私が見てるから置いて行きなよ、ね? 」


「 ……………………ごめん…………逆らえないから── 」


 震えるこえで言うとたにおかさんは[ カラオケルーム ]からった。


 「 逆らえない 」から、従って共犯になる選択をしたって事ね。


「 ねぇ、ほそ君──、さっきから顔色がわるいけど大丈夫? 」


「 えっ……あぁ……別に平気だけど? 」


「 ふぅん……。

  ねぇ、私はさんになにかしたのかな? 」


「 な…んだよ、急に? 」


さん達とは、なるべく関わらないようたず大人しくしてた筈なんだけど?

  目を付けられるような事、したのかな? 」


「 オレに聞かれても…… 」


「 明らかに顔色がわるかったから、なにか事情を知ってるのかと思って── 」


「 女子の事なんて分かる訳ないだろ…… 」


「 そう?

  でもさ、ほそ君もたにおかさんもさんの共犯者だからね。

  被害者ぶらないでよ。

  アンタ達は加害者で、被害者は私だからね 」


ない言って── 」


「 弁解しても “ 手遅れ ” って事だよ 」


 [ カラオケルーム ]のドアがく。


 電話をしてメニューを注文した訳でもないのに、男性の店員スタッフが3めいはいってる。


 だいの大人が女子高生をまえにしてニチャニチャするなんて気持ちわるいったら──。


「 おまえは、そのまま楽しそうに歌ってろよ。

  ユウコちゃんは、お兄さん達と楽しい事しような 」


「 これ、しいジュースだから、飲んでみて。

  サービスだよ 」


「 飲む訳ないでしょ。

  知らない人から渡されるジュースなんて!

  馬鹿じゃないの? 」


「 強気だね、ユウコちゃん。

  “ 大人しい子 ” って聞いてなんだけどな 」


「 私を残して仲良く3人で帰っちゃったさん達に聞いたの?

  あの子達は嘘きだからね、信じちゃ駄目だよ 」


「 鍵はオートロックしたし、この[ カラオケルーム ]は特別製の防音だ。

  携帯の電波も県外になる。

  助けを呼んでもないし、からたいなら、お兄さん達を楽しませてくれたあとだからな 」


「 1人の女子高生を囲って乱交パーリーでもするつもり? 」


「 はははっ!

  なんで知ってんだよ? 」


「 それならはなしが早いよな 」


「 沢山のお兄さん達が、ユウコちゃんの恥ずかしい映像を楽しみにしてるんだ。

  始めようか── 」


「 私にタッチ(お触り)したら痴漢だからね! 」


なに言ってるんだ?

  気持ちくしてやるから、此方こっちい! 」


 男性店員スタッフの1人が私の腕を掴んだ。


〔 痴漢はアウトだな 〕


 おん君が呟いた瞬間、私の腕を掴んだ男性店員スタッフの腕が骨と皮に代わった。


 男性店員スタッフは突然、変わり果てた自分の腕に驚いたのか悲鳴をげる。


「 腕が有るから “ 痴漢 ” っていう犯罪を犯すんだから、らないでしょ?

  か弱くて女子高生にわるさをするのも、手が有るからだよね。

  最初から手が無かったら、いたいけな女子高生を囲ってわるさなんてする気も起きないんじゃないの? 」


〔 ユコちゃん、ドアはけたぜ 〕


「( がとう、おん君──。

   遅くなっちゃうから帰ろ )」 


〔 人間がだいこうぶつの怪異が集まってようかいどうを繋げた。

  気が済む迄、コイツで遊んでくれるぞ 〕


「( かいどう

   れいどうは聞いた事が有るけど、どんなみちなの? )」


れいどう(幽体)(霊体)とおみちだけどな、かいどうは怪異のとおみちの事さ。

  じゅおんれいの俺だから出来る得意技さ★ 〕


「( 怪異を雑巾絞りにするだけじゃなかったんだね )」


〔 まぁな!

  人間の扱う呪詛とはレベルが違うのさ★

  早くよう 〕


「( そうだね )」


 おん君が解錠してくれたドアをけて[ カラオケルーム ]からると、おん君がドアを施錠してくれる。


〔 これで1週間、このドアはテコでもかないようにしたぞ。

  俺の呪詛って凄いだろ♪ 〕


「( そんな事も出来るなんて、さすだね!

   1週間は安心して過ごせる──って事かな? )」


〔 当然さ!

  ユコちゃんを置きりにして帰りやがった3人にも天誅をくだしといたからな★ 〕


「( 気が利くじゃん。

   どうしちゃったのおん君。

   今日きょうおん君はもより輝いて見えるよ! )」


〔 へへへ(////)

  暗くならないうちに帰ろう 〕


 3がいの廊下を歩いてエレベーターに向かう。


 “ 特別製の防音 ” って言ってたとおり、[ カラオケルーム ]からはいっさいおとが聞こえてない。


 携帯の電波もはいらないみたいだし、助けも呼べない[ カラオケルーム ]にじ込められる事になっちゃって、ミイラ取りがミイラになっちゃった感じ?


 1週間かれ状態で発見されるか、楽しみね♥️

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ