⭕ 断れない誘い
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
【 女子高生とヤクザ 】を読んでくださって有り難う御座います。
ホラーっぽく無いですけど、もう1作品投稿させて頂きます。
〔 は?
何言ってんの?
ユコちゃんは俺のでしょ?
彼氏なんて許すわけ無いでしょ。
呪殺るけど良いよね?
よね? 〕
「( 怨君──、その辺に居る怪異を捕まえて雑巾絞りするの止めたげて )」
〔 こうしてないと平常心を保てない状態なんだよ。
コイツは尊い犠牲になるんだ。
怪異滅入りに尽きるんだよ 〕
「( 冥利ね……。
別に付き合う訳じゃ無いよ。
唯の人数合わせで参加するだけだし… )」
〔 はぁ?
人数合わせなら、ユコちゃんじゃなくても良いよね?
俺が憑るのに何で受けるの!
何で断らなかったの! 〕
「( 女子高生には断れない付き合いが有るの。
特にカースト低位の私とかはカースト上位のリーダー的な子の誘いを断れないの )」
〔 じゃあ、その子を呪殺れば、ユコちゃんは誘いに応じなくても良くなるよね! 〕
「( 怨君、駄目だからね!
そんな事したら、怨君を祓う事になるよ。
怨君を留めてるのは── )」
〔 分かってるよ。
呪殺るなんてしない。
言ってみただけ★ 〕
「( そろそろ怪異を離してあげたら? )」
〔 そうだね。
新しい怪異は居ないかな? 〕
怨君は雑巾絞りにしていた怪異を解放してくれる。
怨君は私に憑いてる呪怨霊で、得意技は “ 怪異の雑巾絞り ” で、必殺技は “ 呪殺 ” だ。
呪怨霊になる前は、帝からも最も信頼されていた凄腕陰陽師だったらしいけど、優秀で有能過ぎた所為で、親友や弟子達に妬まれてしまった。
生きた状態で滅多刺しにされた後、人身御供として怪異の贄にされ、喰われてしまった悲運な陰陽師──。
私は槌鳳霙逝虎と言って、生前の怨君を裏切った弟子──陰陽師の子孫の末裔みたい。
名前に “ 鳳 ” と “ 虎 ” が入っている事も有って、酉の式神と虎の式神を使役していた。
だけど、私の2体の式神は覚醒する事なく、因縁物に分類される強力な呪物に封印されていた怨君に呆気無く喰われてしまった。
私の式神を喰らい人の姿を手に入れた怨君は、私に憑いてしまった。
私に憑いた怨君には、“ ユコちゃん ” と呼ばれて、何故か慕われている。
“ 人の姿を手に入れた ” と言っても、憑いてる私にしか姿は見えない。
怨君とは念話で会話している。
私の実家に届いた因縁物が誰から送られて来た物かは今でも不明みたい。
早く犯人を見付けて捕まえてほしいけど──、本家は分家の為に重い腰を上げて動いてはくれないみたい。
娘の私は2体の式神を失う事になってしまったけど、本家や分家からは「 無事だったんだから良いじゃないか 」って言われていて放置されている状態。
2体の式神は失っちゃけど、生前陰陽師だった呪怨霊に絶賛憑かれ中なんですけどぉ!!
私にしか見えないから、家族に言っても信じてもらえないし──。
式神を失ってしまった私は、陰陽師を育てる専門の学校に通えなくなってしまった。
一身上の都合という名目で、一般人が通う私立のマンモス校へ “ 転校 ” する事になってしまった。
小学生5年生で、保育園,幼稚園,小学校,中学校,高校,大学,大学院をエスタレーター式で上がれる私立のマンモス校への転校。
私の教育費と通学費は何故か本家が全額負担してくれている。
怪しいよね?
物凄く怪し過ぎないかな??
何で本家が私の教育費と通学費を全額負担してくれるの??
そんな事よりも、私の家に危険な因縁物を送り付けやがった不届き者を探し出して、取っ捕まえて、私の前に引き摺り出してほしいっ!!
もしかして…………犯人は……本家の関係者??
本家が関わってるなら、証拠なんてとっくの昔に隠滅されてるかも知れない……。
本家が犯人を庇っていると仮定して──、何で幼い双子の弟妹を狙ったの??
幼い双子の弟妹を守る為に、2体の式神に頼った当時の弱い私が因縁物に封じられていた化け物に敵う筈はなくて──。
2体の式神は弟妹と私の目の前で喰べられてしまった。
それを直視した弟妹は強いショックを受けて──、幸いにも怪我はしなかったけれど、心に酷く深い傷を負ってしまった。
あの日から、弟妹は精神病院で入院生活を送っている。
私は人の姿を手に入れて、自我を取り戻した “ 呪怨霊 ” に変貌した怨君に憑かれてしまって…………。
〔 ユコちゃん、バックレようよ。
俺が上手く誤魔化してあげるからさ★ 〕
「( 怪異をけしかけて何させるつもりなの? )」
〔 恥辱な強姦プレイ★
人間の女をさ、ヤるのが大好物な怪異を知ってるからさぁ、ソイツにプレゼントしてやるよ 〕
「( ………………事件になっちゃうじゃないのよ。
却下! )」
〔 事件にならない様に細工すれば良いだろ。
本当に呪殺して殺りたいけどさ、ユコちゃんに祓われるの嫌だからさ 〕
「( 映画を観て、昼食して、カラオケするだけだから…… )」
〔 それだけで済めば良いけどな……。
ユコちゃんは俺のだから、少しでも不埒な真似しやがったら、容赦無く怪異の餌にするぞ。
これは譲れないからな! 〕
「( …………分かったから。
悪意を持ってタッチして来
私だって親しくも無い男子に馴れ馴れしく触
〔 それでこそ、俺のユコちゃんだよ!
張り切って監視してやるよ 〕
「( やり過ぎないでよ。
死なせちゃうのは駄目だから! )」
〔 分かった分かった。
死んだ方
「( そうして。
慈悲心
待ち合わせの《 室
男子生徒4人,女子生徒3人が既
待ち合わせをした時間よりも未
前
良
私を内密に監視している本家関係者は、助けに入
「( 怨
〔 当たり前
ユコちゃんは俺のなんだらかさ★ 〕
受けてしまった以上は、覚悟を決めて7人の茶番に付き合わないとね──。
◎ サブタイトルを変更しました。
振り返ればヤツが憑る ─→ 断れない誘い
◎ 訂正しました。
私の家に危険物な ─→ 私の家に危険な