7.共生の街 ニヴヘルム
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俺とサイネリアと紗雪は、パーティーメンバーになろうと、三人でニヴヘルムに向かって歩いている。
「所で紗雪は何故、あんなとこまでメンバーを探しにきていたのだ?」
サイネリアが聞く。
「恥ずかしい話ですが、私こんな性格で中々他の人のパーティーに入れてもらえる事もできず、能力も能力で中々人も集めれる訳もなく…」
確かに忘れていたが、紗雪の能力は何かを聞き忘れていた。
「ならその紗雪の能力って言うのはなんなんだ?その能力によっては、パーティー脱退も…」
アツシが虐める。
「ふぇっ!?」
相変わらず紗雪は紗雪で可愛い反応をする。
「冗談だ。そんな簡単に折角パーティーを組んだ仲間なのに、脱退させれる訳ないだろ。」
ニヤニヤしながら虐めて、楽しんでいる。
「私の能力は、コレです。」
足元の石ころを拾い上げ、石ころを前の方に高く投げ、その投げた石に対して両手を伸ばすと、空に高く飛んでいたはずの石が、地面に叩きつけられるように落ちる。
「すっ、すげぇ〜」
驚く俺に、説明を始める紗雪。
「私の能力は《グラビティスペース》と言って、一定の空間に、重力を叩き落とす能力なのですが、今はまだ能力の強さも弱く、上げたくてもこの弱い私を拾ってくれるとこも無く、誰にも入れてもらえない、負の連鎖の繰り返しだったんです!」
なるほどな、俺からしたら何が弱いのか分からないが、この世界の敵とやらは強いのだろう。
「なら紗雪は私達と組んで、クエストに行く事により、強い能力を使えるようになりたいって事なのだな?」
サイネリアが聞く。
「そう言う事なんです。だから本心としては、私を馬鹿にしてきた、家族や街の他のパーティーの方々を心の何処かで見返してやりたいって思いがあります…」
「ならちゃんと見返してやらないとな!私もパーティーメンバーとして、少ししか知らない紗雪だけど、そう思うぞ。」
少し照れながら、でも優しい事を言うサイネリアに、なんだかんだ言っても、いい奴なんだなと微笑ましい俺。
会話をしていると、ニヴヘルムの入り口の門に着く。
入り口はかなり厳重そうで、二人の兵士が槍を持ち立っている。
とりあえず知らんふりをして、入ろうとすると…
「そちらの三人組少し待て。」
そう片方の兵士が止めてくる。
「君達、見ない顔だが、この街の物か?」
強気に言ってくる兵士に対して、もう一人の兵士がまっすぐこっちに近づいてきて、止めてきた兵士に対して小声で伝える。
「よく見ろ。最近この辺をずっとうろうろしていた紗雪とかゆう冒険者じゃないか。変なパーティーでも作って帰ってきたのだろう。入れてやれ。」
小声で話しているようだが、めちゃめちゃ嫌味が聞こえている。
「失礼した、入国を許可する。」
そう言って門の道を開けてくれる。
街に入ると、これは驚いた。
街の中には色んなお店が並び、飲食店から、武器屋に防具屋、回復屋など様々なお店が立ち並ぶ街並みに、その街には俺たちの様な人間から、獣人、見た事ない種類の、多種多様の物達が共に生きている街だった。
「すげぇ〜、アニメとかでしか見た事ない様な映像だ。」
「この街、ニヴヘルムはこの世界でも有数の共生国なんです。本来は他国の者を受け入れる事も、少なくなってきたこのご時世に、弱者などでも受け入れ、比較的簡単なクエストなども多いので、私達の様な、初心者には凄くいい街なんです。」
紗雪が丁寧に説明をしてくれる。
“ぎゅるぅぅぅ“
横からサイネリアの腹がなる。
「何だよ、サイネリア。腹が減ってるならそう言えよ。」
「あの!私安くて、美味しい所を知ってるんです!今日はパーティー結成を祝って、ご馳走させてください!」
「よし!行くぞ!」
食い気味に答えるサイネリア。
飲食店に向かう事にした。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます!