3.この世界とは
今回も見て頂きありがとうございます。
短くまとめようとしたのですが大事な部分だったので長くなってしまいましたが、読んで下さると嬉しいです!
文章の誤字脱字等指摘から、感想のコメントなどお待ちしております!!
サイウスと別れてサイネリアとニヴヘルムに向かい出した二人。
取り敢えず一息つけるタイミングがやってきた。
“冷静に考えてみると、一瞬で色んな事が起きたが今俺は凄く可愛い美少女と歩いている“
アツシはニヤニヤが止まらない。
“あちらの世界では味わえなかったひと時だ…噛み締めよう“
バチンッ!!
「おい、アツシ!何をニヤニヤしている!」
蕩けた顔をしているアツシにいきなりビンタを喰らわすサイネリア。
「イタァッッ!」
クスッとした顔でアツシ見ているサイネリア。
「何が起きてるか分からないし、実感も湧いてないんだけど、今までの退屈な人生とは打って変わって今はなんかはちゃめちゃながら、幸せとゆうか待ち望んでたとゆうかさ...わかんねぇけど幸せだと思ってる自分がいてさ。」
ビンタの痛みなど気にならず誇らしげに語るアツシ。
アツシを見て呆れたサイネリアが語り出す。
「取り敢えず改めて今の状況を整理すると共に、アツシに置かれた状況、この世界に何が起きているのかを説明するか聞いて欲しいんだ。」
重苦しい空気を漂わせながら、話すサイネリア。
「今、私とアツシがいるこの世界は分かっているとは思うが、アツシがいた世界ではなく、異世界と言われる世界で、現在この世には世界は三つある、アツシが住んでた世界、今転生したこの異世界、そしてもう一つ神たちの住む神ノ世界。この三つが存在している。」
難しい話が来た。
「本来、この三世界は交わる事は無いし、交わらない様に均衡を守る神が守っていたはずなのだが、少し前にその神は突然姿を消し、そのバランスは崩れ始めた。それによって《ワールド ブレイク》が起きてしまったのだ。」
困った顔で聞くアツシ。
「その、ワールドブレイク?ってのが起きるとどうなるんだ?」
食い気味に聞く。
「ワールドブレイクとは簡潔に言うと三つの世界の境界線がなくなった事により、世界と世界が混ざり合ってしまう事だ。」
「ほうほう。それが起きて何が問題なんだ?俺からしたらこの世界の人と、俺らが空想で信じてきた神様達と会える様になるわけなんだろ。別に悪いこともなさそうじゃないか。」
「そんなに優しい話ならいいのだが。」
サイネリアは寂しそうに口を開く。
「遥か昔にはこの三つの世界は混ざり合った一つの世界だったんだ。ただ多種族の今日は長くは続かず戦争が起きてしまい、互いの種族が多くの犠牲を払い戦争は終結を迎えた。」
「どんな時代でも、どんな世界でも戦争は起きるんだな...」
アツシは生きていた世界でも絶えず世界中で戦争が起きていたことを思い出す。
「そんな戦争の末に、神の代表、人間の代表、異種族の代表達が話し合いをした結果、世界を分ける事になったそうなのだ。」
人間の歴史のような話だ。
「その時、力無く弱い生物である人間達、それ以外の種族と残りたい人間達、そして絶対的強さを有し、事実上戦争を終結させた神達の三つに分けられ、二度と同じ過ちを繰り返さぬ様誓いを立てて世界を三つに分けたのだ。」
「なら俺の住んできた世界はその果てに生まれた人間界という事になるんだな。」
「その通りだ。」
頷くサイネリア
「そういう事だったのか。それでそのワールドブレイクでまた世界が混じるのがまずいって事か。」
「そうだ。わたしはこのワールドブレイクを止めたい…もう誰も争わないで欲しいんだ。」
何かを思い詰めるように話すサイネリア。
「だから私がワールドブレイクを止める力を貸して欲しいんだ。」
そうこっちを見つめて伝えてくるサイネリア。
「そう言ってくれるのは嬉しいがサイネリア。でも俺に
アニメや漫画の様な能力なんて何もないぞ?そんなただの凡人の俺に出来ることなんてあるのか?」
アツシは自分にはそう言われても何もないことを伝える。
「アツシ気づいてない様だがこの世界に来て力は宿ってる。宿っていると言うより本来ある力に掛かっていた制限が取れたとゆうのが正解になるのかな。」
「能力の制限?そんなこと言われても俺には何も変わったことなんてないぞ?」
「ほれ!見てみろ。」
アツシの右手を持ち上げ、手の甲を見せてくる。
「え…なんだよこれ...」
アツシの右手には見え覚えの無い紋章が刻まれていた