18.ボロボロの三人
昨日は上げれずすいません!
沢山の人に見てもらえるように嬉しいです!
“シュィン“
中央役場横の転送陣に帰ってくる。
帰ると受付嬢と、受付嬢を囲うように数人のシスターがいた。
走って駆け寄る受付嬢。
「アツシ様!サイネリア様!紗雪様!全員ご無事でしたか!」
「俺の事はいい。サイネリアと紗雪を先に頼む。」
抱えていた、サイネリアをそっとシスターに預ける。
「私はまだ大丈夫です。ギリギリまでサイネリアちゃんに回復してもらっていましたし…それより先にアツシさんの方が右腕が!」
アツシの右腕は全体が紫になり、変な方に向いていた。
急いでシスターが二人掛かりで、右腕に治癒の能力を使い、回復薬を飲ませてくれる。
「今回のクエストの件、誠に申し訳ございませんでした。私達の確認不足故、クエスト中に何者かにより、装置を切られ、高ランクの影が入り込んでしまう結果となりました。」
アツシは言われて思い出す。
“装置の電源入れ忘れた…“
「本当にすまない。その影は倒したが、装置の電源を入れ忘れて帰ってきてしまった。」
「その件ならご安心ください。今回のクエストは今までの前例にない特殊な事件故、帰国途中の、《ホーリーブレイド》の皆様に、もう一度調査をお願いしております。」
ホーリーブレイド……《サイウス》の事か。
大勢だし、サイウスも強そうだったし、多分大丈夫だろう。
受付嬢は続けて話す。
「今回の件をクエスト連盟は、謝罪と共に、報酬の増額、こちらの治療費の補償をさせて頂きます。帰ってきてくださり、誠にありがとうございます。」
今回の出来事が如何に、特殊でやばかったのかが伝わってくる。
「サイネリアが目を覚ましたらその時もう一度説明してくれ。今は休みたい。」
「承知いたしました。皆様重体ですので、クエスト連盟が運営している、病院で治療をしてもらいます。」
「よろしく頼む。いつ頃サイネリアは目が覚めるとか分かるのか?」
心配そうにアツシが聞く。
「もちろん人それぞれになりますが、一日もあれば目は覚めると思いますよ!能力の使い過ぎの場合の目安は一日から二日間と言われています!」
「わかった。なら案内してくれ。」
「承知しました。」
三人は病院に行くことになった。
クエスト連盟の運営する病院は大きく、医者の数も沢山いた。
病院に着くと、皆がそれぞれの治療室に案内された。
俺はベットで寝て待ってとの指示を受けたので、待っていた。
“建物の外観とかは違えど、病院の中にいる心情は人間界とさほど変わりないもんだなぁ“
アツシがそんなこと考えて待っていると。
“ガラガラ“
先生が入ってきた。
腕が左右三本ずつ生えている、化け物のような見た目の先生だ。
「失礼するよ。」
寝ているアツシの横に椅子を置き腕を見ようとする。
「あんたが俺の先生か……なんか…こえーな。」
さりげなく失礼なことをぼやくアツシ。
「フッフッフ。見た目で決めつけるものではないよ。自分と違うからと言ってね。私から見れば君も形が違うという意味では化け物だ。」
毒を吐き返す先生。
「私の名前は《Dr.ユンゲラーリフレイム》
見た目もさながら、名前もふざけてる。
少しニヤニヤするアツシ。
「俺はアツシと言います。」
「それにしても君。ひどい傷だね。何があったのか聞かせてくれるかい?」
アツシは今回のクエストでの起きたことを説明する。
先生は話しを聞けば聞くほど、顔色を曇らせる。
話しを聞き終えた先生はアツシに問いかける。
「なら君の話通り行くと、君のこの右手は能力による代償ということになるのだね?」
「はい。もちろん戦いの傷も多少はありますが、最後に放った一撃でほとんどのダメージを受けました。」
「その一撃は強力だったかい?」
「もの凄い威力でした。」
“はぁ〜“
重いため息をついて、先生は口を開く。
「アツシくん。よく聞いてくれ。君のその右手の能力は…」
固唾を飲むアツシ。
『神ノ能力だ!』
よければ、感想、評価、ブックマーク等お待ちしております。




