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11.影とは

ブックマークや評価が増えて来て、初めてのランクインも果たせて嬉しい限りです。


前回、次からクエストをやると言ってたのですが、次回からになりました。

すいません。

 三人で役所を後にして、プレリアさんのお店に帰る。


 外はもう暗くなり始めていて、辺りの家やお店は、夜の景色に変わっている。


 帰ったらプレリアさんが、店の片付けをしている。


 「あぁ、帰ったのかい!紗雪の部屋に三人分の布団を敷いてあるし、パジャマもあまり物だが置いておいてやったから、風呂に入って今日はもう寝な。部屋と風呂の場所は紗雪に聞きな!」


 「ありがとうございます。」


 三人で頭を下げて改めて感謝を伝える。


 紗雪に案内してもらい、二階の部屋に上がっていく。


 「ご飯おいしかったです。ご馳走様でした。」


 「はいよ!」

 

 サイネリアが改めて伝えると、すごく嬉しそうに答えるプレリアさん。


 三人とも色々あった一日が終わりを迎え始め、ヘトヘトな中、風呂を順番に入って行き、寝巻きに着替え、狭い部屋の川の字に敷かれた布団の上で、明日の事を話す。


 「ふと思ったんだが、俺たちのパーティーって攻撃出来るのは俺しかいないって事になるんだよな?」


 「確かにそれはそうなりますね。」


 紗雪が申し訳なさそうに答える。


 「そんなこともないぞ。私の能力は確かに治癒の能力だが、ただの治癒の能力って訳じゃないらしく、私自信よく分かっていないのだが、影と言う存在に限っては、私の治癒の能力は逆で、影に対しては攻撃の扱いに変わる様なんだよ。」


 「まず根本的に影と言うのは、一体全体何なんだ?あの時サイネリアと見た物が、《影》と言うことは分かっているが、そいつらは一体全体何で襲ってくるんだ?」


 質問すると、紗雪が答える。


 「それに関しては私が聞いた話によると、影とは死んだ生物が、恨みや、現実世界に懺悔の心を強く残した時に、うまく成仏出来ず、死後の世界を彷徨う物達の事を指す様です。」


 “なるほど、幽霊みたいなものか“


 「半分正解だ。正式には、全ての生物は死んだ時、影となり、死後の世界に行き、正しき成仏の道に導かれる。ただその中でも紗雪の言った通り、心を残した物は正しき道に行けず、意思を持たず、ただ何も無く永遠に、死後の世界で彷徨ってしまうのだが、《ワールドブレイク》を引き起こしている《何者》かによって、その彷徨う影達を、この世界に入れられている言うのが現状になる。」


 と、サイネリアが付け足す。


 「なら、意思も持たない影達は何故攻撃をしてくるんだ?」


 「この世界に来た、影達は実体がある様に見えて実体がない。故に、この世界の生物を殺して、そいつの体を(にえ)にして、その体を使い本当に生きている実体になる事が出来る。そしてその影達は何やら、この世界に入れて来ている、《何者》かの計画の為に利用されているのだと、私は推測している。」


 なるほどな。影について、おおまかな事は、理解した。


 「何だか、ちゃんと知ると怖いですね。」


 と、紗雪が不安そうに話す。


 「教えてくれてありがとう。とりあえず明日のクエストは、影に襲われた村の調査だが、既に影は撃退済みの簡単なクエストだし、影と戦う事は無さそうだし、取り敢えず何事もなく、仕事を終える事に徹しよう。」


 「分かった!」


 「了解しました!」


 二人が答える。


 「調査の内容はまた明日伝えるから今日は寝よう。」


 部屋の明かりを消して、川の字にみんなで並んで眠りつく。


 目を閉じて俺は考える。


 今日一日で、俺は仕事の帰りに事故に遭い、サイネリアに手を引かれこの世界に来て、紗雪と言う仲間とパーティーを作り明日には、クエストに行く事になっている。

 考えれば考えるほど不思議な状況だが、一つ確かな事がある。


 “今俺はすごく楽しい“


 そんな事を考えながら、俺は眠りについて、クエスト当日の朝を迎える。

今回も読んでいただきありがとうございます!

評価やコメント、私的等々、お待ちしております。

よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
「影」は不気味ですね。アツシ君は楽しんでいるようでなによりですが、パーティーは安全なんでしょうか。
《ワールドブレイク》の存在というか、《ワールドブレイク》が起こったことを 紗雪は知っているのでしょうか?
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