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新連載です。

3話ほど自称ヒロインのターンですが、我慢してください。

地雷は無いと思いますが、イラっとします。

4話目からヒーローのターンになります!

私には日本人だった前世の記憶がある。




美人でもないが不美人でもない。

頭は良くないが、悪くもない。

いたって普通の、中流家庭の普通の子。


特筆するなら、運は良くなかった。


くじで当たったことはない。

確率1/2でも外れを引く。

けど、時々5等ぐらいが当たったりする。

ティッシュでは無いが、特別欲しいわけでもない300円ぐらいの割引券が、2~5年に1回ほど。



だけど運が悪いわけでもない。

大きな事故もケガもなかった。




死ぬまでは。




死んだ時の記憶はないので、いつどうやって死んだのかは覚えていない。




そんな私が———————————





「来たーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」




はい、来た! 異世界転生!!!



乙女ゲームめっちゃやってたから、知ってますよ~~~!!!



これは「妖精姫は王子に愛され華開く」の世界で、はい、きた。 私ヒロイン!!!



「妖精姫は王子に愛され華開く」は、マインツ男爵家の庶子であるヒロイン、リンカ・マインツが男爵の本妻が亡くなったことで、庶民の母と一緒に引き取られるところから話が始まる。

貴族となったヒロインは王立貴族学園に通うことになり、そこで勉強や貴族としての振る舞いを覚えていく、王道の学園恋愛シミュレーションゲームだ。


攻略対象者は、平民だがそこらの貴族より金持ちの、商会の嫡男であるフランツ、騎士団長の息子である伯爵令息のオスカー、王子の側近の公爵令息のアントン。そして、最推しであるレオナルド王太子殿下。


勉強や教養を頑張っていくと好感度が高くなり、最後には妖精姫になれる。



この国、産業の発達したリンゲン王国にはほとんど妖精がいないが、隣国であるアンハルト王国は森と泉が多くあり、妖精の加護によって農業が発達している。

もう魔法が使えなくなってかなり経つが、王族を筆頭に魔力の強い貴族も多くいて、魔力のある人間は妖精の姿を見ることができるそうだ。



隣国から流れてきた妖精に愛されて「愛し子」になれれば、リンゲン王国の王太子と結ばれる事ができる。



そう、このゲームで重要なのは「愛し子」になることである。




アンハルト王国では数百年に一人「愛し子」が生まれる。


30数年前に、120年ぶりに生まれた「愛し子」が、現在リンゲン王国の筆頭公爵家の夫人であり、現アンハルト王国国王の妹でもある、オルティース公爵夫人である。


説明が長くなったが、このオルティース公爵夫人の娘、レティシア・オルティースが、この乙女ゲームの悪役令嬢である。




リンゲン国王は「愛し子」の娘を手に入れるため、自分の息子と婚約させる。

それが、この乙女ゲームのメインヒーローであるレオナルド・リンゲンである。


つまり、「愛し子」になれれば、「愛し子」の娘から王太子を略奪できるのである。





私は「愛し子」になる!!!







王立貴族学園の門の前で、一人の男爵令嬢が仁王立ちで高らかに宣言(心の中で)している横を、高位貴族の馬車が邪魔だな~と思いながら通り抜ける、そんな入学式の幕が上がった。




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