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異世界転移は簡単でした!  作者: 魔竜之介
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第四十七話 良い報告と悪い報告

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 今日は父上と陛下に茉莉奈が妊娠したことを報告に行く。

 陛下はキシリカの父親なのでしなくても良いかもしれないが、念のためである。


「まずは父上の方から行くか」


「そうですね。いきなり王様は緊張するので」


「お父様は以外に優しいから大丈夫よ」


「結婚式でお会いしたのでそれは知っているんでけど、気持ちの問題ですね...」


「まぁ、まずは実家に行くから今から緊張していたらしょうがないよ。手土産も買ったことだし行こう」


 珍しく行きたがらない茉莉奈を説得する。

 でもこういうめんどくさい行事はササっと終われせたい。


 茉莉奈のことを気にしながら俺は転移魔法でシルトクレーテ侯爵家に飛んだ。


 シルトクレーテ侯爵家に着くと前のように使用人とカタ兄と父上が待っていた。

 別にみんなで待ってなくていいと後で言わないとな。


 毎回これだと慣れてない茉莉奈がびっくりしてしまうから。


「父上ただいま。報告に来ました」


「ああ、よく来た。まぁ上がっていけ」


「はい」


 流石に学んだのか玄関で話をしないようだ。

 今回も応接室に向かう。


「それで茉莉奈さんが妊娠したんだっけ?」


「そうです。報告に来ました」


 報告に行くと伝えると同時に妊娠したことも教えた。

 父上に驚かせるために隠す意味もないので早々に教えたのだ。


「最近結婚したと思ったらもう子供か、早いものだな」


「俺もびっくりですよ」


 結婚する前からやっていたと家族に言うのは恥ずかしいので誤魔かす。

 頭の良い父上は勘づいていると思うけど。


「まぁ、子供が産まれることはいいことだ。大事にしてあげなさい」


「もちろんです。父上にも大切にして欲しいですね」


「任せろ。こう見えて子供人気は高いんだ。もしかしたらおじいちゃんっ子になってしまうかましれないな」


「それは勘弁してください...」


 絶対にお父さんっ子にしてやる!

 俺の子だからな!


「それで茉莉奈さんは妊娠中はここに住むこともできるけど、どうする?医者も個人的に雇っているから孤児院よりも過ごしやすいと思うけど」


 なるほどね。この国の貴族の妻が妊娠した時に実家に帰らせる時がある。これは妊娠中に働かせないためにわざと仕事のない領地に行かせるためと聞いたことがある。

 間違いなく茉莉奈は妊娠中も勝手に働くので俺も心配だ。


 しかし、茉莉奈の実家はこの世界にないので代わりに俺の実家で面倒を見ると言う。


「まぁ、俺はそれでもいいかな。転移魔法があるから毎日通えるしね」


 実家に帰させるだけで夫が毎日会ってはいけないと言う決まりがないので、俺が毎日通っても問題ない。


「いえ、ありがたいのですが私は妊娠中も孤児院に住もうと思います。あそこが私の唯一の居場所なので」


「別にそれでもいいんだよ。無理強いするつもりはないから」


「ありがとうございます」


「でも孤児院が唯一の居場所と言うのはちょっとひっかがるな。俺はこの家も茉莉奈さんの居場所になって欲しいからね」


「そうだよ。この家に遠慮することはないからね」


「わかりました。本当にありがとうございます」


 茉莉奈はうっすらと涙を流す。

 しょうがないよ。俺もちょっとうるっと来たから。


 このままここにいたら俺も泣きそうだからお暇することにするか。


「父上ありがとうございました。また何かあったら頼りにきますね」


「ああ、でも何もなくても来ていいからな」


「はい。ではまた」


「ああ」


 久しぶりに顔以外で父上をかっこいいと思った。

 これが父親の貫禄だろうか。俺もああなりたいものだ。


「次はお父様のところに行くのね」


「ああ、茉莉奈との子だけど陛下はシルトクレーテ男爵家のことを気にかけてくれているから報告に行かないとな」


「わかりました」


 シルトクレーテ侯爵家から出て王城に転移する。

 珍しくキシリカもついてくるので本当に茉莉奈を心配してくれているのだろう。


 この間も守ってやると意気込んでいたからな。


 今日も陛下に用意してもらった部屋で報告をする。


「茉莉奈嬢に子供ができたらしいな。これからもシルトクレーテ男爵と一緒にキシリカを支えてくれたら私から言うことはないな。大切にするといい」


「ありがとうございます」


 茉莉奈は陛下に直接お礼を言う。

 この陛下の一言で茉莉奈は何があっても文句を言う人がいなくなった。


 もしシルトクレーテ男爵家の家人が文句を言ってもそれは陛下に反逆するという意味なので、この国に歯向かうと言うことになる。

 国1つを敵に回してまで出世しようとする人はいないので実質茉莉奈が子供を産むことに反対する人がいなくなったのだ。


 考え過ぎかもしれないが貴族とはめんどくさい生き物なので必要なことである。


「私からもお礼を言わせてください」


「いや、茉莉奈嬢は今までよくやってくれている。これは毎日キシリカと孤児院に対して頑張っている私からのお礼として受け取ってくれ」


 確かに茉莉奈は孤児院をほとんど取り仕切っていると言っていいほど頑張っている。しかし、このことは陛下に報告していない。

 どうにかして情報を集めているのだろう。


「わかりました。陛下の恩情確かに受け取りました」


「うむ」


 ここでしつこく陛下のお礼を断り続けると逆に不敬になるので受け取る。

 本当は茉莉奈が受け取らなければいけないのだが、あまりそう言うのに詳しくないので代わりに俺が受け取る。これについては問題ない。


「めでたい報告の後にこれを言うのは忍びないのだが実はお願いがあるのだ」


 話が終わり帰ろうとすると陛下がいきなり話を続けた。

 陛下は申し訳なく話すので俺は身構えてしまう。


 陛下からのお願いはどんなに身分が高い者でも断ってはいけない。

 つまり何がなんでも受けなけらばならないのだ。


「わかりました。どのようなお願いなのでしょうか?」


「実はな最近ダンジョンが大量に発生しておってな。大体のダンジョンは私の兵でどうにかなるのだが、1つものすごく成長しているダンジョンがあってどうにもならなくなってしまった。そこでお主とキシリカの力を貸して欲しいのだ」


「え?ダンジョン攻略ということですか?私はできる限り茉莉奈のそばにいてやりたいのですが。それにキシリカもって、本気ですか?」


「そうだ。これはもうしょうがないことなのだ。王国からも最高戦力を用意する。それで妥協してくれないか?これも貴族の務めなのだ」


「...わかりました」


 俺に拒否権はない。これで拒否をしたら間違いなく茉莉奈の居場所がなくなってしまうからだ。


 俺は今どんな顔をしているのだろうか...

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