第五話 あっけない決闘
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婚約者に突然決闘を挑まれてしまった。
こんなこと経験したことある人世の中俺ぐらいだろう。そういえば、さっき婚約者を決闘で追い返したって言っていたからこの世界ではそう言う人多いのかもしれない。
そうこう考えていると着替えたキシリカ様が孤児院の中庭にやってきた。
さっきまで地味目なドレスを着ていたが、パンツスタイルになっており女騎士が私服で選びそうな格好をしている。
それにいつの間にか観衆がたくさんいる。
孤児院なのでほとんど子供なのだが、子供は皆騎士に憧れると決まっているのでワクワクした目でこちらを見てくる。
そして、動きやすい格好になったからわかるが胸全然ないな。多分Bもないだろう。別に俺は巨乳好きではないので別にいいのだがちょっと仕掛けてみる。
「お待たせしました。何か変なこと考えていませんか?」
「別に、胸が小さいとか考えていませんよ」
「くっ、まだ17歳だからこれからなのです!」
「ふ〜ん、楽しみにしておきますね」
「うるさい!」
やっぱり下ネタは心の距離が近づくな、しかし17歳からでも成長するものなのか?胸が大きい子は子供の頃から大きかったと前世で聞いたことがあるので多分ウソだろうな。
俺が胸を弄ったのは挑発のためである。決闘は叩く前から始まっていると教えられたので、ここで挑発して相手のペースを崩さないと逆に怒られてしまう。
盤外戦術って言うやつだ。
お姫様はここで挑発に乗ってしまうので、多分決闘に慣れていないと思う。
決闘を教えて貰えないのでこれまで自己流で行ってきたのだろう。
「剣で戦うのですか?俺は魔法を使うので不利だと思いますよ」
「ご安心を、私の才能は剣豪です。これまで剣一本で敵を叩き切ってきました」
敵って元婚約者のことだろう、この人は何と戦っているのだろうか。
俺の予想通りお姫様は剣を使うようだ。しかし剣豪の才能持ちだったとは予想外だ。でも多分だがこの勝負負けないだろう、理由は感だけど。
「そうですか、ではそこの執事開始の合図を」
「わかりました。では、初め!!!」
俺が適当に選んだお姫様の執事が開始の合図をする。年配の執事だったのでいきなりの役目でも落ち着いて合図を行う。
「では、いきます」
俺は開始と同時に石の弾丸を撃つ。詠唱?そんな恥ずかしいことする人はこの世界にはいない。
キシリカはその石の弾丸を剣で叩き斬ろうとする。一応目で追えるくらいのスピードで撃ったので反応することができる。
ここでは石の弾丸のスピードを上げるよりも、弾丸を硬くすることに魔力を注ぐ。
上級魔導士が魔力を込めた石の弾丸は鉄よりも硬くなる。数打ちの剣なんて簡単に砕くことができる。
なので、石の弾丸はお姫様の剣を砕き、肩をかすめていった。
これで俺の勝ちだ。
決闘は気を失う場合と負けを認める以外に武器を壊されたり手放してしまっても負けとなる。
そして、別にこれはお姫様が弱いのではなく上級魔導士とそれ以外が戦うと大体こんな感じに一発で勝負は決まる。
それほど、上級魔導士とは特別なのだ。
「うぇ〜〜〜ん」
突然の攻撃に驚き尻餅をついたキシリカは泣き始めてしまった。それも子供のように泣くので心が痛くなる。
まじか、泣くとは思ってなかったぞ。あと、観衆のジト目が痛い。お姫様はこんな感じでも使用人には愛されているようで、俺の味方はこの場にいない。
決闘中は終わったとしても対戦者2人の許可がないと近づけない為、俺が声をかけるしかない。
「ちょ、泣かないでくださいよ。俺が勝ったので婚約者ってことでいいですか?」
「...うん」
「ありがとうございます」
「...勝ったから敬語じゃなくていいよ、私のことはキシリカって呼んで」
「わかった」
何か急に可愛くなったな。調子が狂ってしまう。それにしてもどうにか泣き止んでよかった。
それに弱みに漬け込んだ形みたいになってしまったが、婚約者になれたので安心した。これでもう一試合と言われたら実家に返っていたぞ。
「じゃあ、キシリカ部屋に戻ろう」
「...おんぶして」
「え〜」
嫌なフリをするが女の子をおんぶしたことないので喜んでする。
おんぶしてあげるといい匂いがして少しドキドキする。背中の感触はノーコメントで。
そう心の中で考えているとキシリカに頭を叩かれた。
◆◇◆◇
決闘が終わりキシリカがいた部屋に戻ってきた。
これからのことを話し合わないといけない。
「キシリカは孤児院で何してんの?」
「子供たちと遊んでいる、他は部下に任せているから」
「結婚式の準備とか何か聞いてる?」
「聞いてないよ、部下に任せればいいよ」
こいつ多分ポンコツだな、何かこっちが結婚したくなくなってきたな。でもさっきまでと違い子リスのようになったので可愛く感じる。
キシリカは今小さいクッキーをちびちび食べている。
「一口で食え!」と怒りたくなるが特に問題はないのでこのままにしておく。
だがこのままでは話が進まないので必死に聴き込んだ。
「陛下から何でもいいから聞いてないかい?」
「そうだ!1つだけある。異世界人を1人預かっているから、あなたが来たら合わせるように言われている」
「まじで!それを早く言え!!!」
まさかこんなに大切なことを忘れて嫌がったとは!送り返すには時間がないと言うのに。
こうして、俺の初仕事が始まった。
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