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異世界転移は簡単でした!  作者: 魔竜之介
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第四十六話 祝い

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「え!知ってたんですか?!?!」


 逆に今の状況でこのセリフが出る茉莉奈にびっくりだ。


「この部屋に来るまでは全くわからなかった。妊娠なんて頭の片隅にもなかったからな。でも俺の後ろ見てくれよ。昨日までなかったベビーベッドが置いてあるぞ!」


「あ!舞い上がって私が持って来てしまったわ。でもこれ私が使っていたいいやつよ」


「今はベビーベッドの品質はどうでもいいんだよ。せっかくなら最後まで隠して欲しかったね。でもありがとう茉莉奈。俺も心から嬉しいよ」


「どういたしまして。でもありがとうで合っているんですかね?」


「わからないけど、おめでとうはなんか人事だし、だからありがとうがいいと思ったんだ」


「そうですね。ではこちらもありがとうございます」


「どういたしまして」


 2日ぶりにほのぼのな空気が流れる。しかし、キシリカがいるのでそう長くは続かない。


「でも茉莉奈は妊娠の自覚はあったのね」


「本当。よく気がついたよ」


「はい、旅行の最終日に旦那様が胸が大きくなっているって言ったじゃないですか?その時に初めてもしかしてって思いました」


 説明を求めたのは俺たちだが、胸が大きくなっているって言ったことを真面目な顔で説明しないでほしい。

 キシリカのジト目が痛いぞ。


「それと急に具合が悪くなったので」


「なるほどね。妊娠なら師匠がわからなくても納得だな。結婚したことないから」


「あなたモモのいるところでそれ言ったらだめよ」


「わかっているよ。昔痛い目にあったからね」


 結婚の言葉は師匠にとって地雷だ。これは今も昔も変わらないだろう。


「あと1つ心配することがあってですね...」


「心配?あ!俺はちゃんと育児に参加するタイプの男だから安心していいよ」


「そうよ。学校でも子供の面倒よく見ているからいいパパになるわ」


 お!キシリカはいいこと言うじゃないか。

 この国の貴族は育児は乳母に任せっきりという家が多いのだが、別に全ての家が乳母に任せないでもいいだろう。

 俺の父上もよく一緒に遊んでくれたし。


「違うんです。育児に参加してくれるのは嬉しいんですけど、今聞きたいのはキシリカ様よりも先に妊娠して大丈夫なのでしょうか?」


「ああ、そのことね。シルトクレーテ男爵家を継ぐのは大体長男だからキシリカより先に俺の子を産んで大丈夫なのかってことだろう?」


「はい」


「結論から言うと大丈夫。こう言ったら何だけど茉莉奈は平民と同じ身分だから王族出身のキシリカには何をしても敵わないんだよ。だからシルトクレーテ男爵家を継ぐのはキシリカが産んだ子じゃないといけない」


「そうだったんですね。なら産んでも問題はないってことですよね」


「ああ、でもちゃんと最後まで面倒を見るからな。茉莉奈が産んだ子も貴族扱いになるからいい仕事を紹介することができる。だから安心してくれ」


「わかりました。よかったね!」


 そう言って茉莉奈はまだ膨らんでいないお腹を撫でた。もう子供の将来を考えているようなので、俺も父親として気を引き締めないとな。


「キシリカはどうなんだ?茉莉奈と同じ頻度でしていたけど体調の変化とかないのか?」


「全くないわね。そもそも王族は妊娠しにくいって言われているからまだまだ先になると思う」


「まぁ、キシリカはまだ17歳だからそこまで焦らなくてもいいか」


 茉莉奈は見た目が少し幼く、キシリカと仲が良いので忘れてしまうがキシリカと茉莉奈は5歳差なんだよな。

 茉莉奈も今年で23歳となる。日本ではそこそこ早い方かもしれないが、この国では適正年齢だろう。


「私はもうできないので今日からキシリカ様と寝ていいですからね」


「え!いいの?私は嬉しいけど...」


「でも体調がいい時は何もしないから一緒に寝ようよ。1人だと寂しくなるだろう」


 俺も前世で具合が悪い時マイナス思考になってしまうからな。せっかく夫婦になったのだから一緒にいてあげたい。


「ありがとうございます。なら今日は調子が良いので一緒に寝たいです」


「ああ、わかった」


「私も良いわよ。昨日は一緒に寝たからね」


 やっぱり母親になっても茉莉奈はかわいいな。こんな可愛いことを言ってくれるとは。妊娠したら母親なのか、子供を産んでから母親なのかはわからないけど。


「次の休みに茉莉奈が大丈夫なら父上と陛下に報告に行くか。きっと喜んでくれるよ」


「そうね。お父様も子供が好きだから喜ぶわ」


「はい。でも王様に会うのは緊張します」


「大丈夫だよ。陛下は異世界人を大切にしている人だからね。それに時々茉莉奈のこと聞いてくれるんだよ」


「そうなんですね」


 大体キシリカの話をするきっかけとして聞いてくるんだけど。そこまで言わなくて良いだろう。


「大丈夫よ。お父様が何か言ってきたら私がぶっ飛ばしてあげるから。安心しなさいよ」


「ありがとうございます。でもそこまではしないで下さいね」


「任せなさい」


 絶妙に会話が成立していないが大丈夫そうだ。


 キシリカもなんだかんだ子供ができたと聞いてテンションが上がっているのだろう。たまにしか飲まない酒をもう3杯飲み干している。

 今日は一緒に寝ないけど大丈夫なのだろうか。


 でも思うところもあるだろうが、茉莉奈が妊娠したことを祝ってくれる優しい子だ。頭を撫でてあげよう。


 それにしても父親か...感慨深いな。

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@doragon_narou8で検索したら出ると思います。名前は魔竜之介です。

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