圧倒的なラスボス
「おまえら無様だな」
ビルゲ将軍の声が空に響き渡る。
「独立したらやはりこんなものか。私たち大人の支えがなければ何もできないのか」
「しょうがないわ」
玲子は相手の挑発に乗った。
「四人しかいないけど……いくわよ、みんな!」
玲子がその胸を窓の外に突き出す。
その先端がまるで宝石でも埋め込まれているかのように輝いた。
「テラ・爆乳波でラスボスを吹き飛ばす! みんな、力を貸して!」
「おー」
「わかった」
「空の果てまで吹き飛ばしてやって」
堀スタイン、青野ヶ原虚無子、出階堂小心も揃って胸を突き出した。
3人の巨乳からまるで母乳を集めるように、玲子はパワーを吸収する。
そのGカップの胸が、どんどんと膨らんでいく。
やがてそれは最大になった。Yカップまで膨らみ、その重さに玲子の肩が落ちようとする。
「重さに負けない!」
力こぶを作るように両腕をあげると、玲子は叫んだ。
「受けてみなさい! テラ・爆乳波!」
「そんなものか……」
ビルゲ将軍は哀しそうな目をした。
パァン!
風船が破裂するような音を立てて、テラ爆乳波は空中でかき消された。
「ああっ!?」
「あんなに簡単に……」
「最終奥義だったのに……!」
「おまえたちの技はよく知っているからね(にっこり)」
ビルゲ将軍は表情ひとつ変えずにそう言った。
「たとえ五人揃っていて、玲子のZカップからのテラ・爆乳波だったとしても効かなかったよ(にこにこ)」
そしてビルの17階の窓めがけてパンチを放った。
「超・たらこぱーんち」
「うわーっ!」
「きゃーっ!」
「ぎゃわわわ!」
「うきょーっ!」
パンチはビルに直撃したが、不思議なことに建物は揺らぎもせず、ただ四人の巨乳戦士たちが叫び声をあげながら部屋の壁に叩きつけられた。
「強い……! 強すぎる……!」
地に倒れ伏した巨大ロボの中で、優美が歯ぎしりをした。
「わたしたちには為す術がないというの?」
ユレンは既に戦意を喪失している。
「そうだ。ぺったん! あなたが巨乳戦士の中に入れば玲子さんも最大パワーの爆乳波を撃てるんじゃないかしら?」
マリアが提案した。
「パワーの送り方、知らないもん……」
どっちの戦隊に入っても役立たずとなってしまった平野ぺたが額を床に擦りつける。
「まだ……わからんのか」
ビルゲ将軍が最大に哀しそうな声で吠えた。
「貴様ら、この私を誰だと思っている!」




