第五試合 平野ぺた vs 謎のデブ
さあっ! サクサクと第五試合目。赤コーナーはさっき放送席にも来てくれましたショートカットの貧乳美少女、平野ぺたさん! 青コーナーは謎のデブです。
ちょっと待ってくださいよ新館さん。
どうしました、馬込さん?
謎のデブ選手はさっき試合を終えたばかりですよね?
三試合目、堀スタイン選手を下しましたよね。それが何か?
なんでまたすぐに登場するんですか?
わかりませんか? 算数の苦手な作者が出場者の人数を奇数にしてしまったからですよ。
そんないい加減な!
まぁ、謎のデブ選手はシードだと思ってください。
シードって試合数多くなるものなんですか!?
細かいことは抜きにして、闘技場の様子を見て行きましょう。平野ぺたさん、謎のデブ選手を睨みつけております。
なんで平野選手だけ『さん付け』なんですか?
「堀スタイン先輩と闘えると思ってたのに……。あんたみたいなふざけたやつに邪魔されるなんて」
平野さん、そう言って謎のデブ選手を憎らしげに指差しました!
だからなんで『さん付け』なんですか?
「フォッ、フォッ、フォッ、フォ……」
謎のデブ選手が初めて声を出しました!ラフレシアのような声だ!
どんな声なんですか、それ。
「ウフフ……。無駄よ。平野ぺたさん」
おおっ! 赤いメガネの綺麗なお姉さんが放送席に再登場してくれました!
いい匂いですね。
「わたくしの作った改造人間『マックスメタボ・レディー』は最強無敵。その肥大した肉塊で、なんでも跳ね返し、なんでも吸い取ってしまうの。残念ね、このカードが決まった瞬間に、あなたの負けは確定しているのよ」
確かに先程の試合で見せた謎のデブ選手の力、凄まじいものがありました。最強の防御は最強の攻撃にもなる、ということですよね? お姉さん?
無視されてますよ、新館さん。
カーン!
ゴングが鳴りました! 謎のデブ選手、前へ出る! 平野さんは少し後ろへ下がりました!
得体の知れないものに恐怖している感じですね。
「だ……、だめだ! 逃げちゃだめだ! あたしはヒンニュー・イエローだろ! 怖がっちゃだめだ! 勇気を出して戦うんだ! 先輩のカタキをとるんだ!」
おおーっと! 平野ぺたさんは貧乳戦隊おっぱいナインジャーのイエローだということがここで判明しました!
みんなよくバラしてくれますよね。
「ヒィッヒヒヒヒ!」
不気味な笑い声とともに謎のデブが平野さんに掴みかかるーっ!
あっ、危ない!
「こうなったら変身だーっ!」
うわあーっ!? 平野ぺたさんがヒンニュー・イエローに変身します! 一瞬全裸になりました!
いつ見ても美少女戦士の変身シーンって、いいものですよね。ウフフ……。
「ほう。貧乳戦士だったのか。しかし、私の改造人間にたった一人で勝てるものか」
綺麗なお姉さんが高笑いしています!
このお姉さん、悪の組織の幹部とかのようですね。
「オラァーっ! 根性パーンチ!」
平野さん、何の変哲もないパンチを繰り出しましたーっ!
ヤケクソみたいですね。
ズボッ!
言わんこっちゃない! 謎のデブ選手の体に突き刺さりました! このまま堀スタイン選手のように吸収されてしまうのかーっ!?
が、頑張れーっ! 平野さん!
「うっ、うわああーっ!」
ドクンドクンと不気味な音を立てて謎のデブ選手、平野ぺたさんを体内に取り込んでおります!
や、やめてあげて!
「ホーッホッホッホ!」
私の隣で謎の綺麗なお姉さんが高笑いだ!
いかにも悪の組織の幹部の笑い方!
「……ウッ!?」
あっ!? 謎のデブ選手が何やら苦しんでいるようだ! 動きが止まり、ガクガクと震え出した!
何が起こっているんですかね?
「す……っ、吸い取る胸が……ない!」
そう叫んで謎のデブ選手、平野さんを吐き出しました!
どうやら吸収出来るものはおっぱいに限られるようですね。
吐き出された平野ぺたさん、わなわなと震えている!
な、泣いているようですね。
「吸い取る胸が……ない……だと……?」
泣きながら怒っています! とても気にしていることを言われたようだ!
凄い! 怒りメーターがぐんぐん上がって行きますよ?
「それを言うなあーーーっ!!!」
わあっ! 平野さんの物凄いアッパーが炸裂しました!
謎のデブ選手、空高くまで飛んで行きましたね。
「ば……、バイバ○キーン」
謎のデブ選手、そう言い残して星になりました。きらりーん☆
バイ○ンマンだったんですかね。
試合終了! 勝者は平野ぺたさんです!
だからどうして『さん付け』なんですか?




