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キョニューブルー 初めての医務室経験あっはん♡

 戦闘員にタコ殴りにされ、キョニューブルーこと青野ヶ原(あおのがはら)虚無子こむこはテレビ局に帰ると、まっすぐ医務室へと行かされた。


「医務室へ行くのは初めてですわ」

 廊下を歩きながら呟く。

「何しろわたくし、後ろのほうでしか戦いをしまへんどすえ」

 京都弁が怪しいのは気にしないでいただきたい。


 医務室の扉を開けると、見知った顔があった。

 白衣に赤縁メガネのキョニューグリーンこと牛野陽奈うしのはるなが、とっても嬉しそうな顔をして、入ってきた虚無子こむこをみつめていた。


「いらっしゃ〜い」

「あら、陽奈はるなさん。貴女がドクターでしたのどすえ?」

「ウフフ……。いつもみんなをこのHカップで癒やしているわ。虚無子こむこさんは初めてよね?」

「ええ。何しろわたくし、いつも後ろのほうで弓をバシバシ射ってるだけですので」

「あらあら。傷だらけね」

「あの戦闘員、強かった……」

「貴女が弱すぎるだけよ」

「クッ……! 遠距離なら自信がありますのに……!」

「まあまあ。こちらへ座って?」


 ブルーがベッドに座る。グリーンもぴったり寄り添い、隣に座ってきた。


「こんな近距離で治療が出来ますのん?」


「ア・タ・シに任せて?」

 そういうとグリーンは白衣を脱ぎ捨て、胸のはち切れそうなブラウスも脱いだ。

 黒いガーターベルトつきの下着姿になると、それも全部脱ぎ捨て、ブルーに密着する。


「ほえ〜」

 ブルーが感心した声を漏らす。

「最近の医療いうんは、えろう大胆なんどすなぁ……」


「これがあたしの能力なの」

 グリーンは胸の谷間にブルーの顔を包み込みながら、艶めかしい声を出す。

「いっぱい堪能してね?」


 ぎゅううううん!


 ぎゅん! ぎゅん! ぎゅん!


 何の音だろう?

 ブルーがそう思ってよく耳を澄ますと、自分の細胞が高速で身体中を駆け巡っている音だった。

 治って行く! 治って行く!

「あっはぁん♡」

 ブルーは思わずえっちな声を出してしまった。





「気持ちよかった?」

 グリーンが聞く。


「ウン。とっても」

 ヘロヘロになりながら、ブルーが答えた。

「病院って、痛いことするから嫌いでしたけど……、こんな病院でしたらいつでも来とうございますどすえ」





 それからというもの、キョニューブルーは、傷つくことを恐れなくなった。

 接近戦はとても弱いくせに、戦闘員には弓矢の能力は使わずに、徒手空拳で戦うようになったのだ。


「あ〜ら、またボロボロね」

「お願いいたしますどすえ、陽奈はるなさん」


 クセになってしまったようである。



 キョニューブルーこと青野ヶ原(あおのがはら)虚無子こむこ18歳。

 今日も天然ボケのままに生きている。


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― 新着の感想 ―
変な趣味に目覚めたなあ。 そのうち、怪我をして治療をすると気持ちがいい、のが、怪我をすると気持ちがいいに変化しそうだ。
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