巨乳戦隊キョニュレンジャー
ない胸を張って戦意を高めるヒンニューレッドこと千々梨優美を手で制し、前に歩み出たのはキョニューレッドこと獏羽生玲子だ。
「下がっていなさい。危ないわ」
玲子にそう言われ、優美は猿のように歯を剝いた。
「にゃにをう!?」
「いいから。ここはわたくし達、歴戦の勇士に任せて」
なんという押しの強さだろう。貧乳戦士達はオロオロしているうちに、ライバルに敵を取られてしまった。巨乳戦隊の迫力に負けたとも言えた。
赤、青、緑、黄色、桃色のピッチピチのコスチュームに身を包み、ド迫力のバストを強調した5人の戦士が見得を切る。
5人とも顔は晒し、頭にそれぞれのカラーの冠をかぶっている。
「迫力のGカップは正義の象徴。情熱と美しさを兼ねる炎の赤! わたくしが、キョニューレッドでございますわ!」
レッドがお嬢様らしく、上品な、それでいて勇ましいフェンシングのようなポーズを決めた。
「魅惑の白衣にHカップが似合うかしら? エロく見えるけど癒やしの緑よ! 愛と快楽の戦士、キョニューグリーン!」
グリーンがコスチュームの上に羽織った白衣をはためかせ、セクシーポーズを決めた。
「胸はEカップだが、気合いと根性なら誰にも負けない。金色に限りなく近い黄色の武道家! オレが肉弾戦最強のキョニューイエローだあっ!」
イエローが空手の型でポーズを決めた。
「背はちっちゃいけど胸はメンバー1のIカップ! 今日も怪人に捕まっちゃうゾ!☆ プリティー・エンジェル、キョニューピンク!」
ピンクが小動物のように可愛いポーズを決めた。
ブルーはまだキャラ決めが出来ておりませんm(_ _;)m
5人の戦士が声を揃え、息の合った動きでポーズを決める。
「「「「「巨乳戦隊、キョニュレンジャー、参上っ!」」」」」
ボイイイ〜ン! という弾力のあるSEがどこかから響いた。
観衆が喜び、声援や嫌らしい声を送る。
しかし、そんな中にも、苦しみの表情を浮かべる者がいた。
「ううっ……」
観衆の中、一人の青年が怯えたような声を上げる。
「俺……、巨乳ダメなんだ。なんていうか、大人の女性が怖いんだ」
助けを求めるように、手をバタバタさせながら、叫ぶ。
「もっとこう……未成熟な、安堵できるような女の子のほうが俺はいいんだっ!」
その頭を、後ろから優しく撫でる手があった。
青年は振り向く。すると、そこに優しく微笑むヒンニューレッドこと千々梨優美を見た。
彼女は青年に言った。
「あなたのような人のために、私達がいるの」
そう言って、Aカップのその胸に、青年の顔を埋める。
青年は癒やされるように笑顔を浮かべ、何かをしきりに呟いていた。
ヒンニューレッドは青年を抱きしめながら、戦闘を開始した巨乳戦士達へ視線をやる。
「あなた達の戦い……、しっかり見せてもらうわ」




