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たまにはリアルで

 季節は冬。空気が冷たく暖かい格好をしないと風邪を引いてしまう。

 

 つむぎはパジャマ姿のままベッドでスマホをいじってた。

 UINEを開きさやにメッセージを送る。



つむぎ:さやちゃん今日はリアルで遊ぼうよ。

さや:寒いしUnreallyで遊べばよくない?

つむぎ:それもいいけどたまには外にでて遊びなさいってお母さんが言っててさ

おこづかいもらったし遊びに行こうよ



 今日は土曜日の休日。いつも部屋に閉じこもったままのつむぎを心配して母はたまにはお友だちと外で遊びなさいと言ってきた。

 精神的にはいろんなところに行ってるが肉体的には寝たきりだ。Unreallyをよく知らない人からすればおかしいと思われるだろう。


 それでも母は寛大で心配こそすれど否定したりはしない。つむぎがなにをやってるのかを深く追求してはこなかった。

 それはつむぎがちゃんとリアルでの学校生活が普段と変わらず出来ており友達との話をよくしているからだろう。



さや:わかった。準備する



 しばらくしてからさやは考え込んだのか返信してきた。

 これでさやと遊ぶこととなった。


 ことねとひなたも誘ったがことねはバンドの練習、ひなたでありミーシェルはアンリミテッドファンタジアのイベントで忙しいため無理なようだ。

 

 なのでさやと二人で遊ぶこととなる。

 つむぎは遊ぶ予定が出来たため服を着替えさやと待ち合わせの場所へ向かう準備をした。



 ◇



 待ち合わせ場所は姫乃公園の噴水前。つむぎとさやにとってはいろいろな思い出がある場所だ。

 


 噴水前に来るとそこにはいちはやくさやが待っていた。

 コートとマフラー、ニット帽を被っていたさや。手は手袋をしておらず白い息を出しながらつむぎを待っていたようだ。

 よほど寒がりなのだろう。今日は一段と寒かった。するとふとさやと目が合う。



「お、お待たせーさやちゃん。待ったかな?」



 そんなさやに少し見とれていたつむぎだが目が合うとちょっとびっくりし、緊張した挨拶をする。

 


「別に……大丈夫」


「そっかじゃあいこっ……うん?」



 別の場所へ行こうと提案したときさやはつむぎの右手を握ってきた。冷たいけれど少しだけ温もりが感じる手だ。



「寒いから手握ってもいい……?」


 

 身長差により必然的に上目使いになるさやがつむぎの目を見つめてきた。そんなさやの目を見るとあまりにも可愛らしく感じる。

 


「うん、いいよっ」



 つむぎは断る理由もなく笑顔で言った。



「でもここではじめてあったときとは正反対だね。はじめは距離を置いてたのに今は手と手をつなげるなんて」



 これまでを振り返るようにつむぎは言った。

 はじめてここであったときのさやはつむぎを睨んだりしていたのだ。だが今は上目使いで甘えるようなそんな姿まで見せてくれる。



「わたしもつむぎもあのときから成長してるから」


「そうだね……これもUnreallyがわたしたちを繋げてくれた。Unreallyがなければわたしたちは席が隣同士でも会話もまともに交わさなかっただろうね」


「そうは思いたくない……でもきっとそう。Unreally越しじゃなきゃ本当のわたしは出せなかったから」


「そう思うとやっぱりわたしたちって運命的な出会いなのかな!? な、なんてねっえへへ」



 照れ臭そうにつむぎは言う。運命的な出会いなど自分で言っておいてとても恥ずかしいと思っていた。


 そんなもの本当にあるのだろうか?


 

「そう……かもしれないね」

 


 しかしさやはつむぎを見て微笑んだ。


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