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もふあにと対面

 一週間後、もふあにとのコラボ収録の日となった。


 場所はアニマルプラネットにあるもふもふあにまるずの住居らしき場所だった。

 そこはお金持ちが住むような豪邸だ。

 さすが人気アンリアルドリーマーが住む家だ。



「いいのかなこんな場所に入っても……」


「招待された場所はここでありんすからいいと思うでありんすよ」



 不安に思うつむぎとは裏腹に特に驚いても緊張もしていないエレオノーラ。

 つむぎは迷いながらも玄関のボタンを押した。

 そのあとボタンのところにあるカメラに向けてつむぎは言う。



「あ、あのっ、もふあにTVに呼ばれた麗白つむぎとエレオノーラです! 中に入っても大丈夫でしょうか?」



 緊張しながら言うつむぎ。

 するとドアがカチャッと開く。

 そこにいたのはメイド服を着た熊耳がついてる少女リズだった。


 別に彼女はもふあにに仕えるメイドではない。

 彼女は裏方としてもふあにをサポートするもふあにの裏の四人目のメンバーだ。

 この姿をしているのは趣味だと動画で聞いたことがある。



「あなたたちがウルが選んだ新人さんたちね。どうぞ中に入りなさい」


「は、はいっ」


 緊張した声で言うつむぎ。リズは優しそうに招き家の中へと入る。

 玄関を抜けたリビングの中は広く開放的な部屋となっていた。

 

 そこのソファーにはうさぎ耳の少女スゥとリスの耳と尻尾が付いた少女シマリが座っている。

 


「あんたたち、もふあにTVに出演するつむぎちゃんとエレオノーラちゃんが来たわよー」



 リズが二人に向かって言う。

 リズの声に反応し二人はこちらに振り向くと近づいてきた。



「二人が今回のゲストさんとね。うちはシマリばい。よろしゅーね」


 笑顔で言うシマリ。


「ほうほう、この二人が今回の新人さんでーすかー」


 スゥが二人の顔を覗き込むように見てくる。髪で隠れた視界でちゃんと見ることはできるのだろうか?


 だがスゥは先程の言葉を言ったあとから黙ったままだ。しばらくしてすぅーすぅーと寝言が聞こえてくる。



「ってなに立ったまま寝てると!?」


 

 寝ている事に気づいたシマリがスゥを起こす。

 


「あぁ、すみませーんねー。眠くて気づいたら意識を失ってまーしたー」



 スゥが目を擦る。白髪で隠れた赤い瞳が微かに見えた。スゥの瞳を見ることができるのはかなり珍しいことだ。


 スゥのチラ目集がファンの間でまとめ動画として上がっているくらい貴重な者だった。



「ふーんお前らがつむぎとエレオノーラか」



 後ろから声がする。振り返るともふもふあにまるずのリーダー兼ボス、おおかみの少女ウルが立っていた。



「あ、お邪魔しています! わたしがつむぎっていいます。本日はよろしくお願いします!!」


「エレオノーラでありんすよ」



 つむぎはまだ少し緊張しながらここにいる全員に向けて挨拶をした。エレオノーラは動じずいつも通りの雰囲気だ。



「あぁ、今日はよろしく頼むぜ」



 ウルは首に右手を当てながら言った。



「あの、聞きたいことがあるんですけどわたしたちを選んだのってウルさんなんですよね? どうしてわたしたちが選ばれたんですか?」



 つむぎは疑問に思っていたことを聞く、何故自分が選ばれたのかつむぎはよくわかっていなかった。



「あぁそれはなお前のハロウィン動画を見たんだ。なんだあの動画は……あの動画はただお前らが楽しんでいるだけの動画だった」


「そ、そうですよね……あれは企画とかなにも考えてませんしもふあにさんの動画と比べたら全然……」



 つむぎはダメ出しをされるのだろうと思っていた。つむぎの動画は基本、自分がやりたいと思ったことを動画や配信にして届けている。


 それはもふもふあにまるずの企画がちゃんとしててぶっ飛んだ内容で視聴者を楽しませるものとはかけ離れていた。



「でもあたいはそれが気に入った!」



 しかしウルはそれを否定しなかった。



「お前は楽しむことを全力でやっている。それってドリーマーにとって大事なことだ」


 

 ウルは真剣な表情だった。呑気で適当そうないつものウルとは違っていた。



「あたいたちはトップになることを目指しすぎて方向性を見失い掛けたこともある」


「まーあのときは大変だったでーすよねー」


「そんなことが……」


 

 ウルとウルの隣に来たスゥの言葉につむぎは驚く。


 つむぎがもふあにを知ったのは一年前だ。

 その頃には既にUフォースとしてトップアンリアルドリーマーとして君臨していた。

 その前のことをつむぎはあまり知らなかった。



「でも楽しいを全力で伝えればそれを応援してくれるやつがいてくれるんだ! だから楽しいを忘れずにやれよ!」


「おおかみさん珍しくボスっぽいこといってまーすねー」


「珍しくない! あたいはいつでも誇り高き群れのボスだ!」



 痴話喧嘩のような二人のやりとりを見てつむぎは気持ちが和らぐ。

 よかった。自分のやってることは間違いではないとウルに言われたことが認められている感じがしてほっとした。



「ってことで撮影始めるぞ!」


「えっもう!? 企画のことについてなにも聞いてないですよ!?」



 急なウルの発言につむぎは戸惑った。



「ああん企画? そこを考えるところから撮影すんだよ!」


「共演者さんの強みを教えてもらって一緒に企画を考えるのからはじめる。それがもふあにTVでーすよー」


 

 ウルとスゥが答える。そういえばもふあにTVはそういった内容だったことをつむぎは思い出す。



「それじゃあ撮影開始するわよ! 位置について!」



 リズが撮影用のカメラを取りだし指示した。

 それぞれが撮影のための位置へとつき撮影が開始される。


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